グループの送迎をしていると、子どもたちの生の声、生の気持ちにふれることができます。
先日の帰り道、疲れからちょっと足取りの重くなった3歳の子をを抱っこすることがありました。
その子がお母さんと一緒に帰るのを見届けてから、一つ年上の男の子が「(ぼくも)疲れた」といいました。
その子を抱き上げようとしても重くてできないふりをすると、背中のカバンが重いといいました。
すでに子どもたちは4人に減っています。途中で休憩もいれたのですが、園でもたくさん遊んで疲れていることは確かです。
私は無理もないと思いカバンを持とうとしたところ、年長の男の子が「ぼく、もったるで」とその子のかばんを持ってくれました。
すると手ぶらになった男の子は隣の年少の女の子のかばんを「ぼく<も>、もったるで」といって持ちました。
異年齢で行動を共にしていると、「自分はもう~歳だから」と自覚し、わが身を奮い立たせる気持ちもあれば、チャンスがあれば甘えたいという気持ち、そうした様々な気持ちが交錯していることを見ていて思います。
別の場面ですが、山道を並んで降りる帰り道、年少の子が涙を流す場面がありました。先生がそばで励ましています。
それを見ていた年長男児が一言私に言いました。「ほっといたほうがええ」。「なんで?」と聞くと、「泣きたいときはそっとしておいてもらったほうが気が楽や。」続けて、「ぼくもそういうときがあるしわかる」と大人顔負けな言葉づかいで解説してくれたのには驚かされました。
先生は実際には泣いている理由をていねいに尋ねていたので、そのことを伝えると、「それならわかる」とも(笑)。
子どもたちは皆ひとり一人違います。
日々、互いに助け合いながら、他人のふりをみてわが振りを直したり、よいところを取り入れたり。
私も日々子どもたちの生の声、生の気持ちにふれながら、「なるほど」と思ったり、心を動かされたりして、いろいろ学んでいます。