2007.06.19

6月19日(火) / アジサイ・週末アゲハが羽化したよ!・園内通信

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   <色づきはじめた紫陽花>  学名 Hydrangea macrophylla 
                      ユキノシタ科
                      原産 日本
「山の学校」に紫陽花の花を飾るため、カットした不要な葉を5,6枚重ねたときにふと昔の懐かしい思い出が浮かんできました。小さい頃の“おままごと”のときに、みどり色の瑞々しく葉脈のくっきりとした紫陽花の葉を重ねて、緑のお野菜用として使っていたことでした。あまりよく切れないナイフ(おもちゃ用なので)でしたが、葉が肉厚なのでそれなりに切り応えがあるのが嬉しかった記憶があります。青い匂いが漂い、普段の食卓にのる本物のお野菜のような出来映えは思わず食べてみたくなるくらいでした。
紫陽花の原産地は日本で、古く中国からヨーロッパにも広まりました。樹高1~2m、梅雨時6~7月にブルー,パープル,ピンクなどの雨に映える美しい花を咲かせてくれるのが楽しみです。
花の色が土壌のpH濃度によって微妙に変化するのも、毎年ちょっとした楽しみ。花のつぼみのころは薄緑色から白く変化、次に淡いブルーやピンクなどになり徐々に花色は濃くなっていきます。
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            【羽化後のアゲハ(ナミアゲハ)】
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         <触角,複眼,口吻がはっきり見えます>
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   <キアゲハに似た色>        <抜け殻>         <本棚でサナギから羽化後>
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<サナギの皮を破って約30分程で外へ出ます。ハネが空気に触れて徐々に広がり、約5分間でハネ
が伸びきります。体が固まるまで1時間ほどは動かずにじっとしていますが徐々にハネを動かします>
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<同じ場所で、ハネを閉じたり広げたりしています。前バネ後ろバネ左右2枚ずつ計4枚のハネがあります>
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<幼虫時代、サナギになる時にもあまり遠くへ行かず、育ったミカンの枝で羽化した一匹>
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<ハネがのび切ると、体の余分な水分などを出します。さあ、いよいよ飛び立つ準備OK!>
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<窓を開けたら、梅の若枝に止まりました。少しずつ動きながら、今にも飛び立ちそうです。
西の空からは夕陽が射して、アゲハの旅立ちを見守り照らしてくれています>
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先週金曜日の午後3時頃、近衛中学校の生徒さん達が園を訪問され、室内で7月来園(チャレンジ体験)の打ち合わせの会話をしていた時のこと。窓ガラスの隅から何だかハタハタと動く気配がしているので、おやっと目をやると、大きくハネを広げたアゲハチョウが三匹、いよいよ羽化後に飛び立つための練習をしているところでした。続いて、中学生の「あっ」という表情で背後を振り返ると、本棚の隅でさなぎになっていた一匹が、同様にハネを広げはためかせているところでした。アゲハがたくさんいる室内に居合わせた中学生は、突然のことなので驚きが隠せない様子でした。
残念なことは、今回、さなぎが殻から抜け出る瞬間を一度も見るチャンスがなかったことと、週末の降園後の羽化だったので、子どもたちはみどり色の幼虫の頃からさなぎまでを折りに触れ観察していたにもかかわらず、チョウは自然に帰してあげなければならないために、見せてあげることが叶わないことでした。
土曜日のふれあいサタデーが終了し、午後に山の学校でのある会合を終えて園長室に戻ったところ、その数時間の間に再び残りの数匹が羽化していました。15日16日とも、旅立ちに相応しい梅雨間の太陽が照る午後3時半頃に羽化したアゲハチョウ。名残惜しくもあり、でも、元気に飛び立って新しい命を残してくれますようにと祈りながら、太郎先生,亮馬先生とともに西の空に飛び立つ姿を見送ったのでした。
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本日は、園内通信「お知らせ29」「お知らせ30」・(園長便り2)をお持ち帰りいただきました。
「お知らせ29」
◇ 内科診断について 21日(木)・22日(金)両日の実施要領について
「お知らせ30」
◇ 北白川幼稚園オリジナルレインコートについて(購入申込つき)
◇ 福音館おすすめ図書について
 

2007.06.13

6月13日(水) / 初夏の花たち・京都の夏がくる・セイヨウオニアザミ・園内通信

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   アジサイの季節がきた     なんの花だろう?つぼみがついているね←昨日の登園時のこと
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   ほらっ 咲いたわ!           はいピース!       大きなアザミの花でした←今日のこと           
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 白バラ “マニトンカスケード”        キンシバイ         今、花いっぱいのドクダミ
初夏と言えば、「コンコンチキチン コンチキチン!」。早、祇園囃子(ばやし)の練習の音が聞こえてくる趣ある季節になりました。先日、久方ぶりに三条通りを歩いていましたら、ある店先に木製の長刀鉾が飾られていて、思わず顔を近づけて見入ってしまいました。今年も7月17日の巡行の日まで京都の街は祇園祭一色になります。私は、やはり先頭長刀鉾の勇姿を見るために、出来るだけ毎年四条へ出向きます。
平安期の貞観11年(869年)に京都に疫病が流行ったとき、その退散を祈って始められた行事だけに、厳かに鉾がすべり出す姿を眺めていると、言葉に出来ない感動がこみ上げてきます。確かに病があっても、ひととき忘れさせ、また吹き飛ばしてくれるかのような力強さがあります。幾多の危機にも直面しつつ、山鉾町関係者の熱意と努力により、今日の日本を代表する祭りを今年もまた見ることができるのは、本当に嬉しいことです。
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 <セイヨウオニアザミ> キク科 アザミ属   
学名 Cirsium vulgare (Savi) Tenore
「あら、こんなところにアザミの葉のようなものが・・」と気づいたのが、5月の半ば頃。アザミ独特の特徴ある葉には刺があります。取りあえず、どんな色の花が咲くのかを楽しみにしましょうと思っていたら、暫くの間にたった一株のアザミが驚くほど大きくなりました。昨日はチクチクとしたネギボウズのようなつぼみがついていましたが、今日のお昼に見ると薄紫色のきれいな花が開いていました。多分、鳥が種を運んできたのでしょう。知らぬ間に植わっているのは大歓迎ですが、葉も花もチクチクするので子どもたちには「触らないで見るだけにしようね」と声をかけています。野に咲くアザミと言うより、あまりに立派なオニアザミは虫媒花の花です。
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本日は、園内通信「お知らせ28」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ お忘れ物のお知らせ(紳士用傘)
◇ 幼稚園の「貸しレインコート」について
◇ 昨年度末退職されましたS先生の結婚式について

2007.06.08

6月8日(金)/カピテーヌ・ジョン・イングラム・オトシブミ・ゾウムシ・スジクワガタ・コメツキムシ・園内通信

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  <キャピテーヌ・ジョン・イングラム>  オールドローズ 
                           作出 1854年 M.Laffay フランス
オールドローズとは、1867年以前に存在したバラの総称。現代バラにはないたおやかな花の色、豊かな香りを持つため魅力あるバラです。その品種の多くは一季咲きで半つる性。この種も、苔で覆われたようなつぼみがつき、花が咲く前からその姿を楽しむことができます。ダマスク系の香りあり。そう言えば最近、バラの葉にはよく穴が開いていて、その近くにはオトシブミの姿があります。
またこれは、「蓼科高原バラクライングリッシュガーデン」のナーサリーから苗を持ち帰ったもの。思い返せば、初めてこのガーデンを訪れたのは今から約20年ほど前のことになります。そこにいらしたガーデニングに詳しそうな女性と暫くの間直接お話をすることになりました。蓼科にガーデンの場所を定めた理由、また、広大な土地を開墾して英国式ガーデンを作ることに伴う苦労や、イギリスからの種の輸入許可が下りにくく思うようには計画が進まないことなどを、遠くを見るような眼差しで話しておられました。その彼女が、ガーデンプロデューサーでありオーナーの英国園芸研究家ケイ山田さんでした。まだお花より土のほうが多く見えるお庭を眺めながら、「あと10年もすれば良いお庭になると思います。」と仰っていた通り、今では各地から観光バスがツアーを組んで多くの人々が訪れるイングリッシュガーデンとなっています。私も年に一度は訪ねる大好きな場所です。
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                【オトシブミ】
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       <バラの葉裏にオトシブミの成虫がいます>
        オトシブミ・・・葉を巻いて中に産卵し、4月~8月に成虫が見られます。
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      【ゾウムシ】                              ゾウの様な背中のライン
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見つけようと思って見ているわけではないのですが、なぜかふと目に入ってしまう虫たち。これは何だろう?ゾウムシかな?ゾウムシと言えば、昨年の秋、子どもたちとクヌギやドングリやクリを拾って、お庭の隅っこで石で割って“ゾウムシの幼虫さがし”をしたものです。子どもたちが覚えやすいゾウムシと言う名のごとく、横から見ると本当に背中を丸めたゾウのような形をしているのがユニークです。
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『本日のお庭遊びでの発見!』 
【スジクワガタ】♀ Gちゃんの発見  【オオクシヒゲコメツキ】♂ Sくんの発見
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   クヌギの樹液に集まる       立派なオスの触角は、くしの歯状
                        体操服の下から上へのぼっている
                                ↓                                    s-DSC_6310.jpg
【オオクシヒゲコメツキ】拡大↑
コメツキムシの種類はよく子どもたちが見つけ、体を裏返しては「プチン」と音をたてて跳ね返るのを見て遊んでいます。なので私の小さな頃には、「プッチンムシ」と呼んでいました。この種類はそのようにして遊ぶ気がしないくらいの、大きなコメツキムシの種類。この触角の立派さには驚きです。
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本日は、「お知らせ27」と別紙「お誕生ありがとう運動」のご案内をお持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ 家庭教育相談について(期間 6月13日~15日の3日間)
◇ 避難訓練について
◇ 「お誕生ありがとう運動」について
◇ 課外教室(絵画教室)の6月スケジュール変更について
◇ 実習生のご紹介

2007.06.04

6月4日(月) / シャポー・ド・ナポレオン・オトシブミのゆりかご・アゲハはさなぎになったよ・園内通信

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 <シャポー・ド・ナポレオン>  オールドローズ   
                    学名 Rosa centifolia var. ‘cristata’
                    1827年頃スイス西部の修道院で発見される
                    
5月後半より、また今年もいくつかの蕾をつけてくれたバラ“シャポー・ド・ナポレオン”。「ナポレオンの帽子」という素敵な名前は勿論、名の通りの苔で覆われたようなつぼみの形から、一目で気に入ったバラの一つ。ダマスク香のよい香りがします。
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 【オトシブミのゆりかご】
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クルクル巻いたサクラの葉    あっ、穴があいてるよ      アリがのぞいてるね
オトシブミは、秋に、コナラ,クヌギ,バラの葉など、葉をクルクルと折り込んで巻き、その中に産卵します。そして、葉っぱのゆりかごが完成したら、それを茎から切り落として土の上に落とすものもいれば、枝にぶら下げたままにするオトシブミの種類もあります。園内では春と秋の時期に、サクラの木の下にこのゆりかごが落ちているのをよく見かけます。今日、子どもたちが巻いた葉を広げて見ていましたが、中は幼虫のフンだけが残りさなぎも成虫も見当たらず、どのゆりかごも、もぬけの殻。木の上で越冬し、この春、成虫に羽化した後、穴をあけてゆりかごの外へ巣立っていったのでしょう。ではなぜ今、黄葉した空っぽのゆりかごが、あちらこちらに落ちてくるのでしょうね?
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 【アゲハのその後】 やはり、週末に脱皮し無事、さなぎになりました。
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上の写真の蛹の下は脱皮した皮。椅子の下や、花瓶の取っ手、ミカンの枝など思い思いの場所で蛹になりました。でも時々、ピクッピクッと左右に動きます。残るは最後の一匹、今朝じっとしていたのでいよいよ蛹になるのかと思ったら、何のなんの。まだまだ元気!とミカンの葉の上で歩きまわっています。
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本日は、園内通信「お知らせ26」を、お持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ 第3回ふれあいサタデーのご案内
   ・『歯科医 山下和夫先生より』効果的な歯のみがき方についてご指導いただきます。
   ・歯に関することで、日頃お持ちの不安,疑問についてご質問いただけます。
    (参加申込14日まで)
*別紙「園長だより1」を、お持ち帰りいただきました。

2007.06.01

6月1日(金) / ドラセナドラコ・アゲハ5齢が前蛹に・園内通信

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  <ドラセナ・ドラコ> リュウゼツラン科 ドラセナ属  別名 リュウケツジュ(龍血樹)
               学名 Dracaena draco  英名 Dragon tree  原産 カナリア諸島
たんぽぽ組の玄関前に、見上げるほどの高い木があります。そこからは、50cm~60cmの細長い剣のような葉がいくつも落ち、時折その長い葉を束ねながら遊んでいる子どもたちの姿があります。
先日の朝、「なんか匂いがするよ」と口々に子どもたちが言うように、確かにランの花のようなよい香りがしていたので、見上げとみると白い大きな穂状(すいじょう)の花が咲いていました。
木の高さは20m以上にもなり、これはドラセナの中でも最も大きくなる種類。別名を龍血樹と呼ぶように、幹を傷つけると龍の血(ドラゴンズブラッド)と呼ばれる赤い樹液が出てきます。木は千年の寿命を持つとも言われており、実際にカナリア諸島テネリフェ島には、推定樹齢6000年~7000年,幹周15mにもなる木があったそうです。
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【アゲハ幼虫~前蛹へ】
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 <前蛹(ぜんよう)になったアゲハの5齢幼虫/糸で体を固定>
今朝、何気なく夏ミカンの葉にいる幼虫を数えたら、何だか足りない。ふと横を見ると、棚の横に前蛹になるフォームをしたまま動かなくなったアゲハが目に入りました。夜の間に、葉から下りてはい出して、それはまた長い旅をしたものだ・・と驚いてしまいました。そして下右の写真にあるように、上体を左右にモソモソと動かしながら、どうやら口から糸を出しているようでした。暫くすると、後ろから左右に1本の糸でしっかりと固定し一段落です。誰に教わったわけでもないのに、糸で上手く体の支えを完成しました。感心!
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  「あら、こんなところに!」         「何をしたいのだろう?」
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「花瓶の外側を下りてきてストップ」 「あんなに高い場所まで昇ったアゲハも・・」
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<まだまだ、葉を元気に食べ続ける5齢幼虫もいます。体長6~7cmはあり、よく食べよくフンをして健康そのもの>
幼虫は、サナギになるための場所を求めて歩き回るため、意外な場所でサナギに出会うことがあります。この週末には、前蛹から脱皮していよいよサナギになることでしょう。そして、あと10日前後すれば・・・羽化が楽しみです!
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本日は、園内通信「お知らせ24」「お知らせ25」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
「お知らせ24」
◇ 父親参観のご案内
「お知らせ25」
◇ 園の飲料水について
◇ 住所変更のお友だちについて
◇ 実習生のご紹介
◇ 下鴨警察署 婦警さん(元交通巡視員さん)による登園指導
◇ PHP推薦図書のお持ち帰りについて

2007.05.28

5月28日(月) / クサイチゴの果実・アゲハ4齢から5齢へ・産まれたよ!カマキリの子ども・園内通信

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 <クサイチゴ>(草苺)   バラ科
                   学名 Rubus hirsutus
                       (Rubus=キイチゴ属 hirsutus=粗毛のある,多毛の)
園内はようやく春落ち葉が一段落し、木々の緑が美しい爽やかな季節を迎えています。落ち葉といえば、一般的に晩秋から冬にかけての紅葉後の「秋落ち葉」をさしますが、「春落ち葉」という言葉があります。お山の中の常緑樹も、春から夏にかけて多くの木の葉が落葉し、新葉との入れ替えをします。この春は、“サクラの花びら,ガク,果実”が順に落ちた後、また今年更に大きくなった木馬の上の“クスノキ”が毎日ドッサリと落ちてきました。加えて、連休に入った頃からの約1ケ月は、孟宗竹の葉が黄色くなって落葉しました。ドングリの木やその他いろんな木からの春落ち葉も一段落し、自然はいよいよ夏の深緑の季節に向かう準備が整ったようです。
そんな中、草間から赤く可愛い実をあちらこちらでのぞかせているのが、写真の「クサイチゴの実」。4月半ばに白い花が咲いた後、徐々に果実が大きくなりました。子どもたちがよく見つける「ヘビイチゴ」は食べられますが甘くはありません。このクサイチゴの果実は案外甘くなかなか美味しいのです。たくさん集めるとジャムが作れます。
「せんせい、このいちごの実がほしいの」とある女の子が言うやいなや、側にいた男の子が「はい!」と、直ぐさま採って渡してあげていました。お庭あそびでレストランのお料理に飾るためだそうです。暫くして「せんせい、さっきはいちごありがとう。いちごのお陰でお料理が明るくなりました」と、報告にも来てくれたしっかり屋さんは、年中児の女の子Nちゃん。微笑ましい限りです。
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【その後のアゲハの成長の様子】
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      <4齢幼虫になったよ>          <4齢幼虫から5齢幼虫へ脱皮直後>右は脱いだ皮
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<ミカンの葉をほとんど食べ尽くした5齢幼虫たち>       <元気いっぱい5齢幼虫>
5月8日にやって来た孵化したてのアゲハチョウ1齢幼虫は、この約3週間の間に大きな5齢幼虫(終齢幼虫)に成長しました。ミカンの幼木の葉も、葉脈だけ残し食べ尽くしてしまいました。このままでは食べ物がなくなりそうなので、山の学校玄関前にある“夏ミカン”の一枝をはしごを架けて調達し、早速新しい木の葉に幼虫をそっと移してみたら、やはりミカンの種類が違ったのでしょうか。少しずつ葉を食べ始めましたが、少しためらいがある様子。明朝にはどうなっているか少し心配です。
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【オオカマキリの孵化後1齢幼虫】
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 「今日のお昼に孵ったよぉ~」<オオカマキリの子ども>       <仲間がいっぱーい>
昨年の冬に、当時の年長児(現在1年生)の男の子3人がお庭で見つけ預けていった「オオカマキリの卵」が、お昼間にふと見ると飼育ケースいっぱいに孵っていました。多分100匹以上はいるでしょう。エビやザリガニの幼生とよく似ています。このカマキリの1齢幼虫も、大人と同じく自分でアブラムシなどを捕らえて食べるようです。アゲハ等と同じく脱皮を繰り返して成長し、夏8月頃に成虫になります。今年の秋には、たくさんのオオカマキリがお庭に出てきてくれたら子どもたちも喜ぶことでしょう!
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本日は、園内通信「お知らせ23」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ 保育参観(6月1日)のご案内
◇ 送迎について(お知らせとお願い)
(※北白川幼稚園バレー部より、別紙◆新入部員募集のお知らせ◆をお持ち帰りいただきました。)

2007.05.23

5月23日(水) / ハニーサックル・アゲハ2齢幼虫・愛しの薔薇・園内通信

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 <ハニーサックル ”ハリアナ”>  スイカズラ科
                        学名 Lonicera japonica “Halliana”
もう随分の間、ほしぐみクラスの石垣にあるノイバラの向かいに咲いているハニーサックル。ずっと以前にソープ類の香りから花の名前を知りましたが、それがいつの間にやら勝手に近くに咲いてくれていたので、何だか不思議な嬉しい花。お山の中ではこの花は見かけないので、幸運にもきっと鳥が種を運んでくれたのでしょう。朝、外に出ると、辺り一面にくちなしの花に似た香りが漂っていました。日本,中国などの原産で、花の色が白から淡い黄色になるので「金銀花」とも呼ばれます。
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   <アゲハチョウ2齢幼虫>  アゲハチョウ科
前回の“山の学校 小学生しぜんクラス”の最中に、中学生になったしぜんクラスの先輩Sくんとお母さまが届けて下さったアゲハの幼虫。その時には、まだ卵から孵化したての1齢幼虫でしたが、卵が産み付けられていたみかんの葉を毎日モリモリと食べて随分大きくなりました。こんなに小さくても足元から糸状のものを出してしっかりと葉の表面にしがみつきながら移動しますし、音で驚いたり強い風を感じるとちゃんと肉角(にくかく)を出し強い匂いを出して敵に備えています。今後の成長の様子は、折りにふれお届けいたします。この2齢幼虫は、葉の上に全部で何匹いるでしょうか?  [こたえは↓]
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      <白バラ,ローズマリー,ラベンダー>
チャイムが鳴って出てみると、美しい花束を手にした男性の姿がありぴっくり!! お庭に咲いた薔薇だそうで、実はその持ち主は小学生の男の子Rちゃん。そのニコニコ笑顔は、あたかも絵本の中からやってきた凛々しい騎士のようでした。花の魅力は、人を癒しなぐさめ、元気づけ喜ばせてくれること。声をかけ、手をかけ心を尽くすほどに、美しく咲いて応えてくれます。子育てにも通じるところがあります。昔、私の従兄弟が、「お花を見て怒る人はいないので、僕はお花屋さんになりたい。」と言っていたことを思い出します。子どもたちも含め、最近の若い方は、とても心優しい人が多いと感じるのは私だけではないでしょう。
先日園内で、奇妙な姿でモコモコと歩いていた幼虫がいました。恐らく寄生バチが幼虫の体に卵を産みつけたために、背中に山ほどの縦長の卵を乗せてなお、元気に移動している様子は、確かに痛々しいものがありました。そこへ集まっていた子どもたちが、「せんせい、このイモムシはなにをしてるの?」とたずねたので、「きっと、ハチがこのイモムシの体に卵をたくさん産んだんやね。そして、このイモムシを栄養にして大きくなろうとしているの」と話したところ、すぐさまその中の一人の男の子が素手でイモムシを手につかみ、背中に刺さるように産み付けられていた細長い卵を、一つ一つはずしてあげるのには側にいた私も驚いてしまいました。
生き物の世界は、食うか食われるかといった命がけの世界です。卵を産み付けられた幼虫の命に関わる、神経や消化器官は避けて寄生し、成虫になるとともにイモムシの幼虫は命尽きるしくみになっています。そんなイモムシの事情を理解した男の子たちは、「全部はずれたし、もうそっとしといてあげよ、触らんとこうよ」と話し合って草の植え込みの方へ置いてあげたのでした。それは、子どもならではの正義感からなる立派な態度だったと思います。確かに、卵を産み付けたハチの子の命も同じく大事な命ではありますが、目の前の幼虫の姿を見て見ぬふりは出来ない命に対する正義感と優しさが、5才児たちにもしっかり宿り育っていることを本当に嬉しく思った瞬間でした。
美しい花の後ろには、大切に守り育てておられる姿が思い浮かびますが、一人一人のお子さんをお見受けしていても、やはりその後ろには、大切に愛おしく育てておられる親御さんの姿が眼裏に浮かんでくるようです。
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本日は、園内通信「お知らせ22」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ 短冊(七夕製作)を入れる箱について
◇ おやまのミニミニ幼稚園開催のお知らせ
◇ 春の親子遠足について
↑上のこたえ 「アゲハの幼虫は、8匹います」

2007.05.14

5月14日(月) / ノイバラ・ハーブティーをつくりましょうか!

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     <ノイバラ>  学名 R.multiflora
今年もまた、ほしぐみ下の石段横に先日から咲き始めたバラは、日本原産のノイバラ。日本の野山で5月に咲き、小さく純白で甘くやさしい香りの花をつける。日本の古典や俳句(一茶など)にも登場するが、1810年頃にヨーロッパに渡って紹介されてから、この日本産ノイバラを元にフロリバンダ種ローズが作られたのです。秋には赤い実がなり、果実は「営実」と呼ばれる漢方薬としても使用されます。
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今朝は早く目が覚めました。山の小鳥たちが競い合うようにさえずる、あまりの賑やかさに「きっと5時頃かな?」と思って手元の時計を見ると、やはり5時10分前。--「そう、夏には、クマゼミが4時に鳴き始めて、続いて5時は小鳥たちがさえずって・・・」などと考えていたら、もうすっかり目が覚めてしまいました。そして6時頃、再び辺りはピタリと静かになりました。着替えをすませて手にカゴを持ち、お山の中を散歩して「ドクダミ」「スギナ」「ミント」を摘んでまわりました。早速日陰干しにしました。あと、天日干しの無農薬ミカンの皮を調達したら、ミックスしてハーブティーを作ります。自然植物は生命力に富むんでいるため、多くの効能があります。ドクダミも、花が咲くまでに摘むとよいようです。昨日、いただいたハーブティーを真似て、早速作ってみようという訳です。
午前中の子どもたちの外遊びの時間に、石段を駆け上がっていたら、何と、目の前にお山の“夏ミカン”が上から“ボトン!”と落ちてきたのです。タイミングが良すぎてびっくりしました。上にはミカンの木があります。あー何てラッキー!これで、無農薬ミカンの皮もすんなり調達できました。美味しい和製ハーブティーの出来上がりが楽しみです。
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本日から、家庭訪問週間がスタートしました。よいお天気に恵まれ、先生たちは午後から元気な笑顔でそれぞれのご家庭へ向け出発しました。また、明日は、葵祭りも無事実施されることでしょう。稚児の衣装もこの度新調されたようですね。皆さま是非、思い思いの場所でお子さんとご覧になってはいかがでしょうか。

2007.05.10

5月10日(木) / ハハコグサ・園内通信

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     <母子草>  キク科  ハハコグサ属
               学名  Gnaphalium affine
春4月から5月に、園内のところどころに見られるハハコグサ。葉や茎全体が白い綿毛でおおわれ、黄色の丸い花をたくさんつけます。全体に淡いやわらかなイメージの花で、春の七草(セリ,ナズナ,ゴギョウ,ハコベ,ホトケノザ,スズナ,スズシロ)のゴギョウ(御形)でもある。昔、草餅と言えばこのハハコグサが刻んで用いられたが、平安時代からヨモギに代わっていったそうです。この花の名を知ったのは、小学生の頃。散歩をしている時に母が教えてくれました。同じくキク科で「チチコグサ」もあります。
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本日は、あいにく雨風の天候となりました。残念ながら、明日予定しておりました「植物園親子遠足」は現地にて中央園児大会が延期開催されるために、暫く先の24日(木)に延期となります。願わくば、その日が改めてよいお天気になりますよう願っています。
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本日は、園内通信「お知らせ20」「お知らせ21」をお持ち帰りいただきました。
「お知らせ20」
◇ 家庭訪問の実施について(5月14日~21日まで<15日葵祭りの日は除く>)
   各ご家庭に、訪問日時をお持ち帰りいただきました。
「お知らせ21」
◇ 遠足の日程について
◇ 母の日プレゼントお持ち帰りについて

2007.05.08

5月8日(火) / ワスレナグサ・園内通信

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  <忘れな草>  ムラサキ科 ワスレナグサ属
             学名 Myosotis sylvatica  英名 forget-me-not
             原産 ヨーロッパ
中高生の間、毎週土曜日の午後は下鴨のあるお宅へ英語の手ほどきをしていただく為に通っていました。先生は、明るく大らかな女性で、産まれたばかりの三人目のお子さんを左手に抱っこしながら、新聞広告の裏を使った手書きプリントで英語を教えて下さいました。また英語のみならず、ご自身がご家族とともに長く過ごされた留学先ボストンでの思い出話を折りに触れしてくださったり、秋になってクリスマスが近づくと、天井まである本棚のあちこちに外国からのメッセージ入りのカードが飾られ、それぞれのご家族との思い出話をまた懐かしそうにされるのでした。
その先生のお宅の門から玄関までの長いアプローチの両サイドに、春になるといつもこの「ワスレナグサ」がいっぱい咲いていました。花の名前ははじめは知りませんでしたが、毎年春がやってくると小さく可憐に咲いているこの花に沿って、玄関まで歩いていくのが嬉しかった思い出があります。ある時、中学の英語の教科書に、ワスレナグサ“forget-me-not”の名前の由来が英文で出てきました。その時、「そう言えば、この家の玄関に咲いているのは、確かこの“forget-me-not”だったわよ」とその先生が教えて下さり、それからはいよいよ忘れられない花になりました。
それからずっと年月が過ぎ、私が結婚してから娘の小さな頃には種から色んなお花を一緒に育てました。その中で、春に花が咲いたあとに、指の隙間からこぼれ落ちるくらいに小さくて真っ黒な種ができて、そのこぼれ種から次の春がくると必ず一面に花を咲かせてくれたのは、このforget-me-not忘れな草でした。その先生は、お若くして神さまに召されたのでもうこの世にはいらっしゃいません。青いこの花を見るたび、いつも女性として憧れだった懐かしい先生のことを思い出します。
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 <テントウムシを見つけたよ>    <ほら、ダンゴムシ>
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 <虫かごいっぱい見つけたよ><虫探しに取り組む男の子たち>
今日も、爽やかな5月の晴天のもと、クラスでの取り組みが終わると各学年が思いっきりお庭遊びを楽しみました。子どもたちが自然に包まれて思い思いの場所で遊び込めるこの季節を、一日一日謳歌したいと思います。
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本日は、園内通信「お知らせ19」をお持ち帰りいただきました。
内容は、
◇ 出席カードについて
◇ 絵画教室新講師のご紹介
◇ 被保険者証お持ち帰りについて

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