昔教育相談で、「子どもが工作に夢中になり、声をかけてもなかなか片づけようとないのでどうしたらよいですか?」というご質問があり、私は「子どもと一緒に工作に取り組むとよいでしょう」というお返事をしたことがあります。
前提条件として、親として子どもと同じ程度の熱量で工作に取り組むこと、互いの取り組み・作品をリスペクトできることが重要になります。
子どもが「一緒にやろう」と誘ったとき「よし、やろう」と乗れる関係なら、親が「時計の針が何時まで」と条件を付けてもうまくいきます。
もちろん、これは相談した保護者の場合ならうまくいくと思ってお伝えしたケースで、その後お聞きすると、じっさいうまくいったようです。
この例を通して、子どもにたいして一方的に指示・命令を繰り返して疲れないですむための考え方のヒントがある、と思います。
本の「読み聞かせ」の発展形としての本の「読み合わせ」もしかりです。
一番よくいただく質問として、「学校の宿題をなかなかしない」等の悩みに対しても、「一緒に宿題に取り組む」(学校で禁止されていたら別ですが)というのも一案だと思われます。
土俵の外からあれこれ指図するのではなく、同じ土俵に親も上がり、そこに親子の「共感」が生まれるかぎり、子どもは親の言葉に素直に従うものです。
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