昨日のエントリーのあと、少し調べたら、車社会になる以前の日本人は、3万歩は歩いてたそうです。距離にしておよそ15キロ。
さもありなん。どこに行くのも自分の足を頼るほかなかった時代でしたから。
今はいろいろな交通手段が発達する中で、あえて「歩く」ことを選ぶのには、時間の余裕や意志の強さが求められます。
幼稚園から京都駅までがおよそ8キロですから、昔の人ならこの往復の距離(16キロ前後)を毎日歩いていたことになります。
片道なら1時間半でしょうか。市バスなら1時間近く掛かるので、観光シーズンなら歩くのと大差ないような気もします(笑)。
私は園児の引率をする毎日なら、余裕で1万歩を越えますが、用事で京都駅まで行くとき、「歩く」という発想はわきません。
ただ、小学校の卒業遠足を自分で企画したときは、京都駅から北白川まで友だちと歩き通しました。京都駅から東山沿いの様々な寺社仏閣に立ち寄りながら、最後は哲学の道を通って銀閣寺で解散しました。子ども時代は「よし、やろう!」と何かに挑戦する気持ちがすなおにわくものなのですね。
そういえば、私の小学校時代の遠足は、「適応遠足」というのがあり、毎年冬のある日、比叡山のてっぺんまで歩いて往復しました。北白川小学校から比叡山のふもと(赤山神社)まで歩き、そこから山頂までは順位のついた競争です。
赤山神社までは片道4キロ弱ですが、そこから848mの山頂までを競争で登るのはけっこうハードでした。途中雪が積もっていたり、急な坂が凍っていて登れず涙する子も結構いた記憶があります。
小さくても歩こうと思えばけっこう長い距離を歩けるので、機会を見つけてお子さんといっしょに歩かれたらよいと思いますが、入園前の保護者からは、「一緒にいると歩きません」と言われることがよくあります。
たぶん、親が買い物などの用事で頭がいっぱいで、子どもがお荷物扱いになると、子どもは歩くことを楽しむより、ストレスがたまりやすいです。
純粋に親が歩くことを楽しむ気持ちでいれば、子どもはおのずと歩きます。鴨川べりや、御所の中、植物園は親子で歩く場所としておすすめです。
親自身が歩くことが楽しいと思える場所やきっかけをを工夫してつくれるかどうか。それがうまくいけば、子どもの心身の健康にも、親子の思い出にも、プラスになります、ということを、自分の経験を振り返り、保護者の世代の人にもお伝えしたいと思います。