昨日は、バレーボール部のキャプテンより部員募集についてのお話をしていただきました。そこで仰ったように、お母さんがお母さんである時間と、一人の人間として何かに夢中になる時間とを両方お持ちになることによって、きっと毎日を新鮮な気持ちで過ごすことができる、そんな風に私も思いました。

逆に、お子さんの側について言えば、幼稚園の時間は「一人で」自分の交友関係を広げています。その時間帯と、ご家族で過ごす時間帯の二つを持つことで、毎日の生活にメリハリがつくのでしょう。

このメリハリがメリハリとして成り立つには、何事にも「程(ほど)」が大切だと思います。今ふれたお子さんが園で過ごす時間──家庭から離れて「一人で」交友関係を広げる時間──についても、今の世の中はその延長を強く求めますが(その理由もよくわかりますが)、今述べた時間のバランスの観点は見失ってはいけないことだと思っております。

これは私の思いというのではなく、大人と議論する言葉を知らない子どもの心の代弁であります。

世に言う「子育て支援」は子どもを育てるご両親を支援することを意味します。その意義を否定することは誰にもできません。しかし、子どもの教育をつかさどる幼稚園は、「子育ち支援」に専念するのが本来の姿です。

子育ち──子どもの心身の健やかな成長──を支援し、その結果、子育てするご両親を支援する。上で述べた「生活のメリハリ」(時間のバランスの話題)も、子育ち支援の観点で述べさせていただきました。

関連記事: