2014.06.04
6月4日(火) / 柏葉紫陽花・ひみつの庭の“ママの日”だより(初日6/3記録)
<カシワバアジサイ> ユキノシタ科 学名 Hydrangea quercifolia
別名 スノーフレーク
6月はアジサイのシーズン。ひみつの庭のビオトープまわりに昨年植栽したカシワバアジサイ“スノーフレーク”。花芽がつき出した頃から毛虫がたくさんつぼみを食べてしまいましたが、元気に花が開きはじめています。もうすぐ満開を迎えるでしょう。
---------------
ひみつの庭の“ママの日”だより(初日6/3記録)
昨日、ひみつの庭の“ママの日”がスタートしました。しばらく30度を越える夏日が続いていましたが、昨日は朝から心地よい風が吹いていたのが幸いで、暑いながらも爽やかに思える一日でした。
10時過ぎには到着して下さった方もあり、早速、ほうき、熊手を使って活動が始まりました。入口のツゲのトピアリーの中に挟まっているクスノキの葉はあらかじめ手で落としていきます。
ウェットスーツのように胸までの防水スーツになっているウェーダー(?)着用で入水して下さったママ。長靴ではビオトープの深みまでいくと中に水が入りますが、これは全く浸水の心配はないスタイルです。すぐに本格的にビオトープの生き物調査を始められました。傍ら、「今日は暑くて気持ちがいいですから」と、大変気軽にそのまま靴を脱いで水に入って下さったママもいらっしゃいました。
エントランスのサークルエリアの落ち葉を集めて下さるママ。4月半ばから約一カ月続いたクスノキの落葉はようやく一段落しましたが、ここはいつも大木から葉が落ちてくるところです。
築山を熊手を使って葉を集めて下さるママ。昨年度のママの日スタートからご参加下さっていた卒園児ママが、ひみつの庭の春のクスノキ大量落葉を心配して下さっていたと聞き、嬉しく有難く思っています。来年は里桜が咲く4月半ばの頃からお手伝いいただきたく、何とか早めにママの日をスタートさせられたらと思っている次第です。
カシワの木の根元に生えているひこばえを、きれいに取って下さるママ。畑の畝にお子さんの名前をつけて取り組んでおられる家庭菜園で、ご兄妹が張り切って野菜を育てておられるお話も聞きながら。
数ヶ所に集めた落ち葉をまとめていきます。「ほら、綺麗な昆虫が~」と手に取って驚き声のママ。背中に六つの星がある「ムツボシタマムシ」だと言いましたが、今思い返すとメタリックな体が美しい「アオマダラタマムシ」だったかも知れません。同じく背中に星があります。よくいるストライプのタマムシではなく。タマムシが見られるといよいよ夏がやってきたことになります。
着々と作業を進められるビオトープ担当のママ。後ほど、[魚類・助言・聞き取り等調査票]のご報告をいただき現在のビオトープの現状をレポートして下さいました。
アオコが多く発生している箇所は水温が28度もあったとのこと。水の流れがほとんどない場所なので、アオコが発生し体を中に捕らわれていたクロメダカもいた模様。準絶滅危惧種の水生植物アサザの周辺は、アオコをこまめに除去し根元に光が届くようにする必要がある、とのご判断。
クロメダカの稚魚がオタマジャクシに追われている様子も複数見られ、来期に備え個体数を増やす必要がある、とのアドバイスもいただきました。その他、ヤリタナゴやマツカサ貝、ドブ貝の生育状況も教えて下さいました。
調査票を拝見し、少しずつでも時間を見つけて水辺の手入れをする必要性を強く感じた次第です。ビオトープの落ち葉や枝などをすくい、アオコ取りをして水質改善を試みた上で、プランクトンを食べる魚類を増やし、酸素を供給する水生植物も増やしてみましょう。クローバー植え込みエリアの落ち葉や枝を丁寧に手で集めて下さるママ[右上写真]。
裏門のハーブエリア、トマトエリア前をお手入れ中。私の手にいつの間にか止まっているチョウを眺めています。じっと動かずにいます[右上写真]。
滝の辺りの枝や葉をすくい上げて下さるママ。この辺りの水底の汚れはそれほどではないですよ、とママ。
マツカサ貝、ドブ貝はきっと肉食のオタマジャクシに中身が食べられ口を開けた状態のものが多数。この時季のビオトープはまったくオタマの天下と言えます。またヤゴの幼生も生息していますから、夏場のビオトープの中は結構し烈な争いが繰り広げられているようです。
「以前に比べて二枚貝の数は約半分になりましたね」とママ。昨年の夏休みも二枚貝にオタマジャクシが多数で食いついているシーンがありましたし^^;;。貝の仲間をまた増やしてあげないと・・。
「ホー、ホー、」「ホッホー、ホホッホホッホー」
この季節、お山の夜は高い木の上からフクロウの声が時折響きます。ひみつの庭の夜はしーんと静まり返っています。そんな中、どうやらフクロウが近くで見つけた小動物や鳥などを捕食した形跡が残っていることがあります。夜には日中には見えない生き物の世界が展開しているのですね。
「あらっ?」まだ私の手にさっきのチョウが止まっています。庭に水を撒いているとチョウが舞い降りて吸水するシーンが見られたり、土の上に止まってミネラル補給をしていることがありますが、私の手で? なぜでしょう。不思議です。
作業のはじめに「ビオトープの中を30回ほどまわります」と仰っていたママ。くまなく調査して下さり終了しました。赤ちゃんもいらっしゃるのにいつもお山のビオトープを大事に思って下さり有難く思います。
そんな間も、ずっと私の小指に止まったり腕にのったままのチョウ[右上写真]。翅の裏(外側)は真っ白、表(開いた内側)はオレンジと茶色がきれいなチョウ。どうやらウラギンシジミのようです。
お一人のママがお帰りになった後、お山のカブトムシの話題になり子ども達も観察した幼虫を見ているところです(私の左手にはまだチョウが止まったまま)。お山の中の広葉樹の腐葉土が豊かな場所にカブトムシが毎年成長していますが、場所が竹藪の急斜面にあるため子ども達大勢での観察が難しいのがとても残念です。
これから梅雨時期に入りますが、できる限り毎週火曜日は10時半よりひみつの庭をお母さまの日として開放しています。子ども達の元気な声を遠くに近くに聞きながら、可能な日にはお足運びいただきご協力いただけましたら幸いです。お天気のよい日には日除け帽子をお忘れなく。