海の向こうの大統領が「責任」という言葉に力を込めて演説しました。かく言う私も、先日の年長向け保護者会で、こんな言い方をしました。「子どもの練習の責任は親にある」と。これは後でふりかえり、日本語として強すぎる言い方だったなと気づきました（苦笑）。
日本語で「この責任はあなたにある」と言われてうれしい人はあまりいません。私は、この「責任」という言葉の元になる英語（たぶん英語を日本語に訳したのだと思いますが、違っていたらご指摘ください）のレスポンシビリティの意味について、前回の「山びこ通信」で少し詳しく論じました。（同じ内容の原稿はこちら）
私が前回お話しした文脈を思い出していただけたら、「責任＝喜びのチャンス」であると合点していただけると思います。
お母様方には、ちのみごだったお子さんに授乳されたときのことを思い出していただきたいと思います。
「食事は自分でしなさい」と赤ちゃんに言い放つ親はいないように、今年長児が取り組んでいる劇の練習は、親子で一緒になって取り組まないと十分な力をお子さんは発揮できません。
園の練習はどんな感じかといえば、練習してきたかどうか、子どもの顔に書いてあります。
やってきた子はうれしそうに顔が輝いています。自分の出番を演じ終わったとき、「上手に言えたね。家で練習してきたんだね」と言うと、「うん、４回もやってきた！」と誇らしげに言ってくれます。
やってこなかった子も、がんばりたい気持ちが顔に書いてあります。「先生のあとについて言ってね」と言ってから、一文一文私の後に復唱してもらいます。練習してこなかったという事実は事実ですが、私の後についてしっかり復唱する姿はじつに立派です。
家で練習してきたかどうか、という点に話の焦点を向けることを避けながら、つまりは、子どもたちが気まずい思いをしないように気遣いをしながら、今それぞれができることに精一杯取り組んでいます。
まだ立ち稽古ではありませんが、すでに身振りを入れて台詞を言ってくれる子もいたり、昨日まで小さいお声だった子が、（きっといっぱいご両親と練習したのでしょう）今日は一段と大きなはっきりしたお声で発表できたり。
そんな子どもたちです。どうか子どもの自信をさらに深めてもらうためにも、この週末は一日5分で結構ですので、練習する時間をとっていただけたらうれしいです。
来週からいよいよ立ち稽古に入ります。
いつもお世話になっております。今学期に入って劇の練習が始まり、息子がよく練習の様子を聞かせてくれます。「すごくながいんだよ」、今日は何時から何時まで練習したんだ、と息子が誇らしげに話すのを聞いていると『成長したなぁ！』と嬉しくなります。卒園する前にみんなでじっくり時間をかけて一つの劇を創りあげたことは、息子にとって一生の思い出になると思います。発表会のことを考えると今から胸が熱くなりますが、当日は涙で視界がぼやけないようしっかりと鑑賞したいと思います。追記：先日の保護者会で園長先生がおっしゃっていたお山のHP永久不滅！についてですが、ちょうど少し前に息子が「大人になってもお山の写真をパソコンで見れるかな？ずっとあるといいのに」と言ったので「きっとずっとあるよ、大人になっても見れるよ」と答えたら「うそー！すごい！すごいなぁ」と喜んでいました。
コメントをありがとうございます。劇の練習は30分程度なのですが、子どもたちにとって一番の試練は、「待つ」時間の長さではないでしょうか。
自分の出番は30分の中で言えばほんの1，2分程度です。あとは、友達の演技をひたすら見守るのみ。でも、子どもたちはわかっています、そしてそう伝えてあります。この「待つ」ことも当日の成功のために大切なことなのです、と。
当日は舞台の袖で息をひそめて「待つ」のみです。動いたらカーテンが揺れて見えるし、ひそひそおしゃべりしたら劇はぶちこわしだし・・・。ですから、舞台で立派に演じることにくわえ、じっと辛抱して待つことの大切さも子どもたちは納得ずくで学んでいるところです。
HPは今通わせている保護者がご覧くださるケースが大半だと思います。そのとき、そのときの感想や印象があることでしょう。それは保護者ご自身の思い出に変わります。10年後、在園当時のお子さんの写真をHPで発見したら、きっと大きな感慨を覚えることでしょう。私は、これもひとつの「タイムカプセル」だと思います。