漢文入門クラス(2020年度までの内容)最新情報は別ページへ

 オンライン対応 『漢文入門』クラス(高校生〜一般)

  水曜 17:10~18:30 講師:陳 佑真

現在のテキスト(2021/01/08現在)1月13日からは、「鱷魚文」という文章を読み始めます。

 現在読解を進めている文章は蘇軾が唐代の文学者・韓愈を顕彰するために作成した石碑ですが、そこでは多く韓愈のエピソードを学習しております。
 そのうちの一つとして、皇帝の怒りを買って潮州へ左遷された韓愈が現地の人々を困らせていたワニに対して書面で人を襲わないよう説得し、退散させた、というものがあります。
 1月13日から読む「鱷魚文」は、その時韓愈が川に投じた文章であるとされています。
 使用教材(プリント)は、南宋の廖瑩中が出版したテキストで、小文字の注釋は廖瑩中によるものであったと思われます。
 小文字の注も文章の背景などを説明していて内容理解に有用だと思われます。

(詳しい進捗状況につきましては、お問い合わせ下さい。)

テキスト(2020年6月再開後)前年度終わりから、引き続き、清王朝の文学者・劉大カイ(木+魁)の「縹碧軒記」という文章を読みます。作者の父の書斎についての思い出、という内容です。

 ただ、これまで扱った文章の中でも比較的難易度が高いものですので、新規参加される方に、あまり漢文の学習経験がおありでない場合、文法等の基礎事項の説明から始めます。
 基礎事項の説明は、訓読の基礎として漢文に頻出する助字の説明を中心にしております。教材難易度については適宜調整可能です。
 また、その次に読む教材(夷堅志・晋書)は、受講者の方よりリクエストをいただき、現在のコロナウィルス問題を踏まえて歴史上中国人が疫病にどう対処したのか、という内容を取り扱ったものを選んでおります。

過去に扱ったテキスト
・2019年度は、受講者の方々のご関心に合わせ、王羲之「蘭亭序」李白「春夜宴桃李園序」のほか、主に唐宋八大家と呼ばれる一群の作家の作品を読んできました(蘇軾「赤壁賦」、王安石「遊褒禅山記」、曽鞏「唐論」、柳宗元「捕蛇者説」など)
・2018年度は、「大唐聖経序」、「滕王閣序」といった対句の美を競う作品、劉基「売柑者言」、諸葛亮「出師表」など。その他、講師の用意した文法解説等のプリント教材を適宜使用。

クラス紹介:
 漢文というのは一つの言語ですから、それで表されるのは決して堅苦しい、難しいお話ばかりではありません。「君子は必ず其の独を慎むなり」(『大学』)、立派な人は誰も見ていないところでも人に見られているのと同じように威儀を正しているものだぞ、という、先生から言われたらうんざりしそうな言葉も漢文ですし、「螢無くして鄰家の壁を鑿ち遍(つ)くすも、甚(なん)ぞ東墻は人の窺うを許さざる」(『牡丹亭還魂記』)、螢の光で苦学しようとしても螢が見つからないから隣のかわいい子の部屋の壁に穴をあけて灯りをとろうとしたけど覗かせてくれないよ、なんていうのも漢文なのです。

 古の賢者たちが人生の問題に正面から向き合って書いた文章を読解して自分の生き方に活かすもよし、おもしろおかしい滑稽話を読んで古の人たちと一緒になって大笑いするもよし、ゴシップ記事を読んで古の人たちと一緒に眉をひそめるもよし。漢文の海からは、書かれたものの数だけの楽しみと思索が得られます。

 本講座では、受講者の皆様のご関心に合わせてテキストや方法を選びたいと思います。訓読のやり方、辞書の使い方から丁寧に学習のお手伝いを致しますので、全く漢文の勉強をしたことがない方も是非お越しくださればと願っております

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