福西です。6/4の記録です。
この日はドリルを少しお休みして(と言っても、合間を縫って熱心にドリルもしていましたが)、位取りに特化したプリントをしてもらいました。
2年生になって、1年生のころと違うことの一つに、16+28のような、大きな数の暗算があります。やがてこれは筆算をすることで「答」は誰でも出せるようになるのですが、その前になるべく筆算に頼らない「目で」計算する力もつけてほしいと思います。
ちなみに、この日Sちゃんが1冊目のドリルを達成しました。おめでとう!
(先週はT君とHちゃんがクリアしました。これもおめでとう!)
たとえば、
( )( )( )
100円10円
10円
とあれば、
(1 )(2 )(0 )
と書くようにします。ここで0を書くことが難しいです。また次のような場合ができるようになると、たいしたものです。
( )( )( )
100円 1円
100円 1円
真ん中に0を書けることが、位が分かっている証拠です。
また最初よくあるのは、百の位に1ではなく100と書いてしまうような間違いです。これは100…とつぶやきながら、実際は1を書くように繰り返し指導します。
できてくると、次は50円玉、5円玉を登場させました。これは、前のように「枚数」で数えていると、50円でも10円と数えてしまいます。たいていの生徒が、最初これにひっかかっていましたが、あとで分かってきました。ここでじっくり時間をかけました。
さて、位取りのプリントができた後は、いざ10+40などの暗算問題をしてもらいました。なかなかの正答率で、手ごたえは上々でした。
* *
後半の時間は、論理パズルとして、先週百木先生が導入された『海戦ゲーム』の2回目をしました。これは私も昔大好きだったゲームで、すっかり今の今までその存在を忘れてしまっていたことが不思議なぐらいに思います。生徒達のお陰で、また思い出せることが嬉しいです。
今回は2チームに分かれてしました。
先攻はT君、K君、S君チーム。
後攻はMちゃん、Iちゃん、Sちゃん、Hちゃん。
自然と男の子vs女の子となりました。
各初期配置は以下の通りです。
<0ターン目>
(左:後攻女の子チーム) (右:先攻男の子チーム)
先攻を右に置いているのは、先攻が攻撃する側を左にした方が見やすいためです。(先攻は「←」方向に攻撃、後攻は「→」に攻撃します)
T君が「真ん中に置いた方が、広く狙えるから得や!」と作戦をこっそり教えてくれました。なるほど。でもそれがだんだん周知されてくると、今度は真っ先に狙われる場所だということは、内緒です(笑)
あと、「せ」が潜水艦、「か」が戦艦、「く」が駆逐艦の略です。(実際にはこれに「体力」のルールが加わります)
各船は、自分の周囲の海を攻撃することができ、また移動は縦か横一方向のみに自由なマス分だけ進めます(飛車の動きです)。
「波高し」 攻撃の周囲に船がいる場合、相手側はそのように申告します。
「異常なし」 攻撃が大きく外れた場合です。
<1ターン目>
先攻 B2攻撃 波高し
後攻 せ移動 右4
最初はなかなか当たらないものですね。後攻の女の子チームは、Mちゃんの采配で、狙われた船を移動させました。
<2ターン目>
先攻 か移動 右4
後攻 A5攻撃 異常なし
先攻は、先の相手の「移動右4」を追いかけて、自分もそれを攻撃できる範囲に移動しました。
後攻の最初の反撃は、はずれてしまいました。
<3ターン目>
先攻 B4攻撃 波高し
後攻 か移動 右1
ううん、当たらないですね。後攻はまたまた移動。
<4ターン目>
先攻 D2攻撃 波高し
後攻 E4攻撃 波高し
お互いにはずれました。後攻はようやく2度目の反撃。ただしこれまで移動しながら相手に攻撃をはずさせた結果、その情報をもとに繰り出す一撃だけに、怖いものがあります。
<5ターン目>
先攻 く移動 上2
後攻 D3攻撃 波高し
先攻が逃げましたね。(あるいは追いかけたのかな?)
それに対して後攻は、さっきD2を攻撃したので、今度は隣のD3へと畳みかけます。でもはずれでした。
(すみません、上の写真は左右反対です…)
<6ターン目>
先攻 D4攻撃 波高し
後攻 か移動 上2
先攻の攻撃はこのところ全部ニアピンです。後攻はまた移動を開始。なかなか場所を悟らせないですね。
<7ターン目>
先攻 C4攻撃 波高し
後攻 C4攻撃 波高し
おお、お互いに打ち合いですね。激しい水しぶきが上がります! この場面が今日のクライマックスでした。
<8ターン目>
先攻 B3攻撃 波高し
後攻 A1攻撃 異常なし
最後のターン。移動より攻撃した方がいいので、それぞれ思うところを攻撃。1隻でも沈めた方が勝ちになるのですが、ここは残念。互いに外れました。
というわけで、今回は引き分けとなりました。ただ、先攻の男の子チームが果敢に攻撃をして、すべて「波高し」だったことはすごいです。またそれが当たらなかったのは、後攻の女の子チームが序盤移動し続けたからともいえます。というわけで、タイプの違う組み合わせでの、竜虎のような戦いでした。
山びこ通信の記事なみに、いや、それ以上の分量でアップしていただき、ありがとうございました。授業時間以上に時間がかかったかと思います。頭の下がる思いがいたします。でも、子どもたちにとって、そして先生ご自身にとって、よき思い出の種まきをなさったことになるかと思います。