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2011.06.27

6月27日(月) / エトワール・ヴィオレット・タマムシの仲間・園内通信


  <クレマチス エトワール・ヴィオレット> キンポウゲ科 1885年フランス作出
                             学名 C.`Etoil Violette’
     
5月から咲きつづけているヴィチセラ系クレマチスの“エトワール・ヴィオレット”。
今年になって鉢から土におろしました。この品種は比較的小輪の花が咲くヨーロッパ産のもので、冬は地上部が枯れてなくなります。

大輪品種のクレマチスは、室町時代に中国から渡来したといわれる「テッセン」、また日本各地に自生していた「カザグルマ」という名で古来より日本国内で親しまれ、美術工芸品のモチーフとして使われたりお寺の襖絵,天井画に描かれてきました。
これらのクレマチスは日本原産のガクアジサイなどと同じく、やはりドイツ人医師シーボルトによってヨーロッパに持ち込まれ、現在世界中にある大輪クレマチスの品種改良の元となりました。
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〔タマムシたち/夏の昆虫〕
タマムシの仲間は幼虫時代枯れ木の中で幹を食べて育ち、2~3年でさなぎになって羽化後に外へ出てきます。時間をかけて大きくなります。
今日もお庭では、子ども達は大分大きくなってきたカマキリやゾウムシを捕まえて観察していました。
  
        アオマダラタマムシ             ムツボシタマムシ
私の足元にころんと落ちていたのは、「アオマダラタマムシ」。縦スジの入ったキラキラ光るタマムシではなく、グリーンメタリックの背中に大小の水玉柄を持っており、サクラなどの枯れ木で育つ種類です。
また、子ども達がお片付けにきて積み上げられた虫かごの中に小さな昆虫が残されていました。観察したあとにはすべて自然に返してあげるお約束ではありますが、心残りがあって手放せないときにはこっそり中に残っていることがあるのです。発見した子の気持ちが手に取るように感じられたいへん微笑ましくなります。
それは小さな「ムツボシタマムシ」でした(上右写真は不鮮明)。黒っぽい背中に6つのグリーンのホシがきれいに並んでいます。
誰が見つけたのかなあ?
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本日は、園内通信「お知らせ31」「お知らせ32」をお出ししました。
内容は、
「お知らせ31」
◇ 尿検査,蟯虫検査について
*尿,蟯虫検査結果は発表会当日にくれぐれもお忘れなく!
「お知らせ32」
◇ 悪天候の場合の保育について
*台風のシーズンです。お目通し下さい!

2011.06.23

6月23日(木) / ワイルドイヴ・夏至のころ・園内通信


  <ワイルドイヴ>  イングリッシュローズ  四季咲き 2003年イギリスで作出
 
とてもやわらかなアプリコットピンク。これは少し以前の夕方に撮ったものですが、ロゼット形の花びらの中を夕陽が透けて反射する様子がとても印象的でした。
梅雨の強雨で花びらがすべて散ってしまう覚悟でいましたが、案外形を保っていて思いのほか強く、また香りも素晴らしいシュラブ樹形のバラです。
トマス・ハーディーの小説 「The return of the Native」(帰郷)に登場する人物名がつけられています。
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〔夏至のころ~〕
 
   手をつないで元気に登園         今年は園庭のビワがたわわに
 
    花壇のヒマワリも咲いた         「おはよう!」  満面の笑顔で
 
 マリーゴールドがいっぱい咲いています    ドクダミの白い花も満開

梅雨の晴れ間の今日も、各学年とも元気に過ごしました。気温も高く大変蒸し暑く過ごしにくい天候が続きますが、お休みする子もほとんどなく子ども達は元気に通園しています。さすがにお昼頃には高温多湿がピークなので、クーラーをほどよくきかせたり扇風機をフル回転して過ごします。

そんな中、お庭あそびではみんな帽子を被って真剣に遊び込む様子は今日も変わりません。
先日からのシロコブゾウムシの赤ちゃんを愛おしそうに手の平にのせている女の子Nちゃんや、メタリックグリーンがとっても美しかったヒメコガネを年長児KちゃんTちゃんYくんと見つけ順に手にのせて観察しました。
また別のYくんが見つけた小さな昆虫は一緒に図鑑で探してみるとアトジロサビカミキリというカミキリムシの一種でした。昆虫の体の色柄が図鑑と一致してはじめて「これだ!」と納得します。大変多くの種類がのっていますが、きっとこれかな?では簡単に首を縦にふりません。さすが年長児になると、このあたりの子どものセンサーは非常にするどく的確です。
ほか、チャコガネ、センチコガネなどいろんな種類の昆虫が集まり、虫かごを見つめる子ども達の眼差しが光る毎日です。
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本日は、園内通信「お知らせ30」をお出ししました。
内容は、
◇ 1学期生活発表会のご案内
◇ お忘れ物のお知らせ

2011.06.17

6月17日(金) / アナベル・これはだあれ?(夏の昆虫)・園内通信


      <アナベル>  ユキノシタ科    原産地 アメリカ   別名 スノーボール
                 学名 Hydrangea arborescens cv. Annabelle.              
                
とてもファンが多い紫陽花アナベル。梅雨の季節の日陰を爽やかに華やかに演出してくれる素敵な雰囲気を持っています。

紫陽花はもともと日本の野山に自生していた日本原産の花ですが、日本の風習、美術工芸などとともに医学・動植物学を学んでいたシーボルトによって海外へ渡り今あるセイヨウアジサイが産みだされる元になりました。でもこのアナベルは、北アメリカ原産の紫陽花でどこか特別の雰囲気を持っているように思えます。過日、園長室にいただいたものですが、薄いグリーンやホワイトの色調が何とも言えない優しいムードで辺りを包んでくれています。
感謝。
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「これはだあれ?」
1学期生活発表会に向けてのお遊戯練習の音が各園舎から聞こえてくるこの頃、子ども達は梅雨の晴れ間をぬっては初夏にお目見えする昆虫や草花に触れながらお庭で元気に走りまわっています。
つい先日、年中児Kちゃん年長児Nちゃん達と虫かご片手にお庭めぐりをしていました。木々の中をクロアゲハやゴマダラチョウやキチョウが飛んでいたり、カマキリの赤ちゃんを順に手にのせて再び葉の上に戻してあげながら生き物の観察をしていた場所に生息していたのがこの昆虫です。この種類には、ごく数ミリの小さなものから1.5㎝~3㎝ほどある大きなものまで多くの種類が存在します。
 
   これはおそらくお父さん        あっ、小さなこどももやってきました!
 
   お父さんの腕をくぐったり。。。          背中にのってみたり。。。
 
     お母さんも揃いました              みんな一緒だね!

園内のある植物の中に棲んでいるのですが、とても動きがゆっくりでながめていると癒されるようなムードを持っています。これはkentetsu先生が発見したものを撮影したのですが(上の写真)、お庭の同じ葉の中を観ると別の種類のもの(下の写真)も生息しているのを子ども達と見つけました。
 
 こんどはブラックあんどホワイト。。           前から撮すと。。
 
 葉の茎に口吻をさして水分を吸っているようです  草の上がとても好き!

さあ、一体この昆虫はだれでしょうか。
答えは、ゾウムシでした。

よく見かけるゾウのような丸い背中をしたバラゾウムシなどの種類とは違って、今年初めて見た二種類の大型のゾウムシでした。
上の白っぽいのが『シロコブゾウムシ』。オスで約1.5㎝ほどありました。
次に、子ども達とシロクロゾウムシと呼びながら観察していた下の写真が実は『オジロアシナガゾウムシ』という長い名前がついていました。体長約1㎝。

ゾウムシは成虫になると葉,樹皮,樹液などを食べに集まります。お母さんゾウムシはするどい口吻の先でクリやドングリに穴をあけて卵を産みます。夏が来て成虫になったゾウムシ達が、こうしてみんなの前に姿を見せてくれました。

これからも、夏ならではの昆虫がいろいろ見つけられることでしょう。子ども達はポケット図鑑片手に「きょうはこれを見つけよう!」と気合いを入れて駆けていきますが、案外そんな思いが通じてまさにその昆虫が姿を見せてくれることもあります。また想像もしなかった昆虫を目にすることもあります。
毎日新たな発見がきっと待っている、そんな子ども達のワクワク感を受けとめるようにお山の緑がキラキラ光っています。
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本日は、園内通信「お知らせ28」「お知らせ29」をお出ししました。
内容は、
「お知らせ28」
◇ 昨日の内科診断の総括ほか
「お知らせ29」
◇ 今月末お帳面のお預かりについて
◇ 園児名簿について
◇ 幼稚園総合補償制度について
◇ NPO法人 誕生日ありがとう運動について
◇ お忘れ物のお知らせ

2011.06.09

6月9日(木) / アンジェラ・これは何かな?・園内通信


       <アンジェラ>   クライミング  四季咲き  1988年ドイツで作出


洋館の壁面を覆うようなツタ類や、窓辺やパーゴラをつたうブドウ科の植物などが昔から好きなせいか、クライミングローズ(つるバラ)と言うと城壁やレンガ塀を這い上がるほど強健で且つ美しく咲く野性的なバラの姿を思い浮かべます。

そんなイメージとはまったく違い、やわらかなカップ咲きで微かにフルーティーな香りを持つこの“アンジェラ”もつるバラの一つ。
これも今まで鉢植えだったものを庭の土に下ろしたまだ若い株で、高さ1m足らずと小さいなりにもたわわに花が咲き長い間楽しませてくれています。
アンジェラは3mほど伸長する種類ですが、行きつけの園芸店ではそれより遙かに成長して大きな壁面を覆いつくしている姿が大変見事で、またバラについて熱く語られるオーナーのお勧めもあり連れて帰ってきたものでした。
アンジェラは、明るく可愛らしいタイプのつるバラでほとんど手がかかりません。
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〔これは何かな?〕

            ①                             ②
先日日曜日の夜、外出先から帰宅途中に白川の疏水(駒井邸付近)を歩いていると、暗闇の中をゲンジボタルがゆらりゆらりと飛び交っているのに出会いました。園のご家庭数名にもお会いしましたが、夕涼みがてら季節の風情をご家族で楽しんでおられる姿が幸せそうでした。
保育中の外遊びでも、夏のコウチュウ類が子ども達の前に少しずつ顔を出す季節です。木の実や枯れ木の中で幼虫時代を過ごし成虫となった大変小さなオトシブミ,ゾウムシなどに気がつく子もいます。カミキリムシの一つベニカミキリも竹薮(幼虫は竹を食べて育つ)から飛んできます。

先日の朝、年長児Hちゃんが上終公園で見つけ私にくれたテントウムシのサナギの内一匹は、すでに成虫になって飛んでいきました。これはニジュウヤホシテントウだったのでHちゃんに伝えると、それは野菜の葉を食べる害虫になるけど、ナナホシテントウムシはアブラムシを食べてくれるのだと知っていました。同じくアブラムシ類を食べるナミテントウムシも出てきています。

では、上の写真2枚は何でしょうか? 園内の葉っぱの上と園長室玄関先にいたものです。
みんなが知っているコウチュウの中でも両方とも大変ミニミニサイズです。体は小さくても、いろいろな形をしているものがいる種類です。
右②は、よく目にするコガネムシの仲間の「ビロウドコガネ」。確かにビロウドのような艶がありわずか1㎝足らずの大きさです。

では左の①は何でしょうか?
タマムシのような綺麗な色をして1㎝ほどのサイズですが、私は初めて見ました。あまりに綺麗な色なので子ども達も使う図鑑で調べてみたら、「アカガネサルハムシ」とのこと。長い名前がついています。頭が四角いのでオオルリハムシではなさそうです。

答え ①ハムシの仲間    アカガネサルハムシ
    ②コガネムシの仲間  ビロウドコガネ

また過日園庭では、チョウの羽が落ちているのを年長クラスが見つけ、その羽の色が水色でとても綺麗だったのでクラスみんなで先生と図鑑を広げどんなチョウの羽なのかを調べてみたそうです。結果アオスジアゲハの羽だったとのこと。
お山にはクスノキがたくさんありますから、きっと幼虫の餌となるクスノキの葉をたべて育ったのでしょう。
またある日は全員でお山の中で鳴いている鳥の鳴き方に耳を澄ませ、クラス一体で五感を使い自然から学ぶひと時も過ごしたそうです〔noriko先生談〕。
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本日は、園内通信「お知らせ27」をお出ししました。
内容は、
◇ 内科診断について
◇ 福音館おすすめの「夏の絵本」のご案内

2011.06.03

6月3日(金) / ツル.ミミエデン・避難訓練・自然の生き物・園内通信


    <ツル.ミミエデン> 系統 クライミング (ミミエデンの枝変わり)
                   2009年 フランスで作出
 

外側が白で内側がピンク色の可憐なバラ “ツル.ミミエデン”。
離れた場所に置いていたので特別の手入れも出来ず、鉢植えなのに水をあげるのもたびたび忘れる始末・・・。冬に一度肥料をあげただけで他には特別手をかけてあげられないまま昨年中は申し訳ない気持ちでいました。

そんなバラに限って、この4月末頃から6月に入った今もなお、少しも姿を変えることなく咲き続けています。全く手のかからないバラです。
先日幾枝かをカットして、ドクダミとテイカカズラの白い花とともにガラス瓶にさしておいたら驚くほど花持ちがよく、食卓の上でいつまでも枯れずに咲いています。
伸長は約3mで返り咲きます。
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〔避難訓練~〕
本日は、左京消防署より消防士さん3名にご来園いただき避難訓練を実施しました。
「お知らせ」でもお伝えしましたが、各クラスへマイク放送のあと全園児がてっぺんのお庭に集合するまで僅か5分足らずという短い時間でとてもスムーズに移動できました。
消防士さんからの「お・は・し」(おさない・はしらない・しゃべらない)についてのお話を聞いたあと、先生たちによる消火器訓練を行い、後半は第三園舎に移動して防火映画会となりました。

映画には家庭での家族との場面がたくさん出てきたので、子ども達は思わずお父さんお母さんを思い出したり少し心配な気持ちになったかも知れません。内容は結構臨場感あふれる2本の映画でしたが、先生、クラスの仲間とともに集い、どの子も長い時間を集中して観ることができていました。
子ども達も、火の扱いの注意点についてはいくつか心に残っていることがあると思いますので、ご家庭での防火、防災についてなどをこの機会に是非話し合ってみて下さい。

〔お外あそび~自然の生き物〕
今日は梅雨の晴れ間でしたので、映画会終了後、お弁当までは外あそびをたっぷりしました。
個別に来られた幼稚園見学の親子ともご一緒しながら園庭にいると、いつものウグイスとともにホトトギスの大きな声が始終響いていました。お庭の子ども達も聴くともなく聴いているようでした。

ホトトギスは園内にもある植物の名前ですが、この時季に姿をあらわす鳥の名前でもあります。実は一週間ほど前より鳴き声に気づいていましたが、今日は特別元気に鳴いていました。夕方の今も、大きな鳴き声がお山じゅうに響いています。〔ホトトギスの鳴き声をどうぞ〕 

そして本日二つ目の自然のトピックは、年長児の男の子二人がカタツムリを捕獲して食べている「マイマイカブリ」を見つけたことでしょうか。
そこに居合わせた先生達も私も、マイマイカブリの実物を園内で見たのは初めてでした。
多分ゴミムシくらいのものだろうと思っていましたが、実際には首が長くて全長5㎝はあるマイマイカブリ。カタツムリを振り回していた姿に大いに驚きながら、子ども達とともに暫くの間見つめていたのでした。
今日はいろんな生き物が雨上がりに出てきましたが、Tくん達の発見のお陰で今まで図鑑でしか見たことのない自然の姿を、また一つ知ることができた日でした。
〔マイマイカブリはオサムシ科のコウチュウで、幼虫もカタツムリやミミズを食べて育つ〕
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本日は、園内通信「お知らせ25」「お知らせ26」をお出ししました。
内容は、
「お知らせ25」
◇ 本日の避難訓練について〔防火,地震まとめ〕
「お知らせ26」
◇ 第3回ふれあいサタデーのご案内
   “親子でひねもすであそぼう!”