子どもにとって人生は未知の出来事の連続です。
ワクワクして現実を迎えるか、ビクビクしてしり込みするか。
家庭でも園でも、様々な場面で子どもの「冒険」を支援することが大事です。
おぜん立てした成功体験だけを人工的につなぎあわせても、未知の課題に挑戦する勇気は育たないでしょう。
逆説的に言えば、(許容できる)小さい失敗を加須多く経験すること(させること)が成長の糧になると思われます。
学びに関して言えば、自分で勉強するタイプの子は、この先がどう展開していくのだろう、とワクワクして本のページをめくり、先生の話を聞きます。
試験の結果は満点以外全員「失敗」の証ですが、その「失敗」をネガティブにとらえる空気を大人が作ると、子どもは失敗を恐れて現実から目を背けたがる(つまり勉強しなくなる)と思います。
赤ちゃんは無数の失敗を重ねて歩けるようになります。
赤ちゃんは生まれつき冒険家です。
ある日ひとりで歩けるようになります。
それ以前の長い月日に「なぜあなたは歩けないの?」と言う親はいません。「あなたはきっと歩けるはず」と励まし続ける親もいません。
いつかその日のくるのを楽しみに待つあたたかい家の空気があれば、赤ちゃんはひとりでに歩けるようになります。
「冒険」を許容する家や幼稚園の空気(子どもとの信頼関係の確立)が「よし、やろう」と子どもが心に決意する前提です。
学校の勉強も、社会に出てからの活躍も同じです。
赤ちゃんのつかまり立ちなどで、そっと手を添える程度の援助は必要です。
もちろん離乳食の用意も欠かせません。
学校の勉強に関しても、幼少期の読み聞かせは離乳食に当たるでしょう。音読の確認、ドリルの確認はつかまり立ちの支援に当たります。
つかずはなれず、しかし、焦ったり、無理強いしたりはやらないで見守る。
赤ちゃんとの関係を思い出せば、子どもとの距離の取り方のヒントになると思います。