「山の学校」では新年度の会員を募集中です。
小学生クラスはどれもお勧めですが、「しぜん」と「ことば1-2年」は定員いっぱいですが、それ以外のクラスには余裕があります。
「ことば」は文字通り「言葉」の世界を楽しむクラスです。「かず」は数を用いて「考えること」を楽しむクラスです。
「ひねもす」と「かいが」は自分のアイデアや心の世界を形にし、表現することを楽しむクラスです。
学ぶこと、取り組むことそのものを「楽しむ」クラスばかりです。
子どもたちこそ童心に帰って「考えること」、「感じること」、「表現すること」を楽しんでほしいと願っています。
以下余談です。
「論語」の冒頭は、学びの本質が楽しさ、喜びであると伝えています。
学びの成果が他人との比較で測定されるようになって久しいですが、これは学びの本来の道ではありません。
「山の学校」のモットーは「楽しく学ぶ」ですが、「それは絵空事だ」と一笑する人もいるかもしれません。
「勉強」とは「勉めて強いる」と書きますが、英語のスタディーの本来の意味は「熱意、情熱」です。
学ぶことを楽しいと感じる経験がすべての土台です。幼稚園時代にそれを日々経験していても、小学校に上がると、その保証はありません。
子どもの学びの魂を守るのは親の価値観がカギを握ると思います。
結果がすべてという世の中ですが、私は結果は過程だと思います。何の過程でしょうか?
自分が思い描く理想に近づくための過程です。
この理想を思い描く力こそ、幼児期から小学校時代において最も大切にしないといけないものです。
他人との比較は、この力を無意味なものに思わせます。つまり、せっかくの学びの魂は削り取られていきます。
山の学校は目の前の結果に一喜一憂しませんが、結果は残してきました。
今年は特筆することがあります。
今春京大に現役合格を決めた澤田櫂君は幼稚園卒園後、小学生、中学生、高校生の12年間、山の学校に通ってくれました。
これほど密におつきあいした生徒は今までいません。
合格体験記を読めば、幼稚園時代を含む15年間が自分の今を支えていると明言しています。
彼が合格を報告しに来てくれた時、私自身が思い描く一つの理想の形を間近で見た気持ちになりました。
彼には四月から「中学英語」を担当してもらいます。
彼も中学時代は「英語特講」は皆勤賞でした。徹底的に基礎をたたき込みました。
「楽しく学ぶ」とは「楽な学び」ではなく、しんどいけれど楽しい道を登ることを意味します。
英語を苦手とする生徒は世の中に多くいますが、学ぶことに対する視点を変えることで、苦手意識は克服できます。
視点を変えるとは、「他人とは比べない」、「自分の過去と自分を比べる」、「見栄を張らない」、「自分の本当の実力を正しく見極める」、といったことです。
視点を変えるには勇気や信念がいります。
澤田君をはじめ、山の学校に通う生たちはみな生き生きしていますが、私は山の学校の「楽しく学ぶ」に共鳴し、ここでの学びを選択してくださったすべての保護者に感謝したいです。