今日から年長児のクラスで俳句がスタートしました。私は時間通りに教室に行きましたが、すでに子どもたちは正座をして私をまってくれていました。
どことなく緊張しているような、それでいてどのお顔にもワクワクとした喜びが感じられるような、そんな希望に満ちた俳句のスタートです。
本園の場合、年長児になると「俳句をする」ということなので、「いよいよぼくたち、わたしたちも俳句をするんだ!」という意味での喜びであり、希望なのです。
今日は、恒例の一茶の俳句、「かたつぶり そろそろ登れ ふじの山」をみなで一緒に声に出して覚えました。
例年は、俳句を始めるにあたっての「心構え」的なことを少し話したりするのですが、私は最初の黙想の段階で、それはしないことに決めました。黙想の時点で、「何も言わなくてもだいじょうぶ」という確信が得られたためです。それほどまで、どの子もしっかり目を閉じ、背筋を伸ばして黙想できていました。
そんなわけで、今年はいきなり「かたつぶり・・・」のやりとりからスタートしました。何度も繰り返すうちに、だんだんコツがわかってきます。そのつど、「みんないい姿勢をしているね」とか、「しっかりこちらを見ているね」といった具合にほめていると、全体の意識もぐっと高まっていきます。
とまあこんな感じで、初日は文句なしの取り組みとなりました。
実は、今日の俳句が終わってから、園児のつくった俳句を手にしました。しっかりとした字で自作の俳句が書かれています。さっそく記念写真をぱちり。
今後、慣れるにつれて子どもたちから自作の俳句を預かります。それらは俳句の時間にみなに紹介します。一方、私はその一句ずつを書き溜め(タイプして記録し)、卒園式の日にそのファイルをCDに焼いて卒園児にプレゼントする、ということをここ数年間続けています。
きらきらした目で無心に俳句に取り組む園児の姿は、私の心の宝物です。