年度の締めくくりとして、「時代の扉を開く鍵――草の根の教養教育とラテン語と」と題したエッセイをお届けします。 幼稚園児が巣立っていくこの社会を、少しでも風通しのよいものにしたいと願い、「幼稚園」の付帯事業として「山の学校・・・
「西洋古典」の記事一覧
2025-01-11 太陽の下に新しいものなし
保護者から、「太陽の下に新しいものなし」という言葉がラテン語にありますね、とその解釈について質問されました。 「聖書」の言葉です。ラテン語は、Nihil sub sole novum.です。 人間界で起きる出来事(個人に・・・
2024-01-04 キケローのお勧め本
昨日はキケローの話をしましたが、『国家について』『法律について』はキケローの代表作とはいえ、(個人の感想ですが)難解です。 対話篇なので、個々の文の難易度は高くないのですが、なぜここでこんな話をするのか?という点で難しさ・・・
2025-01-03 キケロー『国家について』『法律について』文庫化のお知らせ
昨日に続き西洋古典の話題を一つお知らせします。 今から四半世紀前に岩波書店から「キケロー選集」が出版されました。 キケローは西洋社会における「ザ・知の巨人」です。 私も『神々の本性について』の翻訳を担当しました。 残念な・・・
2024-01-02 「時間がない」論:『モモ』とセネカ
大人と子どもの違いは何でしょうか。 大人は子どもと違って「時間がない」が口癖です。 ローマの哲人セネカは、この口癖に手厳しいです。 『人生の短さについて』の中で、時間を無駄なことに使うと人生は短く、有意義に使うと十分長い・・・
2024-12-28 佐々木正美氏の言葉
佐々木正美氏(児童精神科医)の言葉を紹介します。短いですが、ヒントが詰まっています。 しつけというのは結局のところ、禁止や強制から始まる。「こうしなさい」「これはいけません」と言うことである。しかし、大事なことは、それが・・・
2024-12-27 雨の後に太陽/ 雨雲の向こうに太陽
このブログで何度もご紹介しているラテン語の格言があります。 Post nubila Phoebus.(ポスト・ヌービラ・ポエブス)というものです。 「雨の後に太陽。/ 雨雲の向こうに太陽」と訳せます。 日本語に「やまない・・・