2015.04.10

4月10日(金) / 第66回北白川幼稚園入園式・園内通信

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          <枝垂れ桜>  バラ科  学名 Prunus pendula Maxim. f. pendula

昨日の始業式につづき、本日は第66回の幼稚園入園式を行いました。春のやさしい雨が音もなく降る中を、大勢のご家族がお山に集われました。小さな新入園児さんもにこにこ笑顔で、一歩一歩自らの足で石段を上って来られる姿をみてとても嬉しく思いました。

今年はソメイヨシノの開花が例年よりも早く、園庭に二本あるシダレザクラと同時の開花となりました。桜が僅かでしたが咲き残ってくれたのは幸いでした。ひみつの庭にはヤエノオオシマザクラが満開で、来週にはあと二種類のサトザクラがいよいよ開花しそうな気配です。

雨のため、式後はそのまま第三園舎での記念撮影。晴れ着のお母さま方の後ろには凛々しいお父さま方の姿があり、子ども達もしっかりと前のカメラをよく見て撮影することができました。出来上がりが今からとても楽しみです。写真撮影のあとはクラス会。一年間をともに過ごすお友だちご家族とともに、お顔合わせの時間を持ちました。
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いよいよ週明け月曜日からは歩いての登園と保育がスタートします。黄色いレンギョウや白いレースのようなユキヤナギ、よい香りのジンチョウゲもお山の石段の道々で子ども達を待っていてくれることでしょう。各グループの集合場所から、在園児のお兄さんお姉さんに手をつないでもらい元気にお山を上ってきて下さいね。楽しみにお待ちしています。
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         本日午後、あらためて園舎で記念写真を撮りました。どうぞよろしくお願い致します。
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本日(昨日)は、園内通信「お知らせ2」をお出ししました。
内容は、
◇ 「お知らせ」 について
◇ クラス担任、グループ担当紹介
◇ 送迎関連
◇ 課外教室について
◇ 京都市水道工事について

2015.03.10

2月10日(火) / スノードロップ・夏蜜柑・煎茶のオトナロール・コンサートのご案内(3/15) ・園内通信

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           <スノードロップ>  ヒガンバナ科   原産地 南ヨーロッパ
                         学名 Galanthus L.  英名 Snowdrop

先月2月半ば頃。ひみつの庭のツゲのトピアリーの足元でそっと開花していた“スノードロップ”。フランス東部アミアンのお庭から届いた子球を30~40個ほど頂戴し、ひみつの庭に植えたのが2013年11月後半の“ママの日”でした。

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スノードロップは昨年の冬から花をつけはじめ今年で二年目の開花になります。球根を数個まとめて植えてもよかったのですが、トピアリーの足元に点々と咲くのも可愛らしいので1個ずつ植えていきました。年々株が大きくなるのを楽しみに待つのもどこか子育てにも似ていて、急がずにゆっくりと成長するのを楽しみに見守りたいと思います。

またスノードロップのdropは、16~17世紀のヨーロッパの女性がつけた耳飾りのことだそうで、この花がうつむいて咲く様子がその耳飾りに似ていたことから名付けられた名前とのこと。日本では待雪草(まつゆきそう)、雪の雫(しずく)とも呼ばれています。

右写真のスノードロップは、府立植物園で今年2月初旬に撮影したものです。すでに株は大きく成長しておりあちこちに群生しながら見事に花を咲かせている様子です。

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 <夏蜜柑> ミカン科 学名 Citrus natsudaidai 別名 夏柑、夏橙
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お山の中にたくさんありそうで実はあまりない夏蜜柑の木。山の学校に昔から蜜柑の木があって季節になると以前はたくさん実をつけていました。私が山の学校小学生のしぜんクラスをしていたときに一度子ども達と食べたことがありましたが^^)、さっぱりと甘みは少なく酸味が強かった記憶があります。ちょうど冬の頃でした。

さて、こちらの立派な夏蜜柑は先週火曜日に頂戴したものです。とてもよい香りが漂っていました。夏蜜柑はだいたい1月~3月に実がなりますが、酸味の好きな方は早目に、甘く熟した方がお好みの方は木から収穫後4月頃まで涼しいところで保管しておくと美味しくいただけます、と仰るお母さま。小さな頃からお家に蜜柑の木があって、その木に登って遊んでおられたそうです。その木が今もたわわに実を成らしてくれるとは、何て素晴らしい!こんなに沢山いただいたら木から実がなくなってしまうのでは?とおたずねすると、まったく心配ないとのこと。きっと大きな蜜柑の木なのでしょう。特別に何か手を施しておられるわけでもないそうで、しかも完全無農薬。時折おじい様が肥料などのお世話をされるそうですが、基本的に自然任せでこんなに立派な果実をつけてくれるそうです。もはや家族のような大切な蜜柑の木です。お味の方もお山の放ったらかし蜜柑とは大違い。爽やかで自然の甘さがとても美味。職員全員で貴重なビタミン補給として有難く頂戴致しました。感謝。
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 煎茶(朝宮茶)のロールケーキ
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さてさて、美味しいものが続きます。こちらは滋賀県信楽のお茶農家(甲賀市信楽町朝宮地区)の方がつくっておられる煎茶のオトナロールケーキ。時折頂戴するのですが、ほのかにほろ苦く煎茶の旨み味わいが最高。1200年の歴史を持つ朝宮茶は標高450mの山間地でつくられています。そうした茶葉を使用された美味しい大人向きロールケーキ。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ご家族用、ご進物用などに是非一度お試しになってはいかがでしょうか。通販あり。
お茶農家の店 茶のみやぐらHPはこちら
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【関西グスタフ・マーラー交響楽団 第4回演奏会】
こちらは、娘が趣味(趣味以上の思い?)で活動しているオーケストラ演奏会のご案内です。この場をかりて少し宣伝を。。。
「マーラーが好き、マーラーを演奏をしたい!という思いを持った、主に関西を活動の中心とする演奏家により、2010年に発足したオーケストラです。マーラーの交響曲を全曲演奏するという壮大な思いを胸に、この度いよいよ4thシーズンに突入致しました。今までに第5番、第6番、第7番を演奏してきましたが、今回の第4回演奏会は、交響曲第1番、花の章、そして歌曲「さすらう若人の歌」を演奏します。お互いに関わりの深いこれらの曲にマーラーが込めた想いを21世紀の今、現代に蘇らせます。マーラーのことが好きな方にも、あまり知らないな、という方にも・・・皆さんに私たちの音楽が届きますように。」とのことです。娘のパートはCelloです。
 
 日 時 2015年3月15日(日)
      午後2時開演(午後1時開場)
      開場後ロビーコンサートを予定
      (木管5重奏、チェロ12重奏)
 場 所 京都コンサートホール大ホール
 
ご興味がおありの方は是非お聞きいただけましたら幸いです。お出かけ下さる場合は前日までに幼稚園山下までご連絡下さい。
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本日は、園内通信「お知らせ88」「お知らせ89」をお出ししました。
内容は、
「お知らせ88」
◇ 諸連絡
◇ お引越しされるお友だち
◇ 絵本カードについて
◇ 1年間の『絵のアルバム』について
◇ 『卒園おめでとう~思い出コーナー』展示のご案内
「お知らせ89」(年長児用)
◇ 卒園式のご案内

2015.02.20

2月20日(金) / 2月の雪(先週末)・今朝のビジター!・園内通信

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2月初めの立春を過ぎ、いよいよ季節は雨水(うすい)に入りました。
雪が雨に代わって氷が融けて水になり、また草木の発芽が少しずつ見られる頃。

先日より、園長室の窓外の梅の木がたった一輪ですが可愛い花を咲かせています。いよいよ少しずつ少しずつ、春が近づいてくるのが感じられます。

写真はプレイルーム下の庭の雪景色。先週末の撮影ですが、夜から点けたままのライトの上やヤマボウシの木の枝に、雪が美しく積もった早朝でした。今年の冬はお山の上にも例年にないほどたくさんの雪が降り積もりましたが、こんな雪景色もそろそろ見納めになるかも知れません。

昨日、第三園舎にはお雛さまが飾られました。会場セッティングの都合から来週の発表会前には早々にお片付けをすることになりますが、今週初めより始まった各学年の子ども達の舞台練習(第三園舎)を、お雛様方総勢が応援しながらご覧になっているところです。
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“今朝のビジター!” シロハラ?ウグイス?
さて、こちらはお山の中に住んでいる野鳥です。今朝、子ども達を集合場所までお迎えに行く前にkaori先生が「第三園舎(月ぐみ園舎)の中に鳥が迷い込んでいまして・・・」と伝えに来られ、その足でお迎え場所に向かわれました。

第三園舎の位置は、なぜかお山の上から飛んできた夏のオニヤンマがスーッと気持ちよさそうに翅を広げて下りて来て、くるりと旋回しながら玄関から中に入って行ったり、春に姿を現す緑色のカナブンが同じく翅を広げてトンボと同じルートで園舎に旋回して入っていく姿を見かけます。目には見えない気流が生じているのでしょうか。なぜかなあ?面白いなあ?と思いながら何度も見かけることがありました。ところが、昆虫のみならず、野鳥も時折この園舎に入ったまま出口がわからなくなって、とうとう部屋の隅に隠れてしまうことがあります。数年前のちょうどこの時季にも野鳥が紛れ込んだことがありました。
「もしや、あの時と同じ鳥かも・・」と思いつつ、虫取り網を手にお部屋の中に入ってみたところ・・・、やはり数年前と同じく月Bぐみの窓際で同じ種類の鳥が隠れているのを見つけました。

こちらがその野鳥です。目のまわりが黄色くとても可愛らしい目をしています。月ぐみクラスの朝一番のお客さんです。是非子ども達にも見せてあげたいと思い、何度がトライしながら網と手でそっと捕まえました。
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毎朝、子ども達の到着を門のところでお迎えしていますが、気が付くともうお迎えの時間。急いで鳥図鑑をめくりながらお迎え場所に行ったのでした。さてこの鳥はなんという鳥なのでしょうか?

今年はまだウグイスの声は耳にしていませんが、大きさはウグイスにも似ています(ウグイスは実際には茶褐色で、メジロのような綺麗なウグイス色ではありません)。もう一つの候補として、ツグミの仲間シロハラという鳥の可能性があります。西日本に多く越冬する鳥、と図鑑に出ています。同じくツグミ科のアカハラはお腹が赤いのですが、シロハラはお腹が白いのが特徴とのこと。実際にはこの写真の色より羽根の色は薄めです。

ちょうど数日前より、カワセミを宝ヶ池で見たという年長クラスのSくんと、カワセミやヤマセミなど鳥の話をしていたところでした。すると隣にいた女の子が鴨川にもカワセミがいると教えてくれます。みんな鳥のこともよく見て知っているようです。日常的に、子ども達はお山の中に住む鳥の声を耳にしながら過ごしているのですが、間近で観察するチャンスは滅多にありません。少し怖がりさんの鳥のようなので、年長クラスがお庭に出て森に出かける前に全員で見て鳥を逃がしてあげることにしました。鳥が驚かないようにかけていた布をとると、目の前の子ども達から歓声が上がりました。Sくんいわく「お腹が白いからきっとシロハラだと思う」とのこと。

鳥が動き出し、外に出たそうにしている雰囲気を察した子ども達が、「カゴに入っていて可哀想」「出してあげよう」ということでフタを開けたところ、目にも留まらぬ速さで一直線に森の方向に飛び去って行ったのでした。時間にして一瞬のことでしたが、みんなで鳥の後ろ姿を見守ることができました。どこか傷ついて飛べずにいた訳でもなく安心しました。毎日一生懸命発表会に向けて練習している子ども達へ、自然からのプレゼントだったようにも思えます。シロハラなら鳴き声は「キョロン、キョロン、ツィー」。オスかメスかもわかりません。
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本日は、園内通信「お知らせ83」をお出ししました。
内容は、
◇ 3学期生活発表会のご案内(第1部・第2部)

2015.02.13

2月13日(金) / 黄色スイセン・生活発表会に向けて・園内通信

                                                                 「植物園にて」
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   <黄色スイセン>  ヒガンバナ科  原産地 スペイン、ポルトガル、地中海沿岸地域、アフリカ北部
                学名 Narcissus

お山を上ってくる途中、白い日本スイセンが毎年花を咲かせているところがあります。1月末頃より早くも春の訪れを知らせてくれる花です。

先日植物園を訪れたところ、北山門から入った球根ガーデンにひときわ目を引く黄色スイセンが咲いていました。顔を近づけるととてもよい香りがし、その向こうには同じく春の到来を知らせるスノードロップの花も咲いていました。園の“ひみつの庭”のスノードロップも近ごろ少しずつ伸びてきました。まだまだ赤ちゃん株ですが、今年も可愛らしい花を咲かせてくれそうで楽しみです。
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生活発表会に向けて
いよいよ生活発表会が二週間後に近づいてきました。全学年とも毎日それぞれの課題に精いっぱい取り組んでいる最中です。昨日は年少クラス、本日は年中クラスに参りましたが、みんな楽しみながらも真剣に取り組んでいます。年少クラスは各クラス2グループずつお遊戯曲がありますが、音のリズムにのって思いっきり体を動かし全員でかけ声も発声します。お遊戯を見ていると一学期からの運動あそびとつながるように思える箇所もあり、動きの中に一年の大きな成長が見えるようで嬉しく思っています。音楽に体をのせて喜々として踊る様子がとても凛々しく、一人ひとりの笑顔が溢れるお遊戯です。

また、年中リズムバンドは各クラス二曲ずつお披露目します。一曲目は歌に続いてリズム演奏をしますが、歌は全員がしっかりと覚えて歌うことができるようになり、子ども達の合唱の声が一つになりクラス中に響きます。リズムバンドはクラスの壁一面に貼った表を見ながら何度も繰り返し練習を重ねている途中で、一人二種類の受け持ち楽器を大切に取扱いながら、両クラス合同で楽器別の練習も取り入れています。来週は、一曲目のおさらいとともに、二曲目を充実させるように先生達もいよいよ頑張りどころです。

年長児クラスからも元気のよい劇の声が聞こえてきます。繰り返しの練習で得られる自信とともに声もだんだん大きくなってきます。3学期に入り寒さがピークの日々でしたが、不思議とお休みする子も少なく全体としてとても元気に登園しています。

外に出て、朝から森の樹木が放つ酸素たっぷりの空気に触れることができるのは、子どもの健康にはとてもよいと思います。私自身も特に今年は冷たい空気がとても気持ちがよいくらいに感じています。どの学年のどのクラスも、練習が終われば園庭あそびやひみつの森に出かけ、冬のキリリとした新鮮な空気の中を、発表会を目標に毎日元気に過ごしています。
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本日は、園内通信「お知らせ82」をお出ししました。
内容は、
◇ 3学期生活発表会について
◇ 「生活発表会ビデオ」の撮影,製作について
◇ 今月末のお帳面のお預かりについて
◇ 園児の健康について

2015.01.26

1月26日(月) / バンダ(蘭)・grandpaグランパの日!・クローラ活躍!・園内通信

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    <バンダ>  ラン科  原産地 インド、オーストラリア、ネパール、タイ、フィリピン、インドネシア
             学名 Vanda sp.

冬の間に流通するバンダをよく窓辺に飾るのですが、他の蘭にはない鮮やかな紫とピンク色が美しくまわりを明るくしてくれるようです。写真の紫色のバンダは、実は昨年の11月から今も色あせることなく変わらずに咲いてくれています。春の花ヒヤシンス、ラナンキュラス、チューリップなどとともに。
そう言えば、昨年、先生たちとたんぽぽぐみ前の花壇に植えたチューリップが、とても小さな芽をのぞかせています。さて、みんなは気づいているかなあ~(*^^*)
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grandpaグランパの日!(1/19(月)記録)
ひみつの庭を入ったところに植栽しているツゲ(トピアリー)が随分伸びてきていました。ツゲが年々大きく成長し美しいトピアリーを形作るためには、適切な時期にきちんと刈り込みをしないといけないそうです。以前からそれを気にかけてくれていた私の父が放課後に手入れをしにきてくれました。
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刈り込みばさみを手にすると、シャッ、シャッと心地よい音が響きます。ゆくゆく中央を盛り上げふっくらとした形にするのか、上部を真っ直ぐにフラットにするのかで刈り込み方が変わります。
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昔、宝ヶ池の奥にあった迷路のスペースが小さい頃にとても楽しかった記憶があるので、トピアリーは子ども達の背の高さよりも少し高めにして、向こうが見えない迷路のようなスタイルになると面白いと思っています。トピアリーのてっぺんは、バウムクーヘンのようにカットした形がいいとリクエストしました。
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長らく盆栽(松)を育て、スイスの山歩き、テニス、ドライブなどを趣味とする今年81歳になる父です。トピアリーの中に配置したアームチェアを移動して刈り込みます。いずれ後ろに生長しているオオデマリの木が大きくなり、アームチェアーの後ろから枝を張り出して上から大きな白い毬のような花をたくさん咲かせてくれる、という作戦です! と言ってもオオデマリの木はまだまだ幼木。あと何年かかるでしょうか。
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ほぼ、トピアリーの左半分が出来上がりつつあります。時折、雪がちらつく寒い日でもあり、残りの右半分は次回ということになりました。春になるとツゲの黄緑色の新芽が伸び美しくなるでしょう。感謝!
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クローラ納品(昨年10月17日記録)と現在活躍中のクローラの姿
各園舎の大型ストーブは灯油を使用しています。排気は筒から屋外へ排出する方式なので室内の空気はクリーンです。使用する灯油は昔から石油屋さんがお山の上まで運んで下さっていました。冬の間は灯油缶の空きの様子をみて頻繁に注文するのですが、注文後、業者さんは夕方から夜にかけ、真っ暗な中を所定の場所まで運ばれます。ただしここはお山の上なので、灯油の運搬には先代から受け継がれたという坂道も上れるクローラ(運搬車)を使用されていましたが、いよいよそれが老朽化のためにいつ壊れてもおかしくない状態で、次に故障した時点でもうお山の上に灯油を運ぶことができなくなってしまいます、というお話を事前にお聞きしたのが昨年の秋のこと。毎年寒くなる11月~花冷えの4月までは、灯油が10~12缶はいつも予備がある状態にしています。クラスの灯油缶が約1週間ほどでなくなりますので予備がなくなっては大変。子ども達が寒い目をします。
ならば園で何とか同じようなものを調達しないとこの先困ったことになる、と思い、このお話を聞いたちょうど前日に、園全体で訪問した静原のおいも掘り農園「橋本農園」さんのお顔をふと思い出し、早速お電話でご相談してみたところ、グッドタイミングなことにちょうどその日の午後に京都に来られる予定になっていた農機具メーカーの方をご紹介して下さいました。間髪入れずメーカーさんから園にお電話が入り、「展示品(新古品)でよければトラックに積み込んで夕方にはつけますが」とのこと。困ったときにこれほどタイミングのよいお話はきっとよいご縁だと思い、早速見せていただくことになりました。
パソコンであれこれ調べて物色してみていた私が、「できれば赤いクローラがいいです・・」と言うと、「はい、ちょうどこれは赤ですよ。筑水キャニコム“ピンクレディー”という名前がついています」と電話口の声。もうこれしかない!とすぐに二つ返事でお願いすることになったのでした。
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こちらが、筑水キャニコム“ピンクレディー”。本来は畑で作物をのせて運搬する車ですが、ゴム付きの車輪が回転するのでお山の坂道もOKなのです。荷台の幅も拡張できる上、比較的小型で融通がききやすく、何より最大積載量400㎏までいけるのでとても力持ちです。英雄のように見えてきました^^。
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ガソリンで動き、音も比較的静かです。同時に下見にお越しいただいた石油屋さんにも使用方法を詳しく説明して下さり、一件落着でほっと一息。
次の日(10/18)は運動会。台風18号,19号の到来で二度延期になった運動会(10/5延期,10/13延期)がようやく無事開催できそうに思える夕方で、このクローラ到着の勢いのまま、次の日に控えた運動会の無事開催を祈るような思いでいた昨秋が今では懐かしく思い返せます。
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現在、活躍中のクローラ(先週1/20灯油納品時の記録)
さて、灯油の注文をした夕方は全職員で灯油缶を手運びしています。石油屋さんが腰を痛めておられるので園内までは運んでいただけません。バプテスト病院から第5グループの坂を上りつめたところで(幼稚園門のほぼ下)、灯油を14缶ほど載せたクローラが到着するのをみんなで待ち受けます。この時、今年もこうして灯油が何とか運ばれてくることを本当に有難いとしみじみ思う気持ちになります。
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クローラの幅が拡張され、木製の下敷きも石油屋さんがあつらえて下さいました。落ちないようにくくった縄がほどかれたら1缶ずつ持って石段を上がります。灯油の比重は0.8なので水よりは少し軽いのが幸いです。灯油18ℓ1缶約14.4㎏ほど、それが水の場合は18㎏あります。
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昔から長年使ってきた灯油缶も古くなり、キャップにはひびが入ってきました。こちらも昨年tomomi先生のお家のお仕事で使われなくなった灯油缶を園に下さり、有難く園倉庫に保管していたものをまたもやナイスタイミングですべて交換。すべてがピタリと落ち着いた一件でした。
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本日は、園内通信「お知らせ81」ほか、園長だより、山の学校主催『学びの夕べ』『古典の夕べ』のご案内をお持ち帰りいただきました。
「お知らせ81」の内容は、
◇ 子ども達の健康状況について
◇ 豆まきについて
◇ 未就園児対象“おやまのミニミニ幼稚園”のお知らせ
◇ 小学生対象“山びこクラブ”のご案内
◇ 小学校入学説明会及び半日入学の日のお帰りについて
◇ 2015年度プラン小学生総合保険のご案内について
◇ “ママの日”“パパの日”イベントについて
◇ 2学期保育写真お持ち帰りについて

※※本日午後、京都府全域に冬季食中毒注意報が発令されました。
※※発令期間は本日より1月30日(金)まで。

2015.01.08

1月8日(木) / 南天・3学期スタート・園内通信

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      <真っ赤な実をたわわにつけた南天の果実>   メギ科  原産地 日本,中国,インド
                                      学名 Nandina domestica Thunb.
新春のお慶びを申し上げます。

観測史上3番目の61年ぶりと言われる大雪を迎えた新年でしたが、園内はようやく隅々まで雪が解け、きりりとした新鮮な空気が漂っています。皆さまお変わりございませんでしょうか。
本日より三学期がスタート。9時前になると今朝は第6グループを先頭に、子ども達が元気に登園してまいりました。

「新年あけましておめでとうございます」

「今年もよろしくお願いします」

みんなで新年のご挨拶をかわし、それぞれのクラスへと元気に歩いていきます。毎年のことですが、途中、お休みの間の楽しい思い出話をしてくれます。今朝もお口を開け、下の前歯二本が抜けて奥に永久歯がちらりとのぞいている様子を見せてくれたり、ご家族で旅行にお出かけしたことや、お餅をお腹いっぱい食べて美味しかったことなど、笑顔で話してくれました。

さすがに1月の空気は冷たく身にしみますが、動いている時にはさほど気になりません。今回の大雪の影響で園内のサクラの枝が数本折れてしまい昨日処置をしていただいたのですが、折れた枝にはすでにたくさんのつぼみが見られしっかり春の準備をしているのでした。窓から見える梅の木の枝先にも、小さな桃色のつぼみが見事についています。

自然は一日として滞ることなく、常に変化しながら姿を変えています。生きている私たちも同じく、自然の一部として命をいただいていることを思うと、日々滞ることなく、日々流動しながら成長していくことが大切なのでしょう。
しばらくは寒さ厳しい冬の季節が続きますが、この三学期も子ども達とともに元気にお山の中で過ごしてまいりたいと思います。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
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本日は、園内通信「お知らせ77」「お知らせ78」「お知らせ79」をお出ししました。
「お知らせ77」
◇ 諸連絡
◇ 1月保育料取扱いについて
「お知らせ78」
◇ 第4回ふれあいサタデーのご案内
「お知らせ79」
◇ 保護者会について
◇ 就園奨励費(京都市補助金)お渡しについて

2014.12.19

12月19日(金) / 幼稚園サインプレート完成・初雪の朝(18日)・サンタさんありがとう!・鉄のお仕事・パネトーネ

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  <幼稚園サインプレート/英国製>[幼稚園東側の大門]
今年3月末にお山の二箇所の門が完成しました(詳細は下記記載)。一方、お山の中にある幼稚園の場所を付近を通られた一般の方にもお知らせするために、今年9月末よりイギリスにサインプレート作製をオーダーしていました。およそ数カ月間を経てハンドペインティングで製作されたものが完成、今週の15日に取付けを行いました。サインプレートは文字だけでなく絵柄を取り入れたい、ならば、お山の森の中で子ども達が自然の樹木,植物,生き物にふれて遊んでいる様子を、そしてもう一枚は未就園児の小さな男の子と女の子が蝶やブッドレアに包まれて向かい合っているイメージが脳裏に思い浮びました。そしてそれをまず原画にしてイギリスの職人さんにお伝えすることになりました〔詳細は下記〕。
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 [幼稚園西側のプレイルーム前] こちらのサインプレートはプレイルーム前の門の上にブラケットとともに取り付けたもの。昨日の今年の初雪がわずかに積もっています。
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初雪の園庭(昨日12/18)
前日午後は雪起こしの風が吹く一日で、子ども達が降園したあとはさらにお山のてっぺんの大木クスノキが強風でゴウゴウとうなり声をあげ、まるで海の中にいるような感覚でした。
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夜中から降り積もった雪はさらさらのパウダースノー。新聞配達の方たちの足跡がついているだけ。辺りはしーんと静かです。
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コンポスト、アームチェアーにも雪。。ひみつの庭の水面も一面に氷が張っています。お魚は氷の下で元気にしているはず。
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固定鉄棒の上やアスレチック、すべり台も一面に雪化粧。
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8時50分。まず第5グループがゆっくりと石段をのぼってきました。降り積もったばかりの雪は案外すべらず一歩ずつゆっくりと歩きます。「おはようございます!」早速、雪のボールを見せてくれました。
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第6グループ、第4グループも元気に到着しました。子ども達には今日も元気にお山に着いた達成感の笑顔があります。。
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笑顔いっぱいの第2グループさん。「おはようございます!」大きな声でご挨拶できます。子ども達の到着を待って、朝から「おはようございます」、帰りはお見送りで「さようなら」と全員に声をかけています。元気な声でご挨拶ができるということは決して簡単なことではありません。心から「ありがとう」、お友だちにも「ごめんなさい」の言葉が言えることも本当は簡単なことではありません。
ある日の朝、園庭にいると、向こう側から到着した男の子が、「せんせーい、おはようございまーす」と澄んだ大きな声で反対側にいる私にご挨拶をしてくれました。それはお山の空によく響くすがすがしい声でした。その子は以前は小さな声でしたが(大事なことは声の大小ではありませんが)、今では毎日自信に満ちた表情で元気にお声を出してご挨拶をしています。保育の中での「さんはい」という号令で全員でするご挨拶は今ではどの子も必ずできますが、通園の途中でお子さんを連れてこられたお父さまお母さま、園内で出会う郵便屋さんや重い荷物を配達されている方、また時折ご来園される未就園児さん親子の方達と出会った時には、子ども達自らご挨拶のお勉強を実践させていただけるよい機会であるとも考えられます。
「おはようございます」「こんにちは」「さようなら」とご挨拶できることが実際に社会の人としての第一歩であると考え、幼稚園の門のところで毎日子ども達にお声かけを実施しています。
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第1グループの子ども達。今日も長い距離を歩いてきました。4月からの長い徒歩通園の積み重ねと、また今日は初雪の通園路を歩き園まで到着しました。「人間は日々の習慣によってつくられる」と言いますが、自分の足を使ってお山の上まで上りきる達成感を毎日自然と積み重ねていることになります。手にはしっかりと雪玉を持って。
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木曜日。予定の保育スケジュールがありましたが急遽少し変更して、園庭でそのまま雪遊びをしました。
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ほらー、なげるよー。小さな雪玉が飛んできます。こちらは先生と何かお話しているようです。
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だんだん大きな雪玉になってきたKちゃん。今日も元気いっぱい。Mちゃんが紙コップに入れていた水が氷になったそうです。かき氷まで上にいっぱいのっています^^
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ほらっ、カチカチに凍っているよとHくんFちゃん。手袋に雪がいっぱいついて野球のグローブみたいね。
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ベンチチェアの上にもさらさらの粉雪が積もっていました。集めてもなかなか固まらないほどサラサラです。ボールができたよとSくん。
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約30分近くボールを投げたり、雪の上をコロコロと転がしながら雪ダルマをつくったりしました。
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サンタさんありがとう!
朝から真っ白の雪をもたらしてくれたこの日。森の奥には空高くから幼稚園を目指して飛んできた二頭のトナカイの引くソリが停まっていました。ソリを下りてゆっくりゆっくりとひみつの森を通り園庭へ出て来られたサンタさんの姿がありました。
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前日に子ども達から届いた手描きのメッセージとプレゼントを携えて、お山の幼稚園にも来て下さったのです。年少児クラスそれぞれへ訪問され、大きな白い袋のプレゼントを渡して下さいました。
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たんぽぽぐみへ、メリークリスマス!。大きな丸い背中のサンタさんはゆっくりとしか歩けません。雪の上を黒いブーツですべってしまわれないかと心配でした。さて、年長児クラスへも・・・。クラスでは先生と子ども達はどんなお話をしていたのでしょう。雪が次から次へと舞い降りてくるのでした。
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年中児クラスへも。ゆきぐみ、ほしぐみ二クラス分の大きなプレゼント。本当に大きな体なので扉から少し中に入るだけでも大変そうでした。お山の風が粉雪を舞い上がらせています。
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年中ほしぐみの次は年中ゆきぐみへ。「よしよし、次はこの袋はゆきぐみの子ども達だ、よしよし」
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最後に園長室にも来られたサンタさん。あまりに大きな体なので玄関がつぶれてしまわないかと冷や冷やしました。子ども達へメッセージを届けたい、とのお申し出なので、放送室から英語で子ども達へお話をして下さいました。それにしても今年のサンタさんはとても体が重たそうです。ダイエットが必要かも知れませんね^^。本当にゆっくりしか歩けない様子でした。なのでゆっくり、ゆっくりと歩いて再び森に停めたソリまで戻って行かれました。その頃、それぞれの園舎から「サンタさん、プレゼントをありがとう~!」と元気な子ども達の声が森の方まで響いていました。
「サンタさん、今年も子ども達のところを訪問して下さり有り難うございました!」
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<レジン製サインプレート製作過程>
さて、今年の春頃、イギリスの職人さんにサインプレートを製作していただくことにしました。サインプレートはヨーロッパの古い街角ではお店を示す看板としてこのような手作りのプレートがぶら下げられているのを目にします。京都市内でも時折見かけますが、今年3月末に園内二箇所に鉄の門扉をつくっていただいた藤村鉄工所さん(ひみつの庭造成の土橋左官店さんご紹介)経由で、ハンドペイントレリーフサインをお願いすることにしました。詳細は英語で細かく指示し、できるだけ原画に近いものを彫って下さるようにと粘り強くお願いしました。
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こちらがまず一枚目の原画です。早速に絵は幼稚園絵画教室でおなじみの健哲先生にお願いすることにしました。イギリスの詩人ロバート・ルイス・スティーヴンソン(Robert Louis Balfour Stevenson)の『子供の詩の園』(A Child’s Garden of Verses)は高校時代からの私の愛読書でしたが、その詩の挿絵に描かれている子ども達をイメージし、そこから二人の小さな男の子と女の子が向かい合っているような構成を考えました。そしてまわりにはイギリスでバタフライブッシュと呼ばれている蝶の好きな花ブッドレア(ひみつの庭中ほどに植栽)と蝶が二人を取り巻いているような世界。子どもの年齢は二歳児くらいのinfant child、おおよそ三頭身くらい。頭は大きく手はふっくらと太めで手足が短いあどけなく幼いイメージをお願いしました。勿論、蝶は園内に季節ごとに飛び交っている種類、アゲハ、アカタテハ、アサギマダラ、キチョウなど。北白川幼稚園はアルファベットで表記することにし、トラヤヌス・ローマン体(114年に古代ローマのトラヤヌス帝が建てた記念碑に刻まれていたアルファベット字体。このトラヤヌス・ローマンが後のローマ字の手本となる)を健哲先生が採用されました。
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こちら二枚目は大門用のサインプレート。お山の中で樹木や自然の昆虫などとともに駆け巡る子ども達の様子をイメージして描いていただきました。トンボ、鳥、蝶、そして子ども達の夏場の友だちカタツムリやカエル。まだまだお山の自然の中に現れる生き物は数多くありますが、その中の一部をピックアップして登場させています。中央の男の子は春に咲いたチューリップの中をそっとのぞいて見ていますが、子ども達がこのように好奇心をもってのぞく姿が現実にはよくあるのでそれを表現していただきました。ただし、実際にはイギリスの職人さんがこちらの原画を元にご自身の作品として作られるので(トレースなどはされず)、別の表現になっている箇所も他にいくつかありました。
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イギリス現地での製作風景です。予め製作風景の写真を送っていただくようお願いをしていました。お送りした原画を元にフレームを彫り、型抜きをしたものが置かれています(上部左原画、右原版あり)。彫刻刀や筆があり、着彩が始まっているところです。フォークも道具として使われているようです。
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[レリーフ写真1]
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[レリーフ写真2]
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[レリーフ写真3]
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こちらが一枚目がおおまかに出来上がりつつある様子です。遠く離れたイギリスと、東京の会社のオフィスとのやり取りをじっくり続けながら何度も修正をお願いして出来上がりました。
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<レジン製サインプレート>
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こちらが出来上がったサインプレートです。女の子にはどうしても赤い頭巾を被せたくて原画もそのようにお願いしましたが、出来上がってきたのはピンク色でした^^。花や蝶など鮮やかな色の色彩はさすが本場が出される色だと感心します。
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画材をイギリスの荷物に入れていただくことができたので、サインプレートが到着後、修正点何カ所かを健哲先生に手を入れていただきました。
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こちらは大門用のサインプレート。左の女の子は原画では裸足でしたが靴を履かせていただいたようです^^。男の子もチューリップの中はのぞかずにそっと見ています^^。子ども達がダイナミックに駆けたり木にぶら下がる様子が上手く表現されています。
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上からはしっかりコーティング剤が塗布され、艶やかな色合いが美しく仕上がっています。次はいよいよ取付の様子です。↓
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さてこちらは今週月曜日15日。幸い曇り空で無事セーフの天候となり、朝一番の9時前より藤村鉄工所さん、土橋左官店さんが来て下さいました。
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すでに今年3月末に設置した鉄扉の横の鉄柱に、予め穴を開けて作られた同じく鉄のプレートが取り付けられます。
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取付場所を確認した後、手早くサインプレートにネジを埋め込まれました(6カ所)。
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サインプレートの取り付けとともに、4月以降に鉄の扉の錆びた箇所などに再塗装で補修して下さっています。
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こちらはすでにヒビが入ったために土橋さんに新たなフィギーノに取り替えていただきました。マツボックリのフィギーノの下にはこのような土台が作られています。
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仕事の合間に走ってくると、すでに取付完了されていました。新たに取り付けたサインプレートの向こうに子ども達の姿が見えました。
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ちょうど年中児の両クラスが、園庭の上から下へ、そしまた上へととサーキットをして走っている様子です。「がんばれ~、がんばれ~!」
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園路とともにお山の上に上がって来られたところで見られる景色です。
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今年3月末(3/29土) 門扉取付を振り返って~(藤村鉄工所さん、土橋左官店さん)
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晴れた春休み中の一日。藤村鉄工所さん、土橋左官店さんと鉄の種類、扉のデザインなどについて何度もご相談しながら完成に至った鉄製扉が取り付けられました。園内は地域の方、近隣や散策される方が通路とされていることから、関係者の方々に門扉を取り付ける旨ご説明にあがることからスタートしました。太郎先生と二人であちこちにお話をさせていただき、気持ちよく許可を頂戴できたお陰で無事設置できる運びとなりました。場所はプレイルーム、自宅前に一つ、そして子ども達が山を上り詰めた大階段に一つ。計二箇所に新たに門を設置します。幼稚園65年目の歴史で初めての出来事でした。
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子ども達が手を詰めたりひっかけたりしないような工夫と、比較的軽い鉄製の門扉を作っていただきました。ガチッとした鉄板の門ではなく、優しいラインの葉や花をあしらった堅苦しくないデザインになりました。
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通路のため、同じ方向に扉が留められないので互い違いに開き留める方法で。高さなどを計測されつを首尾よくお仕事が進められました。
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太い鉄柱が埋め込まれたので、庭の入口に植えていた植物も植え替えて下さいました。細かなお心遣いをいつもして下さいます。
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お山から京都市街を眺める景色が美しい場所なので、景観を損ねないような門扉になりました。門柱の上にはイングリッシュガーデンでよく見られるようなお飾りフィニアルをお願いしました。
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フィニアルのアップ写真。高温で鉄が曲げられ、滑らかなカーブが美しいです。もともとヨーロッパのアンティークゲートなどが好きなので、日本で製作される鉄の技術にも感動します。
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つぼみがついたバラの枝をデザインされたもの。蔦のようなエレガントなフォルムが美しいデザイン。
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デザインの組み合わせ一つで漂うイメージが変化してしまいます。
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さて、こちらは大門の扉。相当横幅のある二枚扉が無事設置されています。お山の上まで運んでこられるだけでも大変です。高さ、幅などを測って調整されます。
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子ども達の春休み中、無事門扉が取付けされました。高すぎず、低すぎず、ほどよい高さの門は圧迫感があまりないと思います。サインプレートはこの頃にお願いすることに決めたと記憶しています。
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通常はこのように開門しています。真鍮で古美色につくられたハンドルも何気ないものだけどちょっとこだわりで選んだものなのです。
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園庭方向から見下ろした大門の様子です。保育中は閉門させていただいております。
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DSC_0515-20141219aパネトーネ(Panettone)
アドベントの季節にいただくシュトーレンと同じように、イタリアでクリスマスをお祝いする伝統的なお菓子の一つです。

~クスマススペシャル~「シュトーレンとパネトーネとお話」より
パネトーネの起源
●パネトーネも宗教的な意味起源説が有力です。
「物の由来」は、パネトーネはキリスト信仰に厚いイタリアの菓子という事になっているが、さかのぼれば原型と言われるものはギリシャ・ローマの時代に存在したといわれます。
ケーキとパンの境はそれまで判然としなかったが、ギリシャ・ローマ時代に初期のケーキ、タルト・パネトーネ・ドランジェの原型が生まれたとされています。特にローマでは、農業神サターン(ギリシャ伝来といわれるのようだが、実は更に古いイタリアの神らしい)の祭りサトゥルナリアを12月21日から31日まで行っていた(17日から1週間、という説もあり)祭りにこれらの菓子が使われていたようであり、祭礼用ならかなり大きな形状であったろうと言われています。
饗宴、贈答品の交換「幸運の贈り物」などの風習がありその中で使われ、宗教色と季節の農耕行事色の強い、日本の月見の団子(元々は収穫祭のサトイモが原型)、鏡餅や彼岸の「春のぼたもち」(ボタンの花の餅の意)「秋のおはぎ」(萩の花の餅の意)と同じような位置付けとも言えます。大型で、配合も当時としては贅沢で、パネトーネのパネは「パン」の意、トーネは「大きい」の意味といわれます。
(~つづく 一部抜粋)

以前、イタリアの大学で教鞭をとられ、現在は山の学校でもイタリア語を教えて下さっているH先生の奥さまが毎年お手製で作られるというパネトーネを頂戴しました。有難うございます。
H先生とはイタリアのシエナ大学で学会の際、太郎先生ともども現地でご一緒した懐かしい思い出があります。トスカーナの丘陵地の中にあった宿泊地の修道院と美しい庭。そして世界一美しいと言われているカンポ広場に面して建つ市庁舎(プッブリコ宮殿)の上から、オレンジ色の街並みを望みながらご一緒したことなど、ついこの前のように思い出されてくるので不思議です。

        ※  ※  ※

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明日、来春からご入園される親子をお招きして「お招き会」を行いますが、在園児保護者の皆さまのお力添えをいただき、幼稚園は本日で無事二学期を終了するとができました。年明け8日にはまた元気なお顔が見られることを楽しみにしています。

ご家族の皆さまにはお元気で佳いお年をお迎えになりますようお祈り申し上げます。

2014.12.10

12月10日(水) / ミルテ(銀梅花)植栽~ひみつの庭の“ママの日”だより・見事な干し柿!

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      <ミルテ(銀梅花)>  フトモモ科  原産地 地中海沿岸~南ヨーロッパ
                     学名 Myrtus communis L.  英名 common myrtle

英語でマートル(myrtle) 、ドイツ語ではミルテ(Myrte)と呼びますが、はじめてこの木のことを知った時に聞いた呼び名がミルテでした。ユーカリと同じ「フトモモ科」の植物ですが、ユーカリの香りよりこちらのミルテの葉はとても優しく薫るように思います。ヨーロッパでは花嫁のブーケや髪飾りに使われるお祝いの木。葉は料理に使用したり、果実は生食、お酒や食物の香りづけに使い、香水の原料にもなります。マートルの精油として皆さまご存知かも知れませんね。

ーーー「マートル(ミルテ)はギリシャ時代から美の女神ビーナスと愛を象徴する花とされ、「祝いの木」とも呼ばれて、6月の結婚式に不可欠の花とされるほか、香気のある葉を肉料理の風味付けに、花は生の侭サラダに、月桂樹と共に薬用(消炎・鎮静・抗菌)としても重用されて来たと言うが、こんな楽しい出合いや新しい発見があるから、花ウオッチングはやめられない。」(~つづく)ーーーとし爺さんの花便りより~引用

またシューマン歌曲集の中に「ミルテの花」があります。大変美声のドイツ人ソプラノ歌手ディアナ・ダムラウ(Diana Damrau)が歌う「ミルテの花」はこちら。
シューマン歌曲集「ミルテの花」Widmung op. 25 nº 1 (Schumann) – Diana Damrau
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ひみつの庭の“ママの日”だより(昨日12月9日)
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前回のママの日に予め耕し、ひみつの森の落ち葉堆肥を混ぜ込んでおいた植栽予定の場所。前日にミルテの木がたくさん届きました。1mほどの苗を予定していましたが熊本県の苗屋さんの都合から約50㎝ほどの可愛らしい苗になりました。袋を開けたとたんよい香りが漂います。
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ご予定を繰り合わせて来て下さった片石造園さん。いつもお世話になります。庭に残っていたバーク堆肥も更に混ぜ込んで柔らかくフカフカの土壌が出来上がります。そこへやって来たのは年少児さん達。「あっ、いいにおいがする、ほらね」
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よく眺めて見ています。小さな葉っぱがついて可愛らしい苗はちょうど子ども達サイズでよかったかも知れません。
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手で葉をさわさわと触ると香りがふんわりと漂います。葉の形や色を目で確かめ、次に手で触ってみます。
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苗を二列に植えていく予定です。このミルテは成長が早いので来春には新芽がたくさん出てやがて白い花がたくさん咲いてくれるでしょう。
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定番の熊手、シャベルで掘り土をならしていきます。「なんだろう?ほらっ、さわってみてごらん」
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まだ小さな木だね。木の赤ちゃんだからやさしくそっと。どんなにおいがする?ってたずねると「りんごのにおい」「いいにおい」「もりのにおい」。子ども達は嗅覚もとても敏感なのでかすかな香りが感じられるようです。
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これはなんだろうね~。しゃがんでじっくり観ています。
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お手伝いをお願いするとしっかり持って運んでくれます。数名でいくつもの苗を運んでくれました。
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ひみつの庭の裏門辺りに積もった落ち葉を熊手で集めて下さるママ。冬の空気は冷たいけれどきりりと気持ちよく澄んでいます。鳥の声を耳にしながら体を動かすと気持ちいいと仰るママも。
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小さな苗なのにすでに可愛いつぼみがついています。勿論子ども達は気づいていて、ミルテのつぼみやな、と言います。これからの冬の寒さや積雪にも耐えて春に少しずつ花を咲かせてくれますように。
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森から帰ってきたところの年中児。年中児さん達の過ごす第1園舎に一番近いところだね。これからすくすく大きくなれるように声をかけてあげて下さいね。
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ブルーベリーのような実ができているね。果実も食べることができるし香草として葉はお料理にも使えます。みんなで手で触っているとよい香りが辺りに漂うようです。ただ子どもだからわかるほどの微かな香りです。
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ちょうどこちらの頭上にある大木クスノキの細い枝が落ちているのを折って、よい香りがするよと言う子もいます。クスノキ科のクスノキは防虫剤の原料にもなり枝も葉も芳香があります。同じくクスノキ科ローリエ(月桂樹)も香草としてお料理に使えるので私達にとって自然の樹木や葉はやはり身近で有難いものです。
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森の活動から戻ってきた年長児達もミルテの観察に。森の樹木の中で過ごし木に登ったり落ち葉を踏みしめて帰ってきたら、小さなミルテのことはどのように感じたでしょう?男の子だって植物に興味があり大好きなのです。
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12月。気温は低くなりましたが太陽の遠赤外線が温かく年長の子ども達の笑顔を照らします。園内の植物、また園庭から続く森の木々との触れ合いをまだまだたくさん体験してほしいと思います。
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ひみつの庭の北側エリア大木メタセコイヤの種が飛び落ちて実生が生えている植え込みエリア。ドングリの実生もしっかり生えていました。そっといつの間にか根が出て芽が伸びている、自然の力は驚くほどです。子ども達にも見せましょう。
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ツゲの植え込みが育っています。子ども達にとって迷路のように思えるトピアリーですが、こちらも冬の間に剪定ばさみで上部を揃えてカットしておく必要があります。昨年の冬はなんと、モグラの穴が作られていた芝生の築山ですが、今年はどうかな?枯れた芝生が大量に集められました。有難うございました。
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さて、大きめの穴を掘り苗をほどよい高さに置いたら上から水をかけてあげます。それから周囲の土をかけていきます。
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二列をできるだけ真っ直ぐに植え込み、左右を交合に位置するように植えました。「外側の縁は土と水がコンクリート面に流れ出ないように少し深めに溝を掘っておくといいですよ」と片石造園さんのアドバイス。
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ようやく植え込み完了の景色。小さな赤味がかったつぼみがたくさんついています。大切に育てましょう。
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ひみつの庭前にできたミルテの植え込み。温かな光を浴びて成長することを祈って。
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真上のクスノキの大木。クスノキからも黒い実が落ちてくる季節です。実は緑色の三角帽を被っているので少し可愛らしい。勿論子ども達はよく知っています。
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お帰り前にひみつの庭からおかばんをかけて出てきた年長児達。植栽を終えたミルテの植え込みから突然のぞいたAちゃんの笑顔。
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ブルーベリーの果実を少し細くしたようなミルテの果実。試してみると甘さがありました^^
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ひみつの庭の落ち葉が山ほど積もったコンポスト。庭の中ほどにおられる役行者さんのお水二つも綺麗に入れ替えて下さいました。
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足元にはメタセコイヤの何とも言えないオレンジ色の落ち葉。上を見上げるとまだまだ落ちそうです。ビオトープの中にも今年はいっぱい浮かんでいます。
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!!フランスのお庭からいただいたスノードロップの芽がもう土の間から出ていました!昨年の11月半ばのママの日にツゲのトピアリーの足元に植え込んだ球根が年明け2月頃に咲きましたが、今年は2カ月も早くそっと芽を出してくれました。今年は雪が積もった中に愛らしいスノードップが咲いている姿が見られるかも知れません。
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【干し柿】
午後、思いがけず見事な干し柿を頂戴しました。あまりに素晴らしいお手製の干し柿なので記録として掲載させていただきます。私も以前に山の学校の小学生しぜんクラスでたくさん干し柿を作りましたがこんなには立派には作れませんでした。きっと長年作られているコツのようなものがあるのでしょう。
今年は干し柿を作りたいという方がいらっしゃいましたので園内から山のかかりまで歩いてみましたが、昨年とうって変わってどの柿の木にもほとんど実ができていませんでした。聞くところによると他所も同じ傾向のようであまり実が成っていないと聞いておりました。実のなる木には実成り年、裏年が交合にあり、今年はちょうど裏年に当たるのでしょうか。ただ農家の方などは枝を剪定して、実の成る数が毎年安定するように調整されているようです。
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そこへこんなにたくさんの干し柿。しかしこちらの柿はきっと見事な木で大切にお手入れをされているのだろうと思います。お聞きすると確かに今年は少なめではありましたが・・とのこと。皮をむき吊るして約2~3カ月目の干し柿だそうです。白い粉(糖分)がふいてとっても甘そうです。お正月に古老柿として大切に頂戴することに致します。
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こちらはまるであんぽ柿のように柔らかく熟成している様子。吊るして約1カ月ほどとのこと。時期を違えて吊るすと、このように体によい天然の干し柿がさまざまに楽しめるのですね。果物としてはビタミンCを多く含んでいる柿ですが、太陽の下で干すことで陰性から陽性の食品に変化します。柿は冬場は干し柿にすると冷えやすい女性や冬の時季には体に優しいです。
普段私達には余裕がないので、このようにお手間入りのお手づくりのものはめったに作れませんしお店で出会うものとも違います。たくさんいただきましたので、一部はお正月明け初出勤の日に職員全員で頂戴することに致します。あとは皆で配分させていただきました。今暫くは冷蔵庫保存にして目の保養をしつつ豊かな気持ちになりたいと思います。
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こちらは天然のキウイフルーツ。自然の天然とは言え、お人のお手間と愛情が注がれている滋養の食物として有難く頂戴致します。感謝。

2014.12.03

12月3日(水) / ユリ“タランゴ”・ひみつの庭の“ママの日”だより

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  <ユリ“タランゴ”>
  ユリ科  学名 Lilium ‘Tarango’
  北半球のアジア,ヨーロッパ,北アメリカ原産
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バラとともに香りがよい花にユリがありますが、こちらはユリの代表的な種類の一つオリエンタルハイブリッド種の“タランゴ”です。2010年にオランダの品種コンテストで優勝した花で、濃いピンク色がとても美しい百合です。
オリエンタルハイブリッドリリーは、園内にも自生しているヤマユリやカノコユリなどを交配してつくられた種類で、ユリの種類の中でも特別大輪の花を咲かせてくれます。見ごたえがあり、香りとともに辺りを華やかに演出してくれるので大変重宝しますが、生け花にした場合、大きな花粉が花びらや洋服についてしまい本当に取れなくなるので困ることがよくあります。その場合は、花が開いた頃に葯(やく)を手でつまんで引っ張るとプツンと簡単に取ることができます。ただ葯(やく)を取り除いてしまうと花の表情が何となく寂しくなるので私はなるべく取らずに楽しむようにしています。
こちらのタランゴと同じく、オリエンタルハイブリッドリリーには有名な“カサブランカ”があります。

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ひみつの庭の“ママの日”だより(昨日12月2日)
いよいよ年末12月に突入しました。昨日の気温は平均5度ほど。風が冷たく一気に師走らしい一日となりました。年長児さんの作ったおだんごをkaori先生とお鍋でゆでたのち、“ママの日”のひみつの庭へ直行。すでに数名のお母さまが活動し始めて下さっていました。
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夏の間に美しい緑色だった芝生も冬になると地上部は枯れ色になっています。入口エントランスをゆっくり手入れされるHママ。未就園児Hちゃん、こんにちは!今日も奥におられるお母さまとご一緒です。
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ツゲのトピアリーの奥におられたGママ。トピアリーの中に挟まっている落ち葉を下に落とし、足元で集めて下さいます。Tママはすっかりガーデニングカラーの装い。足元も同系色の長靴で。
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さて、ここはひみつの庭のゲート前。フッキソウの苗を植え込んでいましたが、子ども達の園庭遊びの動線からどうしてもここを踏み込むことになってしまい、つい私たち大人も上を通過することもあったりですっかりぺったんこになっていました。いろいろと考えたあげく、来週火曜日にミルテ(銀梅花)の苗を多数植栽し池垣のようにすることに決めました。
ミルテはギリシャ神話では美の女神アフロディーテや、結婚の女神のデメテルにささげる聖なる木とされています。夏に白い花を咲かせ、晩秋には黒紫色の果実をつけ、実は食べることもできます。と言うことで、植栽の準備段階としてこのコーナーをよく耕しておくことにしました。
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落ち葉ボウルに集められる落ち葉。熊手とてみが大活躍する庭です。トピアリーの奥、普段手が届かないところまで気配りをし落ち葉を集めて下さいます。冬、雪の中から顔をのぞかせるスノードロップがトピアリーの足元から咲くことも知っておられます。フランスのお庭からいただいたスノードロップ、今年はどのくらい咲いてくれるでしょうか。
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では、木製の柵をセットし森へ出かけましょう。理由は森の落ち葉でできた腐葉土を探しにに行くためです。コンポストは昆虫も息づいているし^^、すでに少しずつ堆肥として使用しておりそう多くは残っていません。ひみつの森で肥沃な落ち葉堆肥となった腐葉土を一輪車にいっぱい調達できたら市販の腐葉土を使う必要はありません。これは一緒に耕していたTママの発案でした。ひみつの庭を造成する際、土は元々ここにある土と京都鞍馬の土、そして築山には一部ひみつの森の肥沃な土を使って下さったことを思い出しつつ、Tママとともに一輪車を押してひみつの森へ行きました。途中、森からお散歩帰りの年少児クラスと年中児クラスに出会いました。「こんにちは」「お母さんありがとう〜」とご挨拶する子ども達の声。森の中では、Tママご自身が育たれたお家の広いお庭のことなど、一方私は庭づくりを楽しんでいた両親や祖父の畑仕事をみて育ったことなどをお話しながら、ほどよい落ち葉でできた堆肥を見つけ森の土にシャベルを入れました。
さて右写真は、森の中で得た戦利品!(コナラやミズナラなどの豊かな腐葉土をゲット)を載せて戻ってきたところです。一輪車いっぱいの土はとても重量がありとても重いです。
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一度パンクしたことがある一輪車ですが、タイヤ交換後こうして沢山の土を再び載せてくれます。今年の落ち葉が混ざったままの森がつくってくれた腐葉土。発酵がすすんだよい色をしています。自然の恵み、土の力に感謝です。
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なかなかよい腐葉土です。少しずつ、シャベルで耕しておいた土の中に混ぜていきましょう。
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やはり色が違います。落ち葉のみでできた腐葉土はふかふかと柔らかく、有用な微生物が豊富に含まれているのでしょう。約26本ほどのミルテが無事に植えられることを祈りつつミルテが植わるためのベッドづくりをします。
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築山エリアも熊手をかけて下さるママ。ビオトープは太郎先生がブーツで入り不要な枝や藻を整理されました。冷たい水の中なのでお魚たちは奥の水草の中にゆったりと潜んでいるのでしょう。オタマジャクシに襲われずに無事生き延びている二枚貝は随分大きくなっています。この夏もきっとタナゴの産卵をしっかりと支えてくれたに違いありません。
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ひみつの庭の中から見晴るかせる大文字山も色鮮やかに見えています。そうそう、海老茶色の花をたくさん咲かせてくれた團十郎朝顔はたくさんの種をもたらしてくれました。種の収穫をされるTママ。
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一般の朝顔はサヤの中に種が3~6個入っていますが團十郎朝顔の種は今のところ3個ずつしか見られません。これが結実しにくいという團十郎の特徴なのでしょうか。苗をお分け下さいました中務先生に一度おたずねしてみましょう。
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たくさん収穫できた團十郎朝顔の種。まっ黒で固くしっかりしています。すでに収穫した種もありますが、来られたお母さま方にお分けさせていただきました。團十郎朝顔は行燈仕立てにはせずに真っ直ぐ上に野放図に育てた方が花もよく咲き種もよくできる、と中務先生談。お陰さまでたくさん種が成りました。
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お昼12時頃には下準備が完了したミルテ植栽予定コーナー。ここへ高さ約80cm~1mのミルテ苗を1mに3本の間隔で植える予定です。ご都合がつかれたら園の樹木を管理して下さる片石造園さんにもお出でいただく予定です。
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早速、お庭に出てきた年長児さんにお母さまがお手伝い下さったこと、新たな木を植えることをyuuka先生が説明しているところです。今日は年長児お団子づくりの日。出来上がったみたらし餡のかかったお団子を園庭で手渡してくれました。みなさんでどうぞ!とのこと。有難う^^。その後、ママ達みなさんでいただきました。
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ひみつの庭の一番奥にある見上げる大木ナナミノキ。昨年の冬には真っ赤な実がどっさりとできていましたが、今年はまだ見られません。楽しみに待ってみたいと思います。

2014.11.18

11月18日(火) / 秋の深まり・ひみつの庭の“ママの日”だより

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  〔まつぼっくりのフィギーノと紅葉〕
季節を24に分けて表す美しいことば「24節気」が日本にはあり、今週末22日(土)にはその一つ「小雪(しょうせつ)」を迎えます。わずかながら雪がちらつき、いよいよ季節は秋から冬へと移り変わります。でも今しばらく、色鮮やかな紅葉を心から満喫したい気持ちでいっぱいです。
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今朝、西の空に大きな虹がかかっていました。子ども達は知っていたかな。8時45分、そろそろ子ども達の声が聞こえてくる頃。東山大文字もだいぶ色づいてきました。
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園庭下の固定鉄棒や雲梯のエリア。枝の先の葉が赤く紅葉しています。すべて葉が赤くなるのは今週から来週にかけてでしょうか。
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子ども達の足元の安全とお掃除の両面で、遊具やコンクリート敲きの上の砂などを実習生にも掃いていただいています。子ども達の声がだんだんお山の上まで昇ってきました。
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「おはようございまーす!」と明るい笑顔と元気な声。体は随分あたたまっているようです。各グループが毎に到着しこちらは第6グループさん。色づいたモミジやイチョウの木の下をそれぞれのクラスへと向かっていきます。
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ひみつの庭の“ママの日”だより(本日)
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10時半。早速、ひみつの庭の奥のエリアを手入れして下さるママたち。周りの大木から風が吹くと枝葉がたくさん落ちてくるここは、普段あまり手入れが届かない場所でした。実は大木から落ちてきたドングリの実生がたくさん生えていて、このままだとドングリの木だらけになるので一本ずつ手でのぞいていきます。
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未就園児Hちゃん。今日もお手伝い有難う!落ち葉と枝に分けて、葉はコンポストへ。Hちゃんはドングリを一つずつ手で拾っています。
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あちこちに実生やササの芽が出ているので、一つずつ下を向いて細かな作業をして下さっています。
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ツゲの植え込みトピアリーの足元の落ち葉を取り除いて整理されています。スノードロップの株がそっと眠っているトピアリーの足元です。今年の冬も12月か1月頃に白く可憐な花をうつむきに咲かせてくれるでしょう。楽しみです! Hちゃんは真ん中のサークルチェアの下に何を見つけたのかな?
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一輪車(通称ねこ)に山盛りの落ち葉。コンポストへ向かいまーす。柵を移動させ、普段手入れがなかなかできない場所を熊手で集めて下さいます。
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春にはまた花を咲かせてくれるシャクナゲ“太陽”。芝生が株元までオーバーしていることを写真を見て気づきました。次は手入れをしてあげなくては・・・。クスノキやサクラの落ち葉など、きりのないほど落ちてきています。ママでなくては気づかない足元エリアに手が施されとても有難いです。
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こちらはひみつの庭の外、ライラックの植え込みエリア。「株の大きさはいろいろありますが、この1本は何だかグラグラしていて心配ですよ」と気づかれたママ。本当はライラックのまわりに土留めのレンガや石などを配置したかったのですが、とりあえず比較的丈夫なフッキソウを周りに植えたのでした。ただこのフッキソウが思いのほか強く、根を横へと伸ばしていたため、本来のライラックの根がしっかりと土の中に張れず、ひげ根が土の上に出ている状態でした。他の株との違いに気づかれたママの千里眼には驚きました。不要なフッキソウの地下茎を抜き、コンポスト堆肥とバーク堆肥をブレンドして柔らかくなった株元にたっぷりと積んで下さいました。ひげ根の上に暖かなお布団がかけられたようでライラックがきっと喜んでいるでしょう。
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最終的にはコンポスト堆肥とバーク堆肥を半々にして下さいました。しっかりと根が土をとらえ、木が安定して大きくなれるようにと願います。
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こちらは太郎先生。「ブルーベリーの苗は枝を横に張って大きくなりますから、もう少し樹間を空けた方がいいのですが」とご家族がブルーベリー農園をされているママからのアドバイス。今日は一つをもう少し手前に植えかえることにしました。と言っても十分余裕のあるスペースとは言い難いのですが、何とか気持ち少しでも距離を取って。ブルーベリーが好きな土ピートモスとトマトを植えたときに残った土をブレンドしました。本当は鹿沼土などを混ぜるとよいのかも知れませんが・・。
残りのブリーベリーの木1本は、無理をしてせまいエリアに植えずに、大きめの鉢を用意してたっぷりと植えてあげようと思います。
調べると、ブルーベリーは果樹の中では比較的栽培しやすい方で、鉢植えやベランダ栽培でも楽しめるようです。消毒しないで食べられる果実はブルーベリーとキウイくらいだそうです。
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生長したときに十分な根が張れるように約40㎝の幅、深さに掘りました。そう言えば、バラの苗も地植えはこのくらいの深さが必要です。そして土を投入。
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苗とともにいただいたピートモスもすべて投入しています。そして移植したブルーベリーの苗をそっと一番よい位置を探して植え込みます。
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株元の土をしっかりしめて苗を安定させます。まるく水鉢をつくりあとで水をたっぷりとあげましょう。
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一輪車は大活躍します。前回は大量のガラや石を載せたらタイヤがへこんで可哀想なほど動きにくい様子でした。またパンクしたかと心配でしたが荷物を少し軽くしてあげるとタイヤも大丈夫でした。
またこちらは、いつも手入れがまったくできないエリア、オオデマリの木の下周辺。随分葉が溜まっていたことでしょう。ママたちは気づかれるポイント!があり流石です。
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ササとカシの実生に分けて下さった細やかなママのお仕事。ガラスなどの処分品も見つけて分けて下さいました。右写真は真上のナナミの大木から昨年落ちてきた大量の赤い木の実。まるで麦茶の実のようです。こちらもコンポストに投入して堆肥にします。
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すっかりママたちに整備された奥のエリア。ここでも子ども達が何か活動ができそうなスペースがあります。右写真は先週、ママ達にお手伝いいただいて年中児が植えたヨモギの畑。乾いたら水をたっぷりとあげています。
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ハーブエリアからカットしてきたレモンバームとパイナップルミント。そしてここ数年、マヌカハニーをよく皆さま(お子さま用にも)におすすめしています。ニュージーランドに自生するマヌカ(ティーツリー)の花から集められた蜂蜜は独特の効能を持っています。栄養価が高いだけでなく天然の抗生物質としての効果もあり、のどの粘膜が炎症しやすいこれからの時期には大変有効です。一度試してみられてはいかがでしょう。1才以上の子どもから大人まで使い勝手はさまざまです。口内炎、咳にも効果的で寝る前にのど飴のようにして舐めておくと翌朝は炎症が治まって楽になります。虫歯にもならない上、抗菌作用があるため傷薬としても使用できる万能ハニー。私は朝食に熱い紅茶に干し生姜を入れ、マヌカハニーをスプーン一杯入れてミルクを加えています。[Ikuko Diary過去ブログより]
参考サイトaboutマヌカハニー
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レモンバームとパイナップルミントの生葉。
[ミントティーの効能] 殺菌作用、神経不安、花粉症、食欲不振、便秘、つわり改善など。何よりミントティーは胃の具合が悪いときの胃薬として有効です。数回使用するとだいぶ改善します。
[レモンバームティーの効能] 高血圧、神経性の消化不良、頭痛、ストレス、脳の活性化、若返り。別名メリッサ(ギリシャ語でミツバチの意味)、ヨーロッパでは長寿のハーブとして愛飲されています。
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「いっこ先生、これが前に仰っていたシリブカガシですか?」と突然ポケットから出てきたドングリの一種。きれいに光っていますので、そうです!と言いたいとこでしたが。両手の平でこすればピカピカに光るドングリはシリブカガシ。おしりが深くくれているのが特徴で残念ながら園内にはありません。いつか是非植樹したいと思っています。植物園正門入って右手にある大木から今頃たくさんのシリブカガシのドングリが落ちてきているでしょう。子ども達も大好きになる光るドングリです。
さて、ひと枝ずつどうぞ!葉をちぎってどんどん耐熱カップに入れていきます。
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たっぷり入れて上から熱湯を注ぐと、暫くできれいな薄いグリーンのミントレモンバームティーの出来上がり。そのままでも美味しく、また蜂蜜を入れても美味しくいただけます。今の時季は私は勿論いつもマヌカハニーを入れます。また、ショウガを入れても体が温まるのでおすすめです。
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「ハーブティーは一種類ではなくミックスすると効能が高まるそうですね」とママたち。生葉があるときにはホットティーとしても(夏場は冷たく冷やして)、またどちらの葉もサラダに入れても美味しく多用途に使えます。週末22日に催される植物園、子どもの楽園、京大11月祭の楽しみ方について、お料理のお話、今が旬のお野菜(赤かぶ、白かぶ、バターナッツ、ビーツ)でつくるシチューやスープのお話。珍しいイネ科マコモダケ(真菰筍)のお話などが出て、お腹が空いてしまいそうな楽しい話題満載のひと時でした。
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皆さま、お疲れさまでした。お昼間は気温も上がりそれほど寒さは感じません。子ども達も園庭、第5通園路で紅葉の落ち葉拾い、ひみつの森の広場までおでかけ、など、ママたちも行き交う子ども達とお話をしながらお山の上は秋の賑わいのムードが漂いました。
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午後2時。カプラ教室に残る子ども達以外をすべて見送ったあと。紅葉の色をパチリ撮影。
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部分的には真っ赤に紅葉している様子。日に日に秋の深まりを見せる園内です。明日、子ども達は半日外あそびの日。晩秋の色につつまれて心ゆくまで楽しむ予定です。

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