●5月8日(火) / ワスレナグサ・園内通信
<忘れな草> ムラサキ科 ワスレナグサ属
学名 Myosotis sylvatica 英名 forget-me-not
原産 ヨーロッパ
中高生の間、毎週土曜日の午後は下鴨のあるお宅へ英語の手ほどきをしていただく為に通っていました。先生は、明るく大らかな女性で、産まれたばかりの三人目のお子さんを左手に抱っこしながら、新聞広告の裏を使った手書きプリントで英語を教えて下さいました。また英語のみならず、ご自身がご家族とともに長く過ごされた留学先ボストンでの思い出話を折りに触れしてくださったり、秋になってクリスマスが近づくと、天井まである本棚のあちこちに外国からのメッセージ入りのカードが飾られ、それぞれのご家族との思い出話をまた懐かしそうにされるのでした。
その先生のお宅の門から玄関までの長いアプローチの両サイドに、春になるといつもこの「ワスレナグサ」がいっぱい咲いていました。花の名前ははじめは知りませんでしたが、毎年春がやってくると小さく可憐に咲いているこの花に沿って、玄関まで歩いていくのが嬉しかった思い出があります。ある時、中学の英語の教科書に、ワスレナグサ“forget-me-not”の名前の由来が英文で出てきました。その時、「そう言えば、この家の玄関に咲いているのは、確かこの“forget-me-not”だったわよ」とその先生が教えて下さり、それからはいよいよ忘れられない花になりました。
それからずっと年月が過ぎ、私が結婚してから娘の小さな頃には種から色んなお花を一緒に育てました。その中で、春に花が咲いたあとに、指の隙間からこぼれ落ちるくらいに小さくて真っ黒な種ができて、そのこぼれ種から次の春がくると必ず一面に花を咲かせてくれたのは、このforget-me-not忘れな草でした。その先生は、お若くして神さまに召されたのでもうこの世にはいらっしゃいません。青いこの花を見るたび、いつも女性として憧れだった懐かしい先生のことを思い出します。
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<テントウムシを見つけたよ> <ほら、ダンゴムシ>
<虫かごいっぱい見つけたよ><虫探しに取り組む男の子たち>
今日も、爽やかな5月の晴天のもと、クラスでの取り組みが終わると各学年が思いっきりお庭遊びを楽しみました。子どもたちが自然に包まれて思い思いの場所で遊び込めるこの季節を、一日一日謳歌したいと思います。
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本日は、園内通信「お知らせ19」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ 出席カードについて
◇ 絵画教室新講師のご紹介
◇ 被保険者証お持ち帰りについて