いよいよ四月です。
三月は卒園式までの毎日があっという間で、その間梅の花がきれいに咲いて、文字通り卒園の門出に花を添えてくれました。
その後気温も上がり、例年より早く桜が開花しました。去年はまだようやく咲き始めた頃でした(5日が見ごろでした)が。
この時期に雪が降った年もあり、驚いたこともあります。
入園式から雨が続く年もあり、登園初日からレインコートを着ることもあります。
そんなとき、年少児は雨に濡れているのか、泣いているのか、外から見てもわかりません。
中国の言葉に「天地不仁」というのがあります。入園式は晴れてほしいのですが、その気持ちを天は汲み取ってくれるのか、どうか、あてにはできません。
晴れがいいにきまっていますが、雨が降れば雨なりにやりすごすしかありません。卒園するとき、「行事と言う行事は全部雨でした」と笑い話に花が咲くことがあります。
「終わり良ければ総て良し」で、どちらに転んでも、後で振り返ると美しい思い出に結晶します。
子どもたちとの新しい出会いは楽しみと不安が交錯します。
天気と一緒で雨が降れば傘を差し、日射しが強ければ帽子をかぶる、ということしかできることはありません。
お山の中腹にある二股の道のどちらを選んでも山頂に出ます。
同様に、晴れでも雨でも、それぞれならではの物語が始まります。
子どもたちは、まさに「泣いても笑っても」、どちらでスタートしても、三年間の成長の中で、すべてが溶け合い、かけがえのない思い出に変わるときが訪れます。
人間が先にシナリオを考えて臨むと、そうでない場合を考えて心が窮屈になります。
私自身、万事自然体でつきあいたいと思います。