幼稚園は自由とルールのメリハリを大切にしています。
ルールの派生語が「定規」(ルーラー)です。
赤信号で止まる、のように自分勝手に変えることはできない規則です。
「杓子定規」はネガティブな意味で使われますが、我々は赤信号でとまるというルールを守るかわり、青信号で安心して直進できます。
子どもたちにとって、家だとおもちゃは自分一人で使えますが、園では譲り合う必要があり、自ずとルールが存在します。
ブランコも同じで、たとえば10数えたら交代、などのルールが必要になります。
大事なことは大人がルールを正しく教えるだけでなく、子どもたちがそれを正しく理解し、実践しているかどうか、丁寧に見守ることです。
ブランコの例で言えば、子どもたちと一緒に10を数えることです。ぼんやり見落としがあってはトラブルのもとです。
「ちょっとくらいいいだろう」というルール破りの気配も見逃さず、「それは違うね」とタイミングよく指摘することも必要です。
「あれ、いいのかな?」という思いで見ていた子どもたちも、「そう、そう」と心の中で相槌を打つでしょう。
運動会のかけっこでいえば、「位置についてよーいドン」のルールがあります。
ちょっとくらいいいだろう、とフライングする子がいた場合、先生は「ま、いいか」と流さず、「もう一度やり直し」させなければ、子どもたちは「あれでもいいのか」と自分勝手なタイミングでスタートし出します。
園では楽しく遊ぶことが基本ですが、終わりの合図が鳴ったら、どうするのか? 鐘が鳴っても遊び続ける子が使ったおもちゃを他の子が片づけるようなことがあってよいのだろうか。
先日のお誕生会でこのことを皆に問いました。
自由な活動は皆でルールをきちんと守ることで守られます。
家でも園でも原理は同じだと思います。