2007.12.13

12月13日(木) / マンリョウの果実・ジャポニスム展・ツチグリを見つけたよ・園内通信

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      <万両>   ヤブコウジ科  原産 日本 
               学名 Ardisia crenata Sims
フユイチゴが一面に広がる中に、また一段と赤く艶やかな実を成らせるのは「マンリョウ」の果実。同じく、新年用の生け花によく使われる「千両(センリョウ)」に比べて、葉の下に沢山の実が垂れ下がるように密に成るのが特徴。
センリョウは、葉の上に実が成るため鳥に食べられやすく、マンリョウは下に成るので長い間実が残る、という縁起を担いで名付けられた名のようです。加えてマンリョウは実が重く垂れ下がるからとも言われています。
何と、ほかに百両,十両と名付けられた植物もあるのです。同じく赤い実をつけますが、実の数が、センリョウ・マンリョウより確かに少ないようです。特に十両の実はあっさりと成っています。でも、何とも言えない名付け方ですね。
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【 ジャポニスム展 】
上の「マンリョウ」も日本原産の植物の一つですが、もともと日本の自然には自生植物の種類が多く、ツバキ,サクラ,カエデ,キク,アジサイ,ノイバラ,ユリなどをはじめとする日本原産の古典草花,古典植物が大変豊富にありました。それらは、江戸~明治時代に来日したシーボルト(日本の植物研究の末、『フロラ・ヤポニカ』を完成)らにより、日本原産約2000種類の植物が海外に渡りました。現在、世界中で愛好されている多くのバラやアジサイなどに、日本原産の花を原種として品種改良された花が大変多く見られます。
一方、日本の植物は国内でも大切に育種され、当時の江戸,明治時代の美術工芸品の中に豊かな色彩で自然描写がなされる対象となっていました。欧米の美術家・工芸家は、またそれらにも心を魅了され影響を受けたために、欧米当地ではジャポニスムの新しい芸術が誕生することとなりました。
そうした流れで1850年代後半から1910年頃にかけて作り出された、欧米の美術作品に見られる日本の美意識“ジャポニスム”は、テーブルウエアやインテリアなどの生活工芸品の中で、“ジャポニスム工芸”として愛好され、ミントン,ウエッジウッド,ロイヤルコペンハーゲンなどの陶磁器、ほか銀器,ガラス製品の中にも、洗練された美しいジャポニスムの装飾が取り入れられたほどでした。
先日、信楽焼で有名な滋賀県信楽(滋賀県立 陶芸の森)で、ジャポニスム当時の欧米各国の陶磁器ブランドが製作した、素晴らしいアンティークコレクション展覧会<ジャポニスムのテーブルウエア>があり、日本の美を観賞する嬉しい機会がありました。私事ではありますが、その美術品には大変心が踊り、その細工,絵柄の素晴らしさに感動しました。現代の陶磁器製品とは全く異なる、当時のヨーロッパのクラフトマンシップが見事に表現された200点を越えるコレクション展覧会でした。アンティーク陶磁器がお好きな方は、是非一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
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【子どもたちのすきなツチグリって何かな?】
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     <ツチグリ>  ツチグリ科  学名 Astraeus hygrometricus
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  園内の、あちらこちらに見られるツチグリ どこにあるかわかるかな?
森の中の神秘的な美しさにふれる楽しみの一つに「きのこさがし」がありますが、これはこの瓜生山周辺の森で出会えるきのこの一つで「ツチグリ」と言います。とても珍しいこのツチグリは、今では園内の子どもたちには周知のきのこになっています。
小さな球形の幼菌が土の中から顔を出していたり、すでに成菌になって星形に開いているものもあります。球状の袋は先が小さく開孔して胞子を出します。よく晴れた日などは、子どもたちが袋をシュッシュッと摘んで、胞子のけむりをフワッ~と立ち上らせては楽しんでいます。
今朝も、到着した第5グループの子どもたちは、「あっちにも、ほら、ここにもあるよ!」と次々に見つけてはしばらく観察をしていました。
また、お昼前には、ツチグリの生えている近くを、ビニール袋を持った男の子が目に見えぬ速さで通り過ぎましたが、中には茶色く開いた山ほどのツチグリが沢山入っていました!
年中児Kちゃんは、何しろ好奇心旺盛で元気な男の子、むかご(ヤマノイモ)でもアキグミでもフユイチゴでも、何でも一通りは試してみています。
ツチグリは、お母さんに作ってもらうソーセージのタコみたいな形をしているからか、とにかく子どもたちが面白いなあと思うきのこなのでしょう。そう言えば、年長児の男の子で、「バクダンキノコ」と呼んでいた子もいましたよ。
本来は、初夏から秋にかけてよく見られるのですが、今年は暖かいためか、ここ数日できのこの子どもたちもたくさん顔を出したようです。食用きのこですが、お山にできるアミガサタケ(お肉料理のつけ合わせ)やキヌガサタケ(スープ)のように、まだレストランのお料理でお目にかかったことはありません。そのうち何処かのお店で出会えるのかなあ!でも、一度体験したいような、したくないような。。。面白いきのこです。
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本日は、園内通信「お知らせ73」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ 「クラスお楽しみ会」で使用するお菓子について
◇ カプラ教室は、18日(火)まで
◇ 園児住所変更のお知らせ
◇ 「福音館」「PHP」図書のお持ち帰り
◇ 各種パンフレットお持ち帰りについて

2007.12.05

12月5日(水) / フユイチゴの果実・園内通信

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          <冬苺>    バラ科  キイチゴ属
                    学名 Rubus buergeri
お山の中のある斜面の植え込みに、毎年冬になると赤い実を一面に成らせてくれるのがこの“フユイチゴ”。白い花が9~10月頃に咲きます。つる性で、枝先にはたくさんの果実が連なってついていて、私たちの食用となります。実をとって食べるととても甘く美味しくて、つくづく自然の恵みには感激します。西日本の山や林に自生しています。
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本日は、園内通信「お知らせ71」「お知らせ72」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
「お知らせ71」
◇ お招き会出演メンバーのお知らせ
「お知らせ72」
◇ 今学期の保育について
◇ 忌引きによるお休み(mami先生)と、合同保育のご報告
◇ 冬の風邪,インフルエンザの予防など

2007.11.28

11月28日(水) / モミジ紅葉・不思議なツバキの実・園内通信

         ◆紅葉の向こうに、黒谷さん,平安神宮鳥居,岡崎公園を臨む◆
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   <イロハモミジ>  カエデ科  学名 Acer palmatum  英名 Japanese maple
                        別名 イロハカエデ,タカオモミジ
11月末。園内は、最高のモミジ紅葉が見られます。これは、「イロハモミジ」でカエデ科の落葉高木。カエデ科の種類は北半球に150種ほどあるそうですが、日本の代表種は何と言ってもこのイロハモミジ。
京都の高雄の名に因み、別名「タカオモミジ」、また、“イロハニホヘト”と数えることから「イロハカエデ」とも呼ばれます。カエデと言うのは、葉の形がカエルの手に似ているからついた呼び名とのこと。
10月に入り、翼果(種)がプロペラのように、クルクルまわりながら落ちてきました。11月中旬には、種が例年にないほど園内にたくさん落ちていて、登園した子どもたちが手の平いっぱいに集める姿がつい先日まで見られました。
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紅葉黄葉は、木々が冬休みの準備をしている証です。これ以上葉から木の水分や養分が逃げないように、木の枝と葉の柄の間に仕切りをつくり栄養を蓄えます。そして、気温が下がり葉緑素が分解されて少なくなると、残った葉の細胞の色素の種類によって、赤色(アントシアニン)や黄色(カロチノイド)の色素が紅葉や黄葉に変化します。美しく紅葉するためには、澄んだ空気のもと、葉に十分日光があたり、昼間あたたかく夜は急に冷え込むとともに、湿気もほどほどにあって葉が乾燥しないことが条件です。
園の紅葉は、今年もとても綺麗です。
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         【ツバキの実って、いくつに割れているの? 子どもがくれたツバキの実】
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      3つに割れるツバキの実  右のは4つ            裏返したところ
冬1月~4月頃まで咲き、冬景色を明るくしてくれるツバキの花。花後、春から実が徐々に大きくなり、初夏にはピンポン球くらいの大きな黄緑色の実が成ります。この実が熟して、秋には実が3つに割れて中からツバキの種が出てきます。種からは椿油がとれます。
写真左のツバキの実は年中児のSちゃんが大事に折り紙に包んでくれたもの、右の実は小学生のMちゃんが見つけたものです。どちらも可愛いツバキの実。私は4つに割れた実は初めてみました。なぜでしょうね?
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本日は、園内通信「お知らせ69」(年長児用)をお持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ 園長先生との家庭教育相談について(面談申込書つき)

2007.11.26

11月26日(月) / イチョウ(銀杏)・コーヒータイム・園内通信

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           <いま黄葉が素晴らしい京大構内イチョウ並木>
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      <イチョウの実 銀杏>      イチョウ科  学名 Ginkgo biloba L.           
 
高さ20~30mにもなる落葉高木。幼稚園に1本あるイチョウも黄色く落葉して、子どもたちが扇形の葉を拾い集め、お花のように束にして持つ姿が今日も見られました。
上の写真は、日が暮れてから昨夕歩いた、京大理学部構内の銀杏並木。日中はどんなに美しかったかしらと思いつつ、黄色の葉がライトに照らされ夜空に浮かび上がっている様子を眺めました。今が一番美しい並木道です。
この周辺は、小学校低学年の頃によく遊んだ場所でもあり、昔は川が流れて農園があり、蝶が飛んで鄙びた自然が今よりたくさん残っていました。
昨日も銀杏が落ちて香りがしていましたが、この同じイチョウの木の下で、遠い昔に銀杏を拾って家に持ち帰ったことを思い出しました。近くにいた大人の人から、「手がかぶれるから、気をつけて持たなあかんよ」と教えてもらい、しばらくの期間、勉強机の上に置いて眺めていましたが、もう要らなくなって横の窓から庭へポンと投げたのでした。そして数年が経ったある食事時に、父が「誰が庭にイチョウの木を植えたのかな?」とたずねたので、さぁ?と思いながらも、「銀杏を窓から捨てたことはあるけど・・」と白状したのでした。
このイチョウという植物は、中生代ジュラ紀から氷河期を耐えて現在も生き残っている「生きた化石」と言われるだけあって、そうして土の上に落ちただけて4個すべてが発芽したことがわかりました。たしかに強い生命力を持った木です。当時小さかったそのイチョウの赤ちゃんも、ざっと40年ほどが経過した今は、大きな木になっています。
先日も、「イチョウは街路樹にするように、いくらでも大きくなるから毎年の刈り込みが大変なんだ」と黄葉しかけた木を見て父は笑って言います。でも、まだ他に、密かに木の実を庭の土の中に埋めたものがあるのです。多分両親は気づいていないでしょうけど・・!
銀杏並木と言えば、昔訪れたことのある東京の明治神宮外苑の絵画館を臨む銀杏並木も大変素晴らしく、感動した記憶があります。そこは世界的に有名な並木道のようです。とにかく銀杏並木はステキです。
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【コーヒータイムの楽しみ】
昨日はUさん邸にお邪魔し、お越しになっていた珈琲専門家の方より上手なコーヒーの入れ方をご教授いただきながら美味しいコーヒーを頂戴しました。キッチンで、たっぷりと沸かしたお鍋のお湯を傍らに、レードルを使いドリップさせるという目からうろこの入れ方でした。要は、豆の挽き具合を大切にしてフィルターに入れよくならしたら、細かなことは考えずに生きている珈琲を自信と愛情をもって入れることが大切!そうすれば濁りのない香り高い珈琲がいただけますと笑顔たっぷりのお話でした。多忙な中にあっても、お茶を心をこめていれる、また、いただくことのできる心のゆとりは是非とも忘れずに大切にしたいものと思いました。
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本日は、園内通信「お知らせ68」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ 運動会ビデオのお知らせ
   (申込書つき)

2007.11.22

11月22日(木) / スダジイの実・今週の園内・園内通信

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   <スダジイ>  ブナ科 シイ属 
              学名 Castanopsis cuspidata var. sieboldii
              別名 イタジイ,ナガジイ   
このスダジイの実は、よくあるドングリと少し形が違います。殻斗(かくと)が実を包んでいて、成熟すると先が裂けて開いてきます。大きさは長さ1.7 ㎝ほど、細く小さめの独特な形をしているのがユニークです。また、この中の実はアク抜きせずに食用になり、渋みもなく甘味があるほどです。
「どんぐり」と言う呼び名は、ブナ科の木の実の総称で、実際に「どんぐりの木」というのはありません。京都の四条方面に「団栗(どんぐり)通り」という名の通りもありますが、団栗と書くのは、団は丸いの意味で栗に似ていることからつけられた当て字とのこと。
日本には約20種類、そして世界には約300種類ものどんぐりの成る木(ナラ,カシ)がありますが、我が国日本でも縄文時代からどんぐりを主食とし、その調理用具として縄文土器が作られました。
先日、京都国立博物館の常設展に立ち寄ったところ、日本の縄文土器やどんぐりをつぶして粉にする道具をちょうど見ることができました。一方、ヨーロツパでもどんぐりのなるナラ類やカシ類をオークと呼び、およそ2000年前のローマ時代にも、どんぐりを干し砕きパンにして食べていた歴史があります。人類は、どんぐりを食料として重宝し木を大切に扱い、また今もなおどんぐりを食料としている地方があると聞いています。
加えて、私の中でどんぐりと言えば最近ピン!とくるのが、昨今ブームとなっているスペインの「イベリコ豚」です。イベリコ豚は、昔風にほぼどんぐりだけを食べて育っています。その脂身と香りが大変魅力なのですが、どんぐりを食料としていることから、脂身も果実オイルと同じ100%オレイン酸で健康にもよいとのこと、美味しいし嬉しく有り難い限りです!
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【今週の園内は】
今週は、寒さとともにまた一段と秋が深まりました。イチョウ,サクラの葉は勿論のこと、大階段のもみじも大半が真っ赤に紅葉してきましたので、お庭の雲梯辺りからの眺めは最高です。
年長児は自分で描きたい場所を見つけて写生をしたり、年中児は園庭に大きく長い紙を広げて青空の下、「ぼくたちわたしたちの街」をイメージして絵を描いたり、上着とおかばん持参でピクニック気分でお庭の青空弁当を楽しんだり、園外の公園へ遊びに行っては、ポケットいっぱい木の実拾い,おしくらまんじゅう,色おになど、体を動かしゆく秋をたっぷり満喫する日々を過ごしました。
また、年長児の室内遊びではクラスの垣根を隔てて、“お絵描きコーナー”“折り紙コーナー“おもちゃコーナー”“ボールころがし輪投げコーナー”などをつくって合同で自由に遊べる体験もしました。子どもたちの表情も真剣且つ大喜びで、大変楽しい時間を持てた一週間でした。
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本日は、園内通信「お知らせ67」と『歯科検診報告』(年長児のみ)をお持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ 年賀状について
◇ 暖房費について
◇ 12月お弁当の保温について
『歯科検診報告』については、【虫歯】【歯垢の状態】【歯肉の状態】【咬合】【顎関節症】について、本園園児対象にオリジナルデータをとってくださり、細かなアドバイスが記載された内容です。歯科検診当日にお持ち帰りいただいた「検診票」と併せて、じっくりご覧いただけたらと存じます。

2007.11.13

11月15日(木) / アキグミの果実・お買い物ごっこ・園内通信

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    <アキグミ 秋茱萸>  グミ科  原産地 日本,中国,韓国
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今、アキグミの木に、赤く可愛らしい実がたくさん成っています。さすがの子どもたちも、すぐ下を通っているのに気がついていないようです。樹高は2~3メートルほどで葉は白っぽい緑色をしています。11月に入り、実は随分赤くなりましたが、口に含むとまだ強い酸味があります。勿論食用で、日毎に少しずつ甘味は増してきます。アキグミの木が山ほど生えているところがあれば、たくさんアキグミ摘みができて美味しいジャムが作れるんだけどなあ・・・。
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本日は、秋の大イベント「お買い物ごっこ」でした。子どもたちと先生が、約1ケ月間、ひとつ一つ作り溜めてきた品物が園庭と第一園舎を使って一同に披露され、爽やかな青空の下笑顔溢れる一日となりました。昨日、園長室に、きのこ型のお手製招待状と、どんぐりのお買い物バッグが届きました。バッグには、これまたお手製のお金(お札とコイン)が詰められ、クレパスで描いた可愛い数字がいっぱい並んでいました。
さあ、いよいよ10時ちょうど。お買い物ごっこがスタートです!
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  スタートの合図を待っています     そろそろ始まるかしら      いらっしゃい、いらっしゃーい!
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  お庭の看板がにぎやか         さあ、はじまるわよ!       お祭りの提灯いっぱいのお庭
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  動物くんのお帽子いろいろ      かわいいヨーヨーですよ       くじびきの提灯看板がいいね  
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  輪投げはいかがですか~      ライオンのお口にボールポン!  金魚すくい、していってやぁ~!
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人気抜群!ドングリ迷路のおもちゃ   売り切れ続出!優秀作品!   びっくりドングリも楽しいよ~
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ゆらゆらドングリはいかがですかぁ~ 今チェンジ待ち、買いに行くぞぉ  ドングリハウス お一つずつどうぞ!     
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                   **今日の私のお買い物勢揃い!**
こんなに楽しいお買い物ごっこは、子どもたちも私たちも夢中になりました。本当に欲しくなる品物ばかりがずらりと並んで目をひきます。「これください!」と声をかけると、『はい、どうぞ!』とまずおつりを渡されたあと、すぐ横から品物が3つほどさっと素早く出てきます。「えっ?こんなにたくさんいいの?」とたずねると、『もちろん』とコックリ笑顔でうなずいてくれる年少児さんたち。でも今年は、どの学年のどのお店もほぼ同じで大変気前がよく、「ください」と言うと3つほどくれるのが不思議で、何だかとっても幸せな気持ちになりました!!! どの子も、はじめは少し勇気を出して欲しいものを買いに行き、お目当てが買えたときにはやはり満足げな表情です。買い手売り手の役割が交代してからは、精一杯「いらっしゃーい、いらっしゃーい」と声をかけて、どのコーナーもすぐに売り切れ続出。力を合わせて売り切れたとき、年長児さんはみんなでバンザイをして、達成感の笑顔でいっぱいでした。
品物づくりの段階から、保育の中で色々なエピソードが織り込まれた夢いっぱいの作品と、子どもたちのさまざまな思いが行き交った大ショッピングモールは、秋のやわらかな陽射しに包まれて幸せな笑顔がキラキラと輝く場所となりました。
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本日は、園内通信「お知らせ66」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ 週末第5回ふれあいサタデーについての補足
◇ 11月現在の子どもたちの健康についてのご報告
◇ 福音館・PHPのおすすめ図書のご案内

2007.11.07

11月7日(水) / 木の実や落ち葉で作るかんたんポプリ・鳥のお客さん・今日に感謝・園内通信

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    <かんたんポプリ>   ポプリ=フランス語 pot-pourri が語源
ほんとうのポプリは、すべて干して乾燥させ、最後にお好みのエッセンシャルオイルを振りかけて1~2ケ月間暗い場所で発酵させてから使いますが、これは昨日、「山の学校しぜんクラス」で子どもたちと一緒にお山の材料を集めて作った、即席ミニポプリです。子どもたちも一皿分ずつ、花,木の実,葉っぱをとりどり拾い集め、最後にみかんの皮を添えて完成させました。
今、この季節、自然に色づけられたお庭の葉のグラデーションは一枚一枚がすべて異なり、真っ赤,オレンジ,黄色・・・などなど、目に入った落ち葉を手に取るたびに、心がワクワク浮き立つ思いがしてきます。
この小さなポプリの中には、サクラ,ミズナラ,クス,ムクゲ,スギ,ドクダミの葉、そして濃ピンクのセンニチコウ,アジサイ,オオバヤシャブシの花、メタセコイヤ,コメツガ,ヒマラヤスギの松ぼっくり、クヌギ,マテバシイ,シリブカガシ,アラカシのどんぐり、最後にみかんの皮・・・、こんなにたくさんの植物が詰まっています。眺めているとつい嬉しくなります。
みかんの皮の香りもありますが、最後にマンダリンオレンジの果皮油(エッセンシャルオイル)を数滴落としました。暫くの間、楽しめそうです。
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     【フリー参観日一日目 月ぐみ園舎内に来た朝のお客さん】
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         <名前は何だろう?ウグイス科の鳥かな?>
「おはよう!」と、あるグループの子どもたちが元気に到着した5日の朝。元気に走ってお部屋に入っていった後すぐさまUターンで戻ってきて、『せんせいせんせい、お部屋に鳥が入って飛び回っているよっ』とのことで、すぐさま虫取り網を手に月Bに行くと、窓のカーテンの奥に入って飛び立てなくなった一羽の可愛らしい鳥がいました。驚いて動けなくなっていたので、網に入れて上から手で体をつかみ救出しました。虫かごを使い慣れたGちゃんが、すかさずケースを開けてくれたので、暫くだけ観察させてもらうことになりました。ふと横を見ると、既に鳥図鑑を手にしたGちゃんがページをパラパラめくって調べてくれていました。全体が褐色で目の上に白いスジがあります。お山では、春だけではなく夏の間もずっと鳴いている「ウグイス」の種類のようですがはっきりわかりません。緑がかったり褐色のものも多く、ウグイスの仲間は見分けるのがなかなか難しい鳥です。
「今日はお母さん達が来られるから、きっと鳥さんもみんなを見に来はったのかもね!」と、tomomi先生。あと、みんなでお山に返してあげたそうです。朝の嬉しびっくりのひとときでした。
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【今日のことすべてに感謝】
秋の一日が暮れました。人生は旅にたとえられることがあります。旅の途中でさまざまな人たちと出会いそしてまた進んでいきます。短かな今日一日を振り返ってみても多くのことがありました。また多くの方と言葉を交わしました。
朝のはじまりから出会うのは子どもたち、先生方、そして配達の方や課外教室の先生、お電話でお話した方、懐かしくなって久しぶりにお山を訪れてくれた小学生のYちゃんTくんKくん達、そして幼稚園と山の学校の保護者の皆さま、大事なお手紙を下さいましたこと、すべての方に感謝の気持ちです。
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本日は、園内通信「お知らせ65」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ 第5回ふれあいサタデーのご案内

2007.11.01

11月1日(木) / キバナコスモス・年長児歯科検診・園内通信

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                                 [府立植物園にて]
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  <キバナコスモス>  キク科  コスモス属    原産地 メキシコ
                 学名 Cosmos sulphureus
そう言えば、10月半ばの静原(おいもほり遠足の日)も、満開のコスモス畑がありとても綺麗でした。コスモス(秋桜)自体は明治20年頃に日本に渡来し、今では秋を感じさせる人気のある花になっています。
この「キバナコスモス」は、ピンクや白の「コスモス」とは違い、花の色はオレンジ,黄色,レモンイエローや赤色の品種などがあります。草丈もコスモスより少し低めです。あと、チョコレートのような色と香りをした「チョコレートコスモス」も魅力的ですが、最近、キバナコスモスとチョコレートコスモスの交配種で、「ストロベリーチョコレート」という品種も作られました。深みのある鮮やかな赤色です。何だか、甘いケーキの香りがしてきそうです。
かつて園芸店で、コスモスとキバナコスモスの種を仕入れ、全色(7色ほど)を一度に地植えしてみました。さあ、どうなったでしょうか?
結果は、キバナコスモスのオレンジ一色だけが一面に咲きました。他の種はなぜ成長しなかったのかよくわかりません。このオレンジ色のキバナコスモスは、次の年にもこぼれ種で同じ場所に咲いてくれました。その土壌に合っていたのと、どうもこの種は生育旺盛な品種のようです。
今日から11月、来春用のチューリップ球根もすでる植える時期に入っています。そろそろ急がないといけません。
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【年長児歯科検診】
本日午前10時より、ヒラノ矯正歯科クリニック 山下和夫先生による年長クラスの歯科検診を行いました。一人ずつ先生の前で、虫歯の有無や咬合,歯列,顎関節,歯垢の状態などをきめ細かく診察していただきました。一人ずつ健康診断票に記入した結果は明日お持ち帰りいただきますので、今後、一般歯科医院や矯正歯科医院をおたずねになる際にご活用いただけたらと存じます。また後日、和夫先生より『歯科検診報告まとめ』が届きましたら、お持ち帰りいただく予定です。
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本日は、園内通信「お知らせ63」「お知らせ64」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
「お知らせ63」
◇ フリー参観のご案内(各学年タイムテーブル)
「お知らせ64」
◇ 敬老会にご出演される方へ
◇ 就学時健康診断の日の送りについて
◇ 11月からのカプラ教室について

2007.10.30

10月30日(火) / ムクロジの実・園の秋・園内通信

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              <無患子(ムクロジ)の果実>  
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                 ムクロジ科 ムクロジ属
                 学名 Sapindus mukorossi
ムクロジの実ってご存じですか?木は山地にはえ、15m~20mにもなる落葉高木です。ムクロジ科の植物は世界には1100種類ほどもあるそうですが、日本には2~3種類しかなく、お寺などによく植えられています。
このムクロジの実は黄色っぽい色をしていますが、振ってみるとコロコロと音がします。割ると、中には黒くて丸い種が入っていますが(写真左端)、これはお正月の羽子板で使う羽根つきの球に使われています。そう言えば小さい頃、羽根についた球から白い毛のようなものが出ていて、なぜ?こんなの要らないのになぜついているの?と思ったものでした。
また、果実の皮には「サポニン」という洗剤成分が含まれていて、容器に水とこのムクロジの皮をちぎって入れ蓋をしてよく振ると、白い泡がたくさんでてきます。これでお皿を洗ったり油分を落としたりできるという有り難い実なのです。
実はこの果実は、<京都府立植物園>の“園長さんときまぐれ散歩”(月一度、月末近くの日曜日に開催される) に先日参加して拾ったもの。予定時間になると、定員30名のところにざっと100名近くの方が集まって来られました。そして、その季節の木々や花の見所について、一般によく知られている話題から学名を含む専門的な内容までを、その日の気分できまぐれに案内して下さるという気軽で楽しいひとときでした。
印象的な内容が幾つかありましたが、その一つにロウバイ(蝋梅=冬12月頃~香りの強い蝋細工のような色つやの黄花を咲かせる)の木に案内された時のお話がありました。園長先生のお家にはロウバイの大きな木があり、冬の時季がくると毎年咲いてくれるそうですが、実はその木は、ご自身が幼稚園の頃に当時の植物園の園長先生からお話を聞いて、ロウバイの実をもらって帰ってご自分の家に植えたものが今大きな木になっているということでした。
そして年月が経過した今、植物の専門家として幼い頃にも来られたロウバイの木の下で、大好きな植物の話を大勢の方にしておられる様子をうかがい、とても感慨深く素敵なお話だなと思いました。
「12月に入ると花の数は少なくなるけれど、冬の大芝生地の真ん中に立って360度見渡してください。すると、いろんな声や音、また香りがしてくるかも知れない、そうして辺りの雰囲気を五感で感じとることができます。また寒い雪の日にこそ植物園は最高、是非植物園に来てほんまもんの植物に接して下さい。」という熱いメッセージもウェブに載っていました。今はドングリがいっぱい落ちています。私はつい、マツボックリ拾いに夢中になります。
皆さんも一度お出かけになりませんか!
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【園の秋】
いま幼稚園の中は、紅葉した落ち葉でいっぱいです。真っ赤なサクラの葉や色とりどりのカキの葉が目にとまります。お馬さんの上のクスノキの黄色の落ち葉も、見逃せない魅力的な色です。
今日はこどもたちと、“むかご”(ヤマノイモの実で、ご飯と炊いたりそのままでも食べられる)をとったり、何だか不思議な実をいくつも拾ったり、マテバシイのドングリを見ながら食べられるスダジイの話をしたり、どの学年もそれぞれに実りの秋を満喫して自然の中でとても元気に過ごしています。
花壇のセンニチコウにはキチョウがたくさん飛んでいて、横のカラタチの木にはアゲハの幼虫が何匹も見つけられます。カラタチのトゲに包まれた葉の中に卵を産むチョウの知恵に感心するとともに、どんなものもすぐに見つけてしまう「しぜんのめがね」を持つ子どもたちにかかったら、アゲハチョウのお母さんの知恵もお手上げだなあ・・と思わず笑いがこみ上げてきます。手の平に乗せたり虫かごで観察したら、また元の葉っぱの上にかえしてあげています。
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本日は、園内通信「お知らせ62」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ 園児募集ポスター掲示のお礼など
◇ 途中入園のお友だちのご紹介
◇ 歯科検診(年長児対象)のお知らせ

2007.10.19

10月19日(金) / 鹿ヶ谷かぼちゃ・母の与える愛・園内通信

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  <鹿ヶ谷かぼちゃ>  ウリ科  別名 唐茄子(とうなす)
                 学名 Cucubita moschata var meloniformis f.toonas
京野菜の「鹿ヶ谷かぼちゃ」を、ご存じですか?
この瓢箪にも似た珍しい形のかぼちゃは、200年近く京都で栽培されてきた京野菜の一つです。昔、山城国粟田村(現在の東山粟田口で平安神宮周辺)のお百姓さんが津軽の国を旅し、お土産に持ち帰った種を鹿ヶ谷村のお百姓さんが栽培したところ、偶然このユニークな瓢箪型のかぼちゃができ上がったのだそうです。そして、戦前までは、とくにこの鹿ヶ谷かぼちゃが日本でのかぼちゃの主流だったようです。今では京都も畑が少なくなり、「京野菜 鹿ヶ谷かぼちゃ」は綾部市でその多くが生産されているとのことです。これは、小学生のMちゃんが、畑でお父さんと一緒につくられた手作りのかぼちゃだそうです。
始めはみどり色、熟するにつれて綺麗な褐色から橙色に変わります。また、よくある西洋かぼちゃと比べるとリノレン酸が約7~8倍,ビタミンCは約1.7倍など、非常に栄養価が高いようです。煮くずれしにくいので、“そぼろあんかけ”や“いとこ煮”などにしていただきます。感謝!
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【子を育てる愛】
よく、栄養と水分を与えるだけではなく、語りかけ愛情を注ぎながら育てた植物は立派に花をつけ実がなるといいます。言葉を口にしなくても、一つ一つ花がらを摘みながら手をかけると、また次々と花を咲かせてくれます。そこには、思わず植物が伸び伸びしたくなるような穏やかな空気(オーラ)があるのでしょう。
では、子どもの成長にとって不可欠なものは何でしょう?
ある研究結果が報告されています。子どもたちを非常に自然環境のよい施設に入れ、正しい栄養を与え、きわめて厳格に規則正しい生活を2年間続けました。一方、同じ生活階層の家庭で育った子どもたちとを比較したところ、完璧な条件を満たした施設の子どもたちが、家庭で育った同年齢の子より身長,体重ともに成長が滞っていたそうです。そして、その原因を分析し最終的に残った問題点は、施設長である女性の厳格すぎる性格にあると考えられました。そして次には、情緒豊かな人と交代し、また2年後に前回と同じように比較したところ、今度は施設の子どもの成長がぐんと伸びたということでした。
このような実験ですべてが結論づけられる訳ではありませんが、ここから考えられたことは、栄養の効果がよく現れるかどうかは、それを与える人の「愛情の質」によって変わるのではないか・・ということでした。
子どもの成長にとって、五感の感覚は非常に大切です。五感を駆使しあらゆる情報をインプットして脳を成長させています。上にご紹介しました“親子で土に触れる活動”などはとても大切なことです。そして9歳くらいまでに脳のハードウェアはほとんど出来上がることになります。ですから、子どもが心身共に健やかに成長するためには、愛情に包まれた家庭の空気の質が何より大事になります。一見よいようですが、あまり、「こうでなければ」といった真面目で厳格な空気が漂うと、子どもでなくても周りも辛く窮屈になるものです。
加えて、子どもの脳が出来上がる過程では、親の手で『触ってあげる』という感覚の刺激が大変大きく発達をうながすと言われます。子どもたちを見ていると、もしや親子のスキンシップが足らないのではないかな?と思うことも時折あります。「キレる脳」「キレない脳」などと一時よく言われましたが、親子の愛情のある触れ合いが、脳に深く関係しているとも言われています。ですから、赤ちゃんは勿論、幼稚園から無事帰宅されましたら、よく頑張ってきたねと言って抱きしめて上げたり、頭を撫でてあげたり、忙しい中にもお母さんのゆとりを何とか捻出していただき、ある程度のベタベタは脳の栄養と思って男の子女の子隔てなく、遊びを通してなど子どもに触れるスキンシップの時間を大切になさって下さい。
一方、子どもにとって、お父さまの愛情も不可欠です。お休みの日などは、お父さまとお子さんが手をつないで楽しそうに歩いておられる微笑ましい姿をたびたびお見かけしています。貴重な父と子の触れ合いの時間も、是非積極的にアレンジなさってはいかがでしょうか。
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本日は、園内通信「お知らせ59」「お知らせ60(年長児用)」「お知らせ61」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
「お知らせ59」
◇ 敬老会出演について
◇ 京都府補助金について
◇ 山びこクラブについて
「お知らせ60(年長児用)」
◇ 年長児 就学時健康診断について
「お知らせ61」
◇ カプラ教室について

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