山下 太郎– Author –
山下 太郎
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2024-01-04 キケローのお勧め本
昨日はキケローの話をしましたが、『国家について』『法律について』はキケローの代表作とはいえ、(個人の感想ですが)難解です。 対話篇なので、個々の文の難易度は高くないのですが、なぜここでこんな話をするのか?という点で難しさを感じる次第です。... -
2025-01-03 キケロー『国家について』『法律について』文庫化のお知らせ
昨日に続き西洋古典の話題を一つお知らせします。 今から四半世紀前に岩波書店から「キケロー選集」が出版されました。 キケローは西洋社会における「ザ・知の巨人」です。 私も『神々の本性について』の翻訳を担当しました。 残念ながら、この選集は絶版... -
2024-01-02 「時間がない」論:『モモ』とセネカ
大人と子どもの違いは何でしょうか。 大人は子どもと違って「時間がない」が口癖です。 ローマの哲人セネカは、この口癖に手厳しいです。 『人生の短さについて』の中で、時間を無駄なことに使うと人生は短く、有意義に使うと十分長いと言います。 このセ... -
2025-01-01 謹賀新年:無限のチャンスがある
あけましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。 昔から「一月は行く、二月は逃げる、三月は去る」と言います。幼稚園では、三学期になり卒園の日が近づくにつれ、年長児の表情には寂しい気持ちが見え隠れします。 以前子どもたちに次... -
2024-12-31 本立ちて道生ず
『論語』に「君子は本を務む。本立ちて道生ず」という言葉があります。 「本(もと)」は「基本」の「本」のことです。私がよく「根っこ」という表現を使うのは、この「本」のことです。 小・中・高と続く学校教育の基本は幼児教育にあります。 幼稚園は幼... -
2024-12-30 「見守ること」の大事さ
以前書いた記事を再掲します。 私はあちこちで「見守る」ことの大事さをお話ししています。 ただ、何もしないですむなら苦労しない、という思いを抱く人は少なくないと思います。 たとえば、鉄棒の逆上がりに挑戦する子がいるとします。 ここぞとばかり「... -
2024-12-29 ダメと言うとき
仕事柄、子どもについ叱りすぎるという母親の反省の声を聞く機会があります。そのようなとき、わたしは腹の底から本気で「ダメ!」と叱るときはどういう状況か、イメージしてもらうことにしています。「絶対にダメ」という基準を持つと言うことです。それ...