一郎先生の遺稿集をまとめています。その中にこんな言葉がありました。
戦前、戦後の物のない時代に育った子どもたちは、どの子もおもちゃは買ってもらうものではなく、自分で作るものと心得ておりました。木切れを拾ってきたり、使い古しの割り箸やかまぼこ板を母親から貰ったり、そのほか、素材となるものなら何でも集めてきて、それらを使って、自分で工夫したり、友達と相談しあったりして作り上げていたものです。
私は昭和36年生まれですが、私の家は上の教育方針そのままでしたから、「物のない家に育った子ども」よろしく、おもちゃの類は皆無でした。小学校時代の遊びは、廃品を使って自分でおもちゃを作ることでありました。
上の一文は一般向けに父が書いたものですが、本当にそうだったなぁと懐かしく思い出しました。