午前中Segawa先生から学年ごとに「運動遊び」の指導を受けました。
場所は今年度はじめて園庭を使いました。
テーマは「かけっこ」です。
後ろ向きからスタートしたり、しゃがんだ位置から合図で立ってスタートしたり、座って足を前に伸ばした状態で合図を聞いて立ち上がってスタートしたり、様々な指示のもと、子どもたちは集中して取り組みました。
ゴールは数メートル先に立っている担任の先生で、先生はタンバリンを手に持っていて、それを最初にたたいた人が一位です。
リレーも行いました。最初は2人組のペアを作り、近距離を交互に往復します。先生の合図でペアを変えて同じことを行います。次に4人組になって同じルートを往復します。
全体を二つのグループに分けて対抗戦もしました。
バトンはボールを使いました。
走っていった先にカゴがあり、少し距離をとった場所からボールをカゴに投げて入れます。ボールが入ればその時点でそのチームの勝ちと言うルール。
ワンバウンドで入ってもオーケーです。
年長児がこの対抗戦に取り組んでいるとき、次の年少児が石畳にすわってみていました。
先生は年少児に声をかけ、急遽年長対年少の対抗戦がスタートしました。
結果は年少児の勝ち。ボールをカゴに入れるのは足の速さと関係ないので、このような取り組みも可能になる、ということです。
全学年だいたいこのような感じでした。
Segawa先生は「できるからよい、できないからダメ」ではなく、「体を動かすこと、みなで心を一つにして同じ目標に取り組む楽しさを味わうこと」を目標に指導していただいています。
かけっこは順位がつく、だから嬉しい、やる気が出る、というのは裏返すと、だから嫌ということと根っこは同じです。
毎年年長児になるほど、順位に敏感になる子もいます。
話は少し飛躍しますが、この話題は小学校以上の勉強に当てはめることができます。
すなわち、順位がつくからやる気が出る or だからやる気が出ない(=いやになる)、ということです。
勉強もスポーツも、他者との比較は不可避ですが、より重要なことはそれに影響を受けすぎないことです。
取り組みそのものを「おもしろい!楽しい!」と思えることが何より大切ではないでしょうか。
向上心を失わず、さりとて順位にこだわり過ぎないこと。
これは言うは易く行うは難しです。
カギは周りの大人が握っています。
「なぜできない?みんなできているのに」が禁句なのは言うまでもありませんが、初期の段階で、できた!すごい!とほめすぎると、大人の期待にこたえようという別のファクターが子どもの心にプレッシャーを与えます。
園の日常の保育でもこの点に注意し、楽しく充実した「かけっこ」の取り組みを日ごろから心がけてきましたし、これからもそうしていきたいと思います。