2012.01.10

1月10日(火) / クリスマスローズ “ニゲル”・3学期スタート・園内通信


   <クリスマスローズ “ニゲル”>  キンポウゲ科   原産地 ヨーロッパ,西アジア
                         学名 Helleborus niger. L.‘パウロ’ (ヘレボルス ニゲル)

クリスマスローズを育てていると、日本では春が近づいた頃に開花します。ではなぜクリスマスローズという名前がついているのか不思議に思う方が多いのではないでしょうか。
クリスマスの頃に咲く野バラにも似たクリスマスローズは、本来ヨーロッパに自生する原種「ヘレボルス ニゲル」を指し、美しい真っ白の花を咲かせます。
これは、その原種ニゲルの園芸品種で、‘パウロ’ という名がついています。
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〔3学期スタート〕
明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
本日は、久しぶりに懐かしい笑顔が揃い、いよいよ3学期が始まりました。どの子も元気そうできりりと引き締まったよいお顔をしているのが印象的でした。
そして「明けましておめでとうございます」と新年のご挨拶ができる年少児も多くとても驚きました。
きっと冬休みにご家庭で教わり、お正月に多くの方々と新年のご挨拶をしたのでしょう。ちょうどお隣にいた年長児の女の子は、久しぶりに顔を合わせたお友だち同士で、「あけましておめでとう!」と頭を下げて笑顔でご挨拶を交わしていましたが、その様子がまるで大人のように自然なので感心してしまいました。

いよいよ明後日からはお弁当も始まります。大寒に向けて寒さがいっそう厳しくなりますが、一日一日を元気に楽しく過ごしていきましょう。
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本日は、園内通信「お知らせ65」「お知らせ66」をお出ししました。
内容は、
「お知らせ65」
◇ 諸連絡
◇ 1月分保育料の取扱いについて
「お知らせ66」
◇ 第5回ふれあいサタデーのご案内

2011.12.15

12月15日(木) / スノーグース・冬の虫たち・サンタさんありがとう・園内通信


       <スノー・グース>   イングリッシュ・ローズ   返り咲きつるバラ
                      1996年 イギリス David Austin作出

こんなに寒くなっても庭でまだちらほらと咲き続けているバラ「Snow Goose」。花後、秋にはローズヒップもできて小さいけれどとても強い4㎝ほどの白バラです。
バラの季節には一面に咲くポンポン咲きで、細い枝が優しく垂れ下がる様子に風情があります。
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〔冬、お庭には・・〕
 
  ①〔トゲナナフシ〕               ②〔エサキモンキツノカメムシ〕
  学名 Neohirasea japonica       学名 Sastragala esakii

①寒くなって木の枝に似せてこっそり擬態しているつもりが、子どもたちには誤魔化しがきかず御用となったトゲナナフシ。体中にトゲがあり敵から体を守っている。ヤツデやバラなどを食べる夜行性の虫。手の平にのせたり、服の上を自由に歩かせたりしてゆっくりとした動きを観察しています。
②なぜか、毎年たんぽぽぐみの周辺で出没する「エサキモンキツノカメムシ」という長い名前をもっている。でも子どもたちの間では通称『ハートかめむし』。きれいなハート形を背中につけているので女の子にも大人気のカメムシ。

寒くなりましたが子どもたちは今日も元気に外遊びをしました。土の中や落ち葉の下にもいろいろな昆虫が潜んでいます。最近子どもたちが見つけたのは、ホタルガ、マクラギヤスデの赤ちゃん(わずか4~5㎜持てないほど)、クサカゲロウ、アカシマサシガメなど。子どもたちと一緒で、寒空の下でも元気に生きている虫たちがいます。
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〔今年も幼稚園にきてくれたサンタさん/昨日14日〕

     ほらほら・・・、 よい子が たくさん いるよ ○○○
 
  このおへやにも こどもたちが いるかな ○○○   メリー、メリークリスマス!
  
  みんなしずかに なにをしてるのかな      さあおしまい ソリにのってつぎにいこう!

朝、「せんせい、幼稚園にもサンタさんってきてくれるの?」と聞いていた年長の男の子。「そうね~。いつかお山のてっぺんにトナカイとソリをとめてプレゼントを持ってきてくれるって聞いたけど、今年はどうかなあ?」と話していたところ・・・。
午前10時頃、やはり今年もスズを鳴らしながら空から幼稚園を見つけたサンタさんは、白い大きな袋にいっぱいのプレゼントを抱えて各お部屋を訪問して下さいました。真っ赤な服を着た大きな体のサンタさんが突然やってきましたが、どのクラスも驚いて飛び出す子もなく静かにサンタさんの姿を目で見守っていたそうです。やがて幼稚園にもサンタさんが来てくれたことに気づいて、「サンタさん、ありがとう~!」と手を振りながら応える姿がありました。プレゼントは絵本やおもちゃかな。大きな袋にはどんなプレゼントが入っていたのでしょう!
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過日、大人の私たちにもクリスマスのこびとさんからとても可愛いプレゼントが届いたのでした。小さな小さな小箱はほんの3㎝ほど。開けるのがもったいなくて、クリスマスイヴの晩にそっと開けてみるつもりです・・!

毎日があっという間に過ぎ、早12月も半ばになりました。
放課後のカプラ教室も本日が年内最終日で、約30名の参加がありました。最終の課外教室も本日終了しました。
毎日子どもたちと元気に過ごせることがただ有り難いと思える日々ですが、明日の終了式以降幼稚園はしばらく冬休みに入ります。
いよいよ年末から寒さも一段と厳しくなる模様です。どうぞご家族の皆さまがお変わりなく、お元気で佳い新年をお迎えになりますようお祈りしています。
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本日は、園内通信「お知らせ64」をお出ししました。
内容は、
◇ 冬休み期間、3学期始業式~スケジュール確認等
◇ 園児名簿関連ご連絡
◇ 年長月ぐみ園児が覚えた俳句

2011.12.09

12月9日(金) / リュウゼツランの花が咲いたよ!・アリジゴクのすみか!・園内通信


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 <リュウゼツラン>(竜舌蘭)
  リュウゼツラン科
  学 名 Yucca gloriosa
  英 名 Spanish dagger
  原産地 メキシコ 北米南部
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私が知るこの約25年ほどの間に、咲いた姿は一度として見たことがなかった園内の「リュウゼツラン」。現在、株の中から見上げる高さで白い花が開花しているのが見られます。高さはおよそ3メートルほどあるでしょうか。

12月に入り、下の方の花は少しずつ枯れ落ち、お庭あそびのときに子どもたちが手にとって見ている姿も見られますが、上の方は今でも咲いています。
日本には明治初めに渡来したそうですが、成長が大変遅く滅多に咲くところに出会えないため、英名では「century plantセンチュリープラント(100年に一度咲く花の意味)」と呼ばれているそうです。実際には開花は60年に一度ほどだそうですが、いずれにしても今年は当たり年です。

別名「あつばきみがよらん (厚葉君が代蘭)」、「ユッカ」とも呼ばれ、白い花はメキシコでつくられるテキーラ(蒸留酒)の原料でもあります。花が伸びる前に収穫しデンプンが蓄えられた花茎を蒸し、できた液体を発酵したものがテキーラ酒として飲まれているそうです。

過日、園内で繰り広げられた“お買い物ごっこ”のときにも、青空の下、園庭の隅から子どもたちを見守るように美しく白く咲いていましたが、半世紀~100年に一度咲くというリュウゼツランの花。そう思うと、とても嬉しく幸運が訪れるようなワクワク感があります。
各クラスでも、この植物についてのお話が担任の先生からあったかも知れませんが、竜の舌のように細長い葉のリュウゼツラン。
子どもたちが大きくなった頃、幼稚園の隅に咲いたこの花のことがチラリとでも記憶の隅に残っているとすれば、いつも子どもたちと一緒に過ごしたリュウゼツランは何より嬉しく思うのではないかと思います。
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  〔アリジゴクのすみか〕

  この中に、すり鉢状になった小さな穴が見えますか? 少しずつ大きさも違います。
 
12月も半ば近く。いよいよ寒くなりましたが、お庭は相変わらず賑やかな毎日です。
落ち葉の下に隠れている虫を探したり、子孫に命を残して越冬するサナギや昆虫の卵を観察したり・・・。園の図鑑を片手に、また、重さも何のその!と、お家から手提げに入れて毎日持参している大型のmy昆虫図鑑を持ってかけ回るTくんたちの微笑ましい姿があります。

これは、園内の驚くような場所(ヒミツ)でウスバカゲロウの幼虫(アリジゴク)が獲物をとらえるためにつくった巣です。園内の他の場所にもこのようなアリジゴクの巣が存在し、それらを折に触れ観察を続けているのは年長児Hちゃんたち。寒くなったので好物のアリの姿もほとんど見られません。いったい何が捕獲できるのでしょうか。とても不思議ですね。

表向きには昆虫が姿を消す冬になりましたが、生き物はさまざま形で息づいて命をつなぐための工夫をしています。
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本日は、園内通信「お知らせ63」をお出ししました。
内容は、
◇ 「クラスお楽しみ会」で使用するお菓子について
◇ お招き会の送り迎えについて
◇ 子どもたちの健康について
◇ 有馬龍子バレエ団公演ご案内ついて(チラシあり)
◇ 第2回家庭教育セミナー開催のお知らせ(別紙あり)
◇ インフルエンザ予防について

2011.11.30

11月30日(水) / バラの葉の雫・ヒメヤママユの羽化・園内通信


          < 葉の雫 / イングリッシュローズ パットオースチン >

朝外にでると、パラの葉に透明のビーズのような水滴がついているのを娘と発見。すべての葉にこのような雫がついていたのに感動して、思わずカメラでパチリ。
根から吸い上げた水分が葉脈をとおって出てきたのでしょうか。
一粒ずつがとてもきれいに並んでいました。
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〔ヒメヤママユが羽化していたよ!〕
今年の初夏6月末頃のこと、お庭で月Bクラスのみんながサクラの木の下に落ちていたヒメヤママユ(大型のガ)の幼虫を見つけ、のりこ先生と一緒に大きなケースに落ち葉を敷いてサクラの葉を入れてクラスで育てることになりました。しかし、次の日には落ち葉の中で早々とサナギになってしまったのでした。

クラスでは、みんなで「まゆちゃん」と名前をつけて大切に見守っていたところ、サナギはなかなか羽化する気配がないまま9月10月が過ぎ、まゆちゃんが上手く大人になれずに残念だったね・・と、クラスの中でお話をしたこともありました。
そして、そのまま先生がケースを職員室に引き上げ預かっていた先週の11月25日金曜日・・・。ケースの中で何かが動いているのをまみ先生が気づき、見ると大きく立派なガに羽化していた「まゆちゃん」の姿があったそうです!

普通、チョウは二週間ほどで羽化しますが、ガは羽化に随分時間がかかるようです。まゆちゃんは約5ケ月のサナギ期間を過ごしたことになります。
片方の前ばねの長さは約5㎝ほどもあり、後ろばねを広げたらさらに大きくなり4つの紋が現れ、ヤママユガ属ではとても美しいと言われています。

    <ヒメヤママユ>  ヤママユガ科  学名 Saturnia jonasii

週末を経て早速子どもたちにのりこ先生がお披露目し、サナギのまゆちゃんが立派な大型のガに変身した姿をみんなで見ることが叶いました。子ども達は「よかったね」「お誕生日おめでとう」などと口々に声をかけながら、幼虫→サナギ→成虫へと変化する過程をクラスみんなで観察するよい経験となったようでした。
 
春から夏に見られるヒメヤママユの終齢幼虫の体は、きれいな黄緑色でふさふさしています。チョウと違ってガは土にもぐってサナギになるので、きっとまゆちゃんはそろそろサナギになるつもりで木から降りたところが土ではなくコンクリートの上だったのでしょう。

カラスなどに狙われることなく、運良く子どもたちに発見され守られながら羽化することができた幼虫。ヤママユガの仲間は、幼虫時代に葉をしっかり食べて栄養を蓄え、成虫になってからは何も食べずに過ごします。口が退化してなくなっているからだそうです。
そして、短い二週間の命の間に、オスとメスが出会い子孫を残します。

まゆちゃんは、クラスのみんなでつけた可愛い名前の通りヒメヤママユの女の子でした(オスは羽毛状の触角がついている)。
短い命を精一杯生きて、今頃、夜のお山の中を飛びながらたくさんの卵を産んでいるかも知れません(^_^)。
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本日は、園内通信「お知らせ61」「お知らせ62」をお出ししました。
内容は、
「お知らせ61」
◇ お招き会出演について
「お知らせ62」
◇ 園長先生との家庭教育相談について

2011.11.18

11月18日(金) / ポール・セザンヌ・お買い物ごっこ・Coffee Break・園内通信

 
    <ポール・セザンヌ>  1998年 フランスGeorges Delbard 社作出
      Paul Cezanne    別名 Rose des Cisterciens(ローズ デ シスターシェン)

ピンクと黄色が絞りになって混ざるディープカップ大輪八重咲きのバラで、季節や気温により色のニュアンスは変化します。秋咲きは色目が淡く優しい表情をしていますが、春咲きはもっと色鮮やかな濃い色になるでしょう。
やはり、フランスデルバール社のバラで、名前は印象派の画家セザンヌに由来します。
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【お買い物ごっこ】17日(木)実施
昨日は、だいぶ秋色に染まったお山の園庭で、丹精込めた子どもたちの手作り品市「お買い物ごっこ」が行われました。私たちも、前々日に園児たちから届けられたお金入りのお買い物バッグを首からさげて、各クラスが繰り広げる市場にショッピングに出かけました。

午前10時、お買い物ごっこがスタート。ずらりと並んだ品々を目にしすっかり早くも魅せられてしまい、ついつい購買意欲が高まり、たくさんの品々で買い物袋が溢れるほどになりました。
年少ぐみのトウモロコシ、たいやき、フランクフルトなどは、なんと専用のフライパン(もちろん紙製の手作り)で温めてから、焼きたてほかほかを手渡してくれるのには微笑ましく嬉しく大感激でした。
どの学年も、それぞれの品が子どもたちの手による作品として素晴らしいだけではなく、コーナーを切り盛りするお店屋さんとしても買い物に来たお客さんにとても親切で、また首尾よく担当のお店が回転するように、自分の役割をしっかり守って実行する姿がありました。
あちらもこちらも、あっという間に売り切れ続出!長い列ができていたり、大きな袋を下げて急ぎ足で目的のお店にお友だちと走って行く姿などがあり、1年に一度、園庭を所狭しと使っていくつものお店が繰り広げられる大賑わいの秋のバザールでした。

 いらっしゃいませ~ 年少ぐみ “どんすかぱんぱん 屋台やさん” エントランス
    

  

  

  


 いらっしゃいませ~ 年中ぐみ “お山のどうぶつランド” エントランス
 

 

 

 


 いらっしゃいませ~ 年長ぐみ “宇宙のおみせ屋さん” エントランス
  

  

  

  

        
          飾ったり使ったり身につけたり・・・。実際に使えるのです!
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//ちょっとCoffee Break~
ティータイムは紅茶派の私ですが、最近はコーヒーもよく淹れます。なぜなら、ブラックコーヒーがチョコレートに非常に合うことを今更ながら知ったため。
今、手近にあるチョコレートはこれ、イタリアのベンチチョコレート。よく買うコーヒーは、スターバックスのカフェベロナ、イタリアンロースト、出町輸入食品店のゴールドマウンテンなど。こくがあり酸味がないものが好みで、ビターすぎないチョコレートと非常に合い気に入っているのです。そして音楽は~。
 
小さい頃からピアノを楽しんできたお陰で音楽はやはり好きで、学生時代は合唱団に所属していました。ピアノ協奏曲やヴァイオリン,チェロなどの弦楽曲、またプライベートでリラックスして聴くのは歌曲が多く、昔から好きだったテノール歌手パヴァロッティは数年前に亡き人になられました。

そして最近、以前から手元にあったサラ・ブライトマンのCDを流していると、途中から彼女とのデュエットで聞こえてきた素敵な男声テノールに気づきました。名前はホセ・クーラ。
次期三大テノールの一人にと言われていて、まるで人柄まで伝わってくるかのような穏やかでとても温かな美声。指揮者でもあります。

発声法を、クラシックとポップスで使い分けて歌う女声サラ・ブライトマンの美しい高音と、ホセ・クーラの声が調和する次の二曲がもっとも最近のmy favorites。
さあ、コーヒーを淹れましょう。
Just Show Me How To Love You
(プロモーション・ビデオは何ともいえません・・・^^;)
There For Me
〔二曲ともにSarah Brightman & Jose Cura/サラ・ブライトマン&ホセ・クーラ〕
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本日は、園内通信「お知らせ59」をお出ししました。
内容は、
◇ 年賀状について
◇ 暖房費について
◇ お弁当の保温について
◇ 園児名簿について
◇ 現在の子どもたちの健康について
◇ 明日の第4回ふれあいサタデーについて
◇ PHP図書のご案内

2011.10.27

10月27日(木) / ツマグロヒョウモンがうまれたよ!・歯科検診・園内通信


     <ツマグロヒョウモン>♀  タテハチョウ科  学名 Argyreus hyperbius
        (褄黒豹紋)                   英名 Indian Fritillary

 
      はねの裏は落ち着いた色           はねを広げると鮮やかな色が現れる

「せんせい、お庭で見つけたよ。育てて!」
年長児Tくんはとても昆虫が好きで、こう言って幼虫を預けていったのが暫く前のことでした。
だいたい幼虫はその食草の葉の上にいますが、木の上などからポトンと落ちているのを子どもたちが見つけることもあります。この幼虫もそうして落っこちていたそうです。
真っ黒の体の真ん中に赤いスジが1本あり、同じ赤色のトゲトゲが体にたくさんついている幼虫でした。

さあ、ごはんをあげなくてはいけません。この子(幼虫)は何をたべるのか・・・。
こんな時のために入手した大型の図鑑「日本産幼虫図鑑」を開いてみると、お山の中で時折みかける『ツマグロヒョウモン』の幼虫であることがわかりました。スミレ科の植物を食べることは知っていましたが近くに該当する葉が見当たりません。ほかに何の葉で代用して育てようかしらと迷っているうちに、早、次の日には黒っぽい蛹になってしまいました。
蛹にもトゲのような突起があり、左右5個ずつの金色の点が並んでいました。蝶、蛾ともに蛹のときに触れると、ピクピクと踊るように蛹のまま体を動かすのがとてもユニークです。

気温がぐっと低くなってきたので、恐らく越冬して来年の羽化を予想していたところ、約2週間後の今週初め、秋晴れの朝に虫かごの中で羽化していました。

お外あそびの時間、ちょうど園長室にやってきたTくん達数名と幼虫が元いた場所に連れて行き虫かごの中をみんなで見つめていると・・・。
ゆっくりゆっくり前ばね後ろばねが開いてゆき、やがてとても鮮やかで美しいはねの色が現れました。映画のワンシーンを言葉もなく見つめているような沈黙の瞬間でした。
子どもたちはこういった目を見張る出来事には決して多くの言葉は口にしないものです。ただ凛々しく真剣な眼差しで見つめています。暫くしてTくんはこう言い切りました。
 「これは、ツマグロヒョウモンのめす。おすは表のはねは赤くはないから。」
すでにお家の図鑑で調べていたTくんの瞳は、本当にキラキラ輝いていました。
ちょうどその瞬間に居合わせた年少児Dちゃんもそれはとても嬉しそうで、そんな様子を見ていた私も心から嬉しくなりました。
(メスの鮮やかな色は、カバマダラ(有毒のチョウ)に擬態しているようです。自然は不思議です。)
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【年長児歯科検診】
本日は、山下和夫先生(ヒラノ矯正歯科クリニック)にお越しいただき、午前10時より歯科検診を実施しました。

  〔検診終了後、和夫先生より模型を使ったお話を聴く子どもたち〕

毎年、歯科検診の時間は各クラス約1時間ほど、全員が検診を終えるのを「お話をせずに静かに見守りながら心を落ち着けて待つ時間」としています。担任の先生は健康診断票に結果を記入、私は歯科助手などをしますが、途中、特に顎関節の小さな音が周りの音にかき消されて聞き取れなくなってはいけません。

子どもたちは自分の順番がくると、和夫先生と時折お話もしながらリラックスしてお口を開いて診てもらいます。
「よくみがけてるね、誰にみがいてもらうのかな?」 「ぼくはお誕生日はいつだった?」などなど。そうしながら、虫歯、咬合、歯列、顎関節を1人約3分ほどを目途に十分に診ていただきました。
大抵の子どもたちは、お母さんに仕上げ磨きをしてもらっていて、中にはお父さんが毎日みがいて下さるご家庭もありました。
各クラスとも終了後には全員が和夫先生の前に集まり、歯の大型模型とブラシを使った時間を持ちました。

 「なにを食べたら虫歯になるかな?」「そうだね。お菓子がダメなんじゃないよ。食べ方が大切。だらだらと食べているのがダメ。そして食べ終わったら歯を磨くことが大切。」
 「虫歯にならないようにまず一番しっかり磨くところは、ここ、かみあわせの部分。」
 「次は歯の側面。こうして磨くんだよ」
 「みんなの歯を診ていていちばん磨き残しのあるところは、下の歯のこの部分」(下の歯の奥歯の内側部分)
 「上の歯で磨き残しが多いのは、この部分」(上の歯の奥歯の外側と一番奥の部分)
 「さあ、これで磨けた終わり、かな? ダメだね、あと何が大事かな?・・・そう、フロスだね。今日もって帰るフロスでどの歯の間も必ず毎日通しておくようにしましょう」

Q&A方式で、歯や顎にとって大切な食べ物のお話などもお聞きしながら、子どもたちはよく理解して先生を見つめて真剣に聞くことができていたようでした。

最後には和夫先生からのご褒美として、楽しいミッキーマウスのマジックを披露して下さり検診は終了となりました。
健康診断票は明日お持ち帰りいただきます。内容については園までお問い合わせいただいても結構ですし、歯科医院受診の参考になさって下さい。
(^^)〔山下和夫先生は、みんなの大先輩です。昔、この幼稚園に通っておられました、というのは勿論のことで、太郎先生と兄弟(弟)でこのお山の中を走り回って成長された方です。ご紹介まで。〕
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本日は、園内通信「お知らせ55」をお出ししました。
内容は、
◇ 園児募集ポスター掲示のお礼
◇ 敬老会に出演される方へ
◇ カプラ教室について
◇ 運動会ビデオについて
◇ 歯科検診について
◇ 就学時健康診断の“送り”について(11月,12月)

2011.10.21

10月21日(金) / はい!あげる・これは何でしょう?・園内通信


         〔 アレンジメント もくれん かき しだ もみじ あじさい  〕

アップにするとずいぶん立派ですが、本当はとても小さな手づくりのお飾り。
気持ちのよい爽やかな秋を感じる一昨日、年長児のお下げ髪のFちゃんが、「はい!あげるよ」と突然手渡してくれた素敵なアレンジメントです。嬉しかったのは勿論のこと、小さな手でつくられた見事なひらめきとそのセンスに本当に驚いてしまいました。

モクレンの葉の上に落葉した赤い柿の葉を重ね、真ん中に穴を開けたところに、かすかに秋色に色づいた紫陽花、イロハモミジとシダの葉が上手に差し込んであります。イロハモミジには、園の子どもたちがよく知っているプロペラ状の種もおまけについています。
自然の中にある身近な秋の色を使って表現することができるFちゃんの感性が、このままどこまでも伸びやかにふくらんでいくように願うばかりです。

園内はいま、真っ赤な柿の葉が毎朝たくさん落ちてきて、見上げるとオレンジ色の実がたくさんぶら下がっているのが目に入ります。
言葉にはしなくてもそんな自然からの贈り物の数々を子どもたちはちゃんと気づいていて、「もうすぐあのイチョウの葉っぱも黄色くなるから・・」と言いながら、一面の赤い落ち葉を小さな手に何枚も重ねていく女の子の姿があります。
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〔これは何でしょう?〕

「せんせい! みつけた!」
つい先日のこと。年長児Hくんが、「ぼくはまだアリジゴクを見たことがないんや・・」とつぶやいていたので、お庭の隅の砂地の場所などを一緒に探してみた日がありました。
そして一昨日、とうとうお目当てのこの虫をお庭のある場所で発見したのでした。図鑑などでよくみて知っていたのですぐにこれだとわかったようでした。
子どもたちはみな自然のメガネを持っているのですが、特大サイズのメガネを持っているように思われるHくんには、とうとうあちらからお望みの虫が姿を現してくれるようになったのでしょうか。
私も実際にはまだ目にしたことがなかったので、歓声をあげてしまったほどでした。

 
これは、『アリジゴク』(クロコウスバカゲロウの幼虫)です。
アリジゴクは、砂地にすり鉢状の穴をつくって沈んで潜み、落ちてきたアリなどを捕食します。
早速子どもたちが砂場でつくる泥団子用の「さらすな」(サラサラの砂)とお庭の隅の黄色い砂をブレンドしたものを虫かごに入れ、Hくんが見つけたアリジゴクを入れると直ぐにお尻からズブズブと砂に沈んでいき、頭だけ出して獲物を待つ態勢に入りました。
だからと言って、獲物のアリやその他の生き物を入れるには忍びないのでそのままにし、次の日にはクラスのみんなにも紹介してあげることができたようでした。そして今日、元いた場所(砂混じりの芝生地)に大切に返してあげ、元気に歩いていく様子を見守るHくんの姿がありました。

ウスバカゲロウの幼虫アリジゴクは、土や砂で土まゆをつくって中でさなぎになり、夏の初めに羽化するようです。
トンボに似たウスバカゲロウが飛んでいるのを見たことがある方は多いでしょう。でも、アリジゴクの生態や成虫の姿を思うと、とてもユニークで不思議な昆虫です。
普通は成虫になるまで2年もかかるそうですが、このクロコウスバカゲロウは1年で成虫になるようです。

Hくんの「いつか見たい・・」という思いが叶ったアリジゴクとの出会い。ドラマチックな出来事でした。
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本日は、園内通信「お知らせ53(年長児用)」「お知らせ54」をお出ししました。
内容は、
「お知らせ53」
◇ 月ぐみ 就学時健康診断について
「お知らせ54」
◇ 敬老会について

2011.10.14

10月14日(金) / ローズ ポンパドゥール・がんばったおいもほり遠足!・園内通信

 
     <ローズ ポンパドゥール>  2009年 フランスGeorges Delbard 社作出

18世紀フランスのポンパドゥール夫人のドレスのように、幾重にもフリルがかった深いロゼット咲き。
この上なく気品ある芳香には心奪われてしまいますが、このバラもフランスデルバール社の香りのよいバラ。
秋に入ってもなお、少しずつつぼみをつけながら咲いてくれています。
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「がんばったおいもほり遠足!」
昨日は、待ちに待った秋のおいもほり遠足の日で、白川通りに到着した新しい貸し切り専用の京都バス二台に乗り込み、静原のおいもほり農園へ出かけました。
  
          〔貸し切りバスで静原へ〕

バスを降りて暫く畦道を歩くとすぐに農園です。あらかじめ畑に準備していただいた大きなビニールシートに学年ごとに荷物を置いたら用意してきたビニール袋を持って早速畑へ移動です。

園児1人ずつに割り当てられた場所に腰を落ち着けたら、農園のご主人からのお話がありました。
「おいもは土の中深くに眠っているので、なるべく体を傷つけないように一生懸命に掘ってあげて下さいね!」という声とともに、子どもたちはゆっくりとスコップで掘り進みます。

幼稚園のお砂場で日頃スコップの腕をみがいている子どもたちも、静原の自然が広がる畑の大地にスコップを入れるのは特別のことです。掘っても掘ってもなかなかおいもが顔を出さずにちょっぴり悲しくなってきたり、出てくるとなるといくつもがお飾りのように連なっていたり、株によって成長がさまざまあり、中には深くに隠れたまま恥ずかしがって出てこないおいももありました(^^;)。
ちびいもちゃんやひげいもちゃん、またボールのようにまん丸い大きなおいももあって苦労の末に掘りあげた時の喜びは格別でした。
場所により固い部分は、鋤やシャベルを使って私たち先生が応援し、最後は子どもたちが自らの手で引っ張り上げることができました。
鳴門金時と土佐金時の二種類が植えられており、掘りあげるたびにどんな形のおいもが出てくるかも楽しみでした。
掘り終えたら、黒い土がついたままの一番お気に入りのおいもを抱いてクラス毎に記念撮影をし、秋の思い出がまた一つできました。

来週の幼稚園は、いよいよ焼きいもの香り漂う週となりそうです。あらかじめ園庭つづきの“ひみつの森”でみんなが集めてきた落ち葉の準備もOK!!です。
昨日収穫したおいもを、ご家庭では来週のために少しだけ残しておいて下さい。
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本日は、園内通信「お知らせ52」をお出ししました。
内容は、
◇ おいも掘り遠足について
◇ クラス担任との個人面談について
◇ 実習生のご紹介
◇ 進学小学校調べ(月ぐみ対象)

2011.10.04

10月4日(火) / キンモクセイ・運動会を終えて・園内通信


       <キンモクセイ>   モクセイ科   中国原産  
                     学名 Osmanthus fragrans Lour.aurantiacus

つい先日は僅かに開きはじめた小さなつぼみでしたが、今日は満開となったキンモクセイの花。
毎年、このキンモクセイの香りとともにある10月初旬の運動会は、皆さまのご協力のお陰を持ちまして一昨日無事に終えることができました。

第62回を迎えた幼稚園運動会でしたが、改めて各種目を振り返ると、園児入場に始まる開会式でスタートし、年長児旗体操、各学年のお遊戯とかけっこ、各学年母子競技、年中,年長児リレー、父親競技、お父さんお母さんと職員が力を合わせた学年対抗レース、祖父母と孫の競技、親子フォークダンス、小学生のレースなど、19個ものプログラムメニューがあります。
ご家族ごとにお昼のお弁当時間を経て午後2時前にはこのすべてのプログラムが恙なく終了し、当日の穏やかな天候のように、大勢のお父さま役員のスムーズなお働きとお母さまの支えのお陰で、子どもたちは伸び伸びと9月中の練習の成果を発揮することができました。
楽しく賑やかな運動会ですが、子どもたちを包むご家族と園が大きな輪(和)になって終始穏やかな時間が流れているようにも思えました。
また今年は、本部テント内の救急箱を、擦り傷などの手当のために開けることが一度もなかったことにも気づきましたが、これも不思議に有り難いことでした。

そして、徒競走に出場してくれた懐かしい卒園児小学生や未就園児親子の微笑ましい姿もとても嬉しく拝見しましたし、何より、閉会式で担任からお首にかけてもらったピカピカの金メダルを何度も何度も見つめる子どもたち、頑張った達成感に伴う笑顔の瞳こそが運動会開催のすべてであり、それは私たち大人にとって何よりの金メダルなのかも知れません。

開催に際し温かなご協力を快くお申し出下さった園児ご家族の皆さま方、またお忙しい中ご参集下さり園児の活躍を応援して下さいました多くの方々に心より感謝申し上げます。
有り難うございました。

 

 

 
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本日は、園内通信「お知らせ50」をお出ししました。
内容は、
◇ 第62回運動会につて
◇ 平成24年度入園募集の件

2011.09.28

9月28日(水) / シャンテ ロゼ ミサト・思いっきりお外遊びとヘリグロツユムシ・園内通信


      <シャンテ ロゼ ミサト>  2004年 フランスGeorges Delbard 社作出

四季咲き性があり、ふと気づくとまた花を咲かせてくれているフランスのバラです。
この社のバラは、花の色、形はもとより、花の香りをとても大切にしています。バラの最大の魅力は芳しい香りのヴァリエーションといってもよいほどで、つぼみは濃い赤紫、そして開花とともにライラック色のディープカップから芳香がこぼれ落ちます。
フランスの老舗デルバール社のバラは、どれも現代女性の憧れかも知れません。


  <ヘリグロツユムシ> ツユムシ科  学名 Psyrana japonica


晴天の水曜日の今日、日頃運動会の練習を頑張って取り組んできた子どもたち全員、登園後の朝からお昼までの間を心ゆくまで外遊びをして楽しみました。
私も思わず子どもたちとグローブジャングル、かけっこをして走り回りすっかり息が切れましたが、子どもたちは違います。全速力で走るたびにさらに中から元気が沸いてくるようで、額に汗が光っていますが本当に疲れ知らずです。
とてもすばしっこいことりぐみのKちゃんも、虫かご片手にどこまでも走っていられるたんぽぽぐみのKちゃんも、運動会当日は笑顔いっぱいでかけっこをしてくれるのでしょう。

つづいて、夏を思い出させてくれるツクツクボウシの声を時おり耳にしながら草間にバッタの種類を探していると、早速年長児Hくん達が見つけたのがこれでした。
 「クサキリかなあ~?」 「ウマオイかなあ~?」
一緒に図鑑を開けてみますがなかなか載っていません。ツユムシにとても似ていますが、ツユムシは体長2㎝ほど、これははるかに大型で7㎝ほどはあるようでした。
とても優しい虫らしく、そーっとゆっくりと動きます。大切に虫かごに入れて観察したあとは、Hちゃんが草や苔が広がるキンモクセイの木の下に返してあげたのでした。

ヘリグロツユムシは山の低木の上に生息。爽やかな声で、シリリリリー、とオス,メス共に鳴くようです。写真はメス。
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本日は、園内通信「お知らせ48」「運動会開催にあたって」「お知らせ49」をお出ししました。
内容は、
「お知らせ48」
◇ 運動会当日について ほか
「お知らせ49」
◇ 絵本の貸し出しについて
◇ 住所変更のお友だち

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