今日はふれあいサタデーで祖父母の皆様にお越しいただき、園児とともに楽しい時間をお過ごしいただきました。
石段を登ってこられた祖父母の皆様のお若いことお若いこと。私の年齢が祖父母のみなさまと近づいたせいもあるのでしょうか。今年はとくにそう感じました。
お部屋でも終始笑顔で見守っていただき、子どもたちにとっても心に残る時間となりました。
今日の光景を拝見し、自分にとって祖父母の思い出はどのようなものだったかと自問しました。
父方の祖父(初代幼稚園長)の思い出を一つ書きます。
祖父はいつも寡黙でした。ある祝日の日、祖父が私(小1)と弟(年中)を食事に連れて行ってくれたことがありました。目指すお店は三条河原町の不二家でした。
バスで行くのかとおもいきや、祖父は「歩いていこう」とだけ言って、スタスタ歩き出しました。遅れないようにという一心で二人の孫がその後を追います。こうして、気づくと私たちは鴨川を渡り、河原町通を南に下がり、とうとう不二家まで歩いて到着したという次第です。
道中私たちは何ら話を交わすこともなく、文字通り黙々と歩を進めたという記憶しか残っていません。
いえ、弱音を吐いた私に祖父は一言こういいました。
「歩いたほうがご飯は美味しいぞ」。
今の園児の祖父母の皆様は昭和生まれの方ばかりだと思われます。優しい方ばかりです。
一方、私の思い出の中にいる明治生まれの祖父は、孫に対して厳しさの中に独特の優しさをにじませていたように感じられます。