「生きる力」というと大きなテーマで語られる問題ですが、私は園の子どもたちを見ていて、日々「生きる力」が輝いていると感じます。

先週の雨の日、年長のクラスでは室内でグループリレーをしました。部屋の中なのでA組はハイハイで、B組はケンケンでリレーをしました。それなりに盛り上がった翌日のこと。天気に恵まれ子どもたちは園庭に出ます。上の庭と下の庭を縄跳びでグルグル回る「走り縄跳び」に挑戦するためです。

全員ひとしきり汗をかき、自由あそびの時間に切り替わった時、ある男の子が先生にこう言ったそうです。「縄跳びでグループリレーができないかな?」と。これには先生もビックリ。先生サイドではいずれそのように展開していこうと予定していたのでした。

驚いたのはその先です。その男の子は実際に行動に移しました。「だれか縄跳びでリレーしない?」と。周りで遊んでいる友達に声をかけてはフラれる、ということを繰り返しながら、なんとかリレーができる最少人数の同志をかき集め、彼はついに念願の「縄跳びによるグループリレー」を実現させたのでした。

幼稚園の時代の遊びは学びである、と言われますが、絵に描いたようなエピソードだと感じた次第です。

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