福西です。山の学校の生徒たちが書き残してくれた作品を整理していたら、今の時期にぴったりの詩が出てきましたので、ご紹介いたします。
K.M.ちゃんとT.K.ちゃんは、当時2年生(今5年生)です。
『秋と冬の間』 作/K.M.
秋と冬の間は、十一月の二十日から、十二月の一日だと思う。
冬のように十一月のおわりの方はさむいからだ。
今、学校でマフラーや手ぶくろをしていることも理由だと思う。
『なくなるおちば』 作/T.K.
秋になって、公園の木に黄色いいちょうのはっぱがなった。
十一月になり、いろんな木のはっぱがまいおりるころ、
みんながいちょうやはっぱをひろいあつめた。
でも、はっぱはなかなかへらない。
わたしも、一ど手のひらいっぱいにかきあつめた。
すると、二、三まいのはっぱがおちてきた。
そして春になった。するともうはっぱはなくなっていた。
わたしはふしぎに思った。
だから、今年はなくなってしまうのを見てみたい。
(2009年11月)
福西様
ひねもすさん?ですよね(笑)。
谷口崇(たにぐちたかし)と申します。ブログのほうではChiezaruのハンドルネームを使っています。
Twitter のほうで山下太郎氏よりフォローを頂き(私のアカウントは italy_fan です)、一瞬その方がひねもすさんなのかなと思いましたが、リンクのあった幼稚園のサイトにお邪魔したところ、ひねもすさんの働いていらっしゃる幼稚園の園長先生なのだとわかりました。
坂の上まで歩いて登校する幼稚園。
園児、学生の参加型教育プログラム。部外者が少し概要をなぞっただけでその基本コンセプトがわかる教育理念の透明感に感服しました。
私もこんな幼稚園に通っていたらもう少し機転の利く大人になっていたのになぁ、残念。などと思っております(笑)。
T.K.さん(ちゃん?)作の『なくなるおちば』 の冒頭、「秋になって、公園の木に黄色いいちょうのはっぱがなった。」
「はっぱがなった。」という表現がとても素敵だと思います。葉っぱが黄色くなったのではなく、黄色い葉っぱがなったという視点。子供ながらの既成概念に縛られないものの見方、斬新でした。
やわらかい頭に囲まれていると、いろいろと角度の違った考え方に出会えるのだろうなと思うと羨ましいです。
またブログのほうにお邪魔したいとおもいます。
ひねもすさん、同僚のみなさま、お体にはくれぐれもお気をつけてお仕事頑張ってください。
ローマより。谷口崇
谷口様
ローマよりはるばるのコメントをありがとうございます。
>ひねもすさん?ですよね(笑)。
はい、そうです。見つかってしまいましたか(^^;)。
改めまして、ひねもすこと福西亮馬(ふくにしりょうま)と申します。
このたびは、職場や園長の理念にも共感を寄せて下さり、ありがとうございます。「こんなことでいいのだろうか」「自分たちは時代と逆行しているのではないか」と、暗中模索である日々に、このように第三者の方から、むしろ「かわらぬもの」を求める姿勢をこそ応援して頂けると、「この先に光は必ずある」ものだと強く感じ、足元に力が湧いてくる思いがいたします。
「はっぱがなった。」の言葉のトーンの違いにも気づいて教えてくださり、ありがとうございます。私も今更ながらにハッといたしました。仰る通り、作者のT.K.ちゃんの目には、その瞬間、黄色い葉が、移ろう時間の結果ではなくて、「実が生っている」ように感じられたのでしょうね。そこで、いつも見ているはずなのに、「おかしいな」と感じられたのでしょうね。(そのことを、私自身はタイプをしながら全く気付いていませんでした^^;)。
子供たちの新鮮な目というものは、それ自体がすでに「瞬間を切り取るカメラ」であるような気がいたします。つまり、子供たちは何はなくとも、いつでも「シャッターチャンスの連続」というものを持ち歩いているのだと。そのような子供たちと間近に接することができ、かつての自分もまたそうであったのだということを思い出させてもらえることは、ありがたいと感じます。(曰く、子供は大人の父なのですね)。
T.K.ちゃんにも、ぜひ谷口様からのメッセージをお伝えしておきます。
京都の紅葉は、一日中、冷たい時雨に打たれています。吐く息も子供たち曰く「怪獣のように」白くなり始め、まさに猿も小蓑をほしげなりです。(ローマではまだ汗ばむ日もあって、冬らしくない日が続いていると貴ブログで拝見いたしましたが、むしろ羨ましいです…(笑))。ただ、どうぞ季節の変わり目ですので、谷口様も、お体にお気をつけになってください。S.V.B.E.E.V!
福西亮馬
福西様
S.V.B.E.E.V 。 知らなかったので調べてみました。
なるほど。含蓄のあるお言葉有難うございます。
こうした言葉を通して、こと悟りとういうことについて考えると、現代人は二千年前、もしくはそれ以上前の人間たちからそれほど進化していないように思えます。
S.V.B.E.E.V!
そしてそのベースになるものはA.S.I.C.S.です、きっと(笑)。
谷口崇
谷口様
福西です。素敵なコメントを返してくださり、ありがとうございます。
>A.S.I.C.S.
これは、Anima sana in corpore sano.(ユウェナーリスのmens→anima版)ですね! かの靴メーカーの社名の由来がこれであることを、私がはじめて知ったのが、とりもなおさず谷口様のお書きになった「私のアシックス+サイド・ストーリー」という記事によってでした。愛靴がそのメーカーのものということで、今も谷口様の元気のバロメーター、ランニングの友としていらっしゃることと存じます。
クマスケ君とコクマ・クロース君にも、どうぞよろしくお伝えください(^^)
福西様
そういえばそんな日記を書いたことがありました。覚えていて頂いてありがとうございます。
そういえばクマスケ君とコクマ・クロース君は最近おとなしくしていてあまり登場しなくなりました。そろそろクリスマスの時期も近いことですし、ちょっと声を掛けてみることにしましょう(笑)。
ローマは現在朝の10時半ですが日本はもう夕方の6時半ですね。
三分の一日の時差というものはなかなか大きな差だと再認識します。
Have a good evening!
谷口崇