今日からお面をつけて練習することになりました。みな自作のお面をつけて持ち嬉しそうです。
それに加えて、今日から舞台の袖で待機することも始めました。いよいよ本格的な練習段階に入ったわけです。
当初から子どもたちには、劇の難しさとして、1)台詞を覚えて発表すること、2)舞台の袖で待つこと、の2つの難しさがあることを伝えてきました。
1)はなんとなく覚えているだけではいけません。自分の役の前後も含め、台詞の流れを覚え、大きな声で発声することも大切です。
2)は、本番であれば暗い場所でじっとしていないといけません。動くとカーテンが揺れるので目立ちます。声を出しては劇がぶちこわしになります。
全員台詞はしっかり覚えていますが、まだまだ大きな声で発声する自信がもてずにいる子どももいます。その場合、左右の舞台の袖の子どもたちはどうしているのか、と目をやると、よそ見をしていたり、おしゃべりをしていたりします。
クラスが一つになるとは、舞台の袖の人も舞台で演技する人の顔をしっかり見ることだと言いました。心で「がんばれ」と応援して欲しいと。そうすると、舞台で演技する人も、みんなの応援のパワーを受けて今まで聞いたことのない大きな声が出るよ、と言いました。
「本当かどうか、やってみよう。みな用意はいいかな。では、もう一度今の台詞をお願いします」と舞台の子に伝えると、両サイドの子どもたちは固唾をのんで注目します。ほどよい緊張の空気が出来上がると、実際、今まで聞いたことのないほど大きな声が出たりします。そうでないケースもありますが、みながシーンとした中でその子の声が聞こえるので、子どもたちの耳にはさっきより大きい声が出たと感じられます。
このようなことを何度か繰り返しながら、殻を破ってほしいと願う子どもが今日は数名、今までで最大の声量で声を出すことができました。こうして、皆の前で演技することを何度も繰り返し、子どもたちにはいくら大きな声を出しても平気なのだ、という自信をつけてもらいたいと願っています。