このところ寒い日が続きますね。
園児の外遊びに変化が見られます。寒くなる前、思い思いに虫取りをする子どもたちが多かったのですが、さすがに冬の到来とともに虫も姿を消しています。
代わりに今人気なのが、どろじゅん、たかおに、すもう、竹馬、なわとび、鉄棒、うんてい、といった体を使ったあそびです。(定番のお砂場遊び、ままごと遊びなどは年中安定した人気があります)。
以上はお外での自由遊びのお話です。
次のエピソードは同じ遊びでも、クラス全体での取り組みのお話です。
じつは今日の午前中にお庭に出ますと、たまたま年長児がお庭せましと走り回っていました。見ると、先生お二人もすごいスピードで走っておられます。
なんと、両クラスの子どもたち、二人の先生の全員が、文字通り全速力で走り回っていて、いったいなにごとか?!と思って見ていると、みんなで「たかおに」をしているところでした。
私は少し離れたところから、皆が一心不乱に走り回っている光景を見ていました。なんだか、ものすごく感動しました。みなで一つのことに夢中になって取り組んでいる姿って、どんなことでも感動的ですね。そんな無心さ、ひたむきさをその場に強く感じたのでした。
これは、口ではうまく説明できないのですが、じつは、あたりまえのようで、全然当たり前のことではないと思いました。
ここまでみなが一つになれるのに、ここまでみなが一つのことに夢中になれるのに、一学期からの――否、ある意味入園の日からの――一日一日の積み重ねが必要だったのだなあ、と深く感じた次第です。
いまは、ちょうど勢いよく回転するコマがじっと止まって見えるように、なにもかもが普通にできているように見えますが、ほんとうにここまで皆が到達するまでに、どれだけのご家族のご支援があったことでしょう。先生の励ましもさることながら、なにより、ご本人お一人お一人の前向きな取り組みがあったことでしょうか・・・。
つい、薄くなったカレンダーに目をやりながら、そろそろ劇のことを考えなければ・・などと思い始めた時期と重なりながら、年長児の元気いっぱいの姿を見るにつけ、ちょっとしたことにも心が動くこのごろであります。
一方、今日は年長児のあとにお庭に出てきたのが年少、年中の子どもたちでした(両学年同時でした)。
さすがに動きこそ、年長児よりもひとまわり緩やかではありましたが、あちこちから「見て見て!」と声がかかるほどの勢いにお庭が充ち満ちておりました。
「前まわりができるよ!」とか、「うんていを見て!」といった、目で見てわかる自信に満ちた姿・・・。
でも、と私は思います。成長とは目で見てわかるところだけにあるのではない、と。心の目を閉じて静かに送迎のシーンをふりかえりますと、たとえば、いままで以上に誰とでもおててをつなげるようになったAちゃんやBちゃんのこと。
こけたらすぐに涙が出ていたCちゃんも、ぐっとがまんできるようになったなあ・・・といったふうに、どのお子さんも、ずっとずっと成長されたなあ、偉いなあ、と思わずにはいられない、今日この頃であります。