私は昨年4月より約1年に渡り、通信講座にて山下先生にラテン語のご指導を頂きました。
先日、無事に全課を終了することができ、大変嬉しく思っております。まずは、最後まで丁寧にやさしくご指導下さった山下先生、ありがとうございました。ここにその感謝の気持ちと、これから山下先生のラテン語通信講座にて学ぼうとされている方々に、少しでも参考になる情報を提供できればとの思いから、私の一年の通信学習についての感想や体験のご報告を申し上げたいと思います。
私はちょうど一年程前にこの通信講座を受講し始めました。もともとは通学できる教室を探していたのですがどうしても見つからず、思い余って山下先生に相談させて頂いたのがきっかけです。その時に、ご親切にも山下先生自ら通信でご指導下さるとのご返答を頂きまして、それならば是非ともとチャレンジすることに決めたのです。
さて、こうはいったものの、通信で学んだ経験もなく、ラテン語も全く学習したことのない私です。非常に多くの不安がありました。最も不安だったのは、きちんと正しい内容が身につくだろうかということでした。
なにしろ通学とは違い先生の肉声によるご説明を聞けません。細かい内容まで理解できないのではないか、自己流の変なラテン語を覚えてしまわないだろうか、などと色々思いました。また、支え合うクラスメートがいないので、途中でドロップアウトしたくなったらどうしようというのも不安でした。
そういった不安を何とか克服しようと思いつつ進めてきた私の学習方法が、つぎにまとめたものです。この方法がよいかどうか自信もなく、正直公表するのが恥ずかしくもあるのですが、良くも悪しくも少しでもご参考になればと思い、公表させて頂くことにしました。
私が特に力を注いだのは、作成する答案でした。単に練習問題の解答とだけにはせず、その課のノートを作成するような感覚で作りました。基本的な私の答案(ノート?)の内容は主に、①内容を簡単にまとめる、②その課で習う活用を新出単語において練習する、③最後の練習問題を解く、という3つでした。なるべく多くのことを書いたのは、もし私のラテン語の理解が間違っていれば先生に都度ご指摘頂けるようにしたかったからです。
また、私はこの1年の目標として、基本的な文法と単語の基本的な活用を覚えるようにしたいとの思いがありましたので、②の活用練習を積極的に行いました。そして最後に本題である練習問題を訳しました。この最後の練習問題については、全体を通じてとしてとても難しかったと思います。実際、完全に理解し得なかった所がたくさんありました。
しかし、そのような部分に出くわしても、またいずれ復習すればいいと割り切りって前へ前へと進むようにしました。そのようにして気持ちを切り替えるのも、最後までたどり着くには大事なことだったと思います。
答案以外に関してですが、まず提出形式は、ペースを基本的に週1回1課分とし、word形式でつくった答案をメールに添付する形で提出しました。大体はこのペースでちょうど良かったとは思っていますが、余裕があると感じた時はもっと早め早めに次へと進むべきだったかと反省しております。というのも、この教科書は全51課なので週に1課ずつやっていくと一年間のスケジュールが毎週休み無く埋まってしまい、期せずして提出できない時があると、どんどん遅れて課題がたまってしまったからです。
次に教材に関してですが、私の使用した「ラテン語初歩(田中利光著)」は各課が非常にコンパクトにまとめられていてよかったのですが、逆にもう少し説明が欲しいと思う部分も数多くありました。そのため、それを補うため「新ラテン文法(松平千秋、国原吉之助共著)」を使用しました。この参考書は使いやすかったと思います。
最後に、直接通信講座とは関係のないことになりますが、私は山下先生のラテン語MLにも登録し、ラテン語に関して多くの方々が活発に意見交換されているメールを拝読させて頂いてきました。このことは、ラテン語に関する広い情報を得ることができたというだけでなく、ラテン語を一人で学ぶ孤独感が非常に和らげられることとなりましたので、私にとって一年間気持ちを維持していくのにとても効果的であったことを申し述べておきたいと思います。(MLの皆様に感謝申し上げます。)
私なりに山もあり谷もあり、その時々に色々と考えたことはたくさんありますが、大体において以上のようにして歩んできた1年間でした。そして最後になってはしまいましたが、忘れてはならないのがもちろん先生のお力添えがあってこその完走だったということです。あらためて、山下先生に感謝申し上げます。
さて、これからについてですが、私は嬉しくも次回より講読に入らせて頂けることになりました。より難しくなるだろう内容にどきどきしながらもきっとこれからが楽しいところだろうと期待に胸ふくらませていることを申し添え、ご報告を終わりたいと思います。
(2004.4)