4月の入園式からおよそ一ヶ月がたちました。最初はおかあさんと別れがたく、園までついてきてもらった子どもたちも、一人、また、一人と「行ってきます」と手を振って登園することができるようになりました。この一週間は雨がよくふりましたが、雨中を引率していても、弱音を吐いたり、駄々をこねたりする子はいません。

とはいえ、この時期の園児たちは、まだまだ新しい環境に対して手探りです。自立の一歩一歩を歩む緊張感は並大抵ではありません。園では、気候のよいこの時期はたっぷり外で遊び、子どもたちの心身が解きほぐされ、開放されるように取り組んでいます。単独のクラスで遊ぶことはもちろん、複数のクラス、複数の学年がいっしょに遊ぶことにより、様々な子どもたち同士のかかわりが活性化されます。ひいては、先生という大人の介在がなくても「自分で楽しみを見つけ、それを発展させていく喜び」を実感できるように促しているところです。

さて、昨年は、園庭開放を10月の運動会明けからスタートさせました。振り返れば、毎回たくさんご参加下さり、ありがたく思っています。先般来、今年は園庭開放をするのか?やるとしたらいつからか?というお問い合わせを頂戴していますが、園庭開放と銘打っての取り組みはまだ先にしたいと思います。

園児たち(特に年少児たち)は、今述べたように、独り立ちの一歩一歩の歩みを今始めたばかりである、という事情を考慮してのことです。年下とはいえ、お母さんと子どものペアをたくさん目にしたら、自分のお母さんが恋しくなる、今はまだそういう心理的に不安定で微妙な時期です。それを安定したものにするのが幼稚園の仕事であり、いまは園をあげてそのことに注力しています。

なお、未就園児の親子を対象としたイベントは7月2日(土)に予定しています。ふるってご参加ください。また、個別に園の見学を希望される場合は、歓迎いたします。1、2組であれば、園児たちへの心理的影響を考える必要がないためです。むしろ、在園児たちが小さなお子さんの手を引いてあれこれ親切に教えようとするでしょう。これが園庭開放のように10組以上の母子の集まりを前にするとそうはなりません。といって人数制限をかけて園庭開放するのもやりたくないわけで、このあたりの判断にはジレンマがつきまといます。なにとぞ事情をご了解ください。

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