今日は子規の俳句の三回目でした。
今日は全体的に落ち着いていました。ただ、全体的に落ち着くほど、たった一人、二人が集中できないでいると目立ってしまいます。慣れてきた今の時期は、毎年直面する課題です。
90%以上がきちんとできていても、5%が全体の静寂を台無しにすることはよくある話で、逆に100%が静寂を保てるというのは至難の業です。
今日はAの女児、Aの男児、Bの女児、Bの男児の順に声を合わせて朗唱してもらいました。声量の点では男児が女児を上回り、座っている姿勢の点で女児が男児を上回りました。
女の子はほとんど体を動かさず、昨日の卒園アルバムの写真を撮影するときと同じくらい、集中できていました。男児は大きな声を出すのに一生懸命で(それも子どもらしいですが)、自分の番が終わると姿勢を崩す傾向が見られました。
かけっこによい姿勢があるように、俳句をするときのよい姿勢というものがあります。そのようなことを話しながら全体の意識を高め、最後に仕上げに全員で声を合わせました。
もちろん、一番よい姿勢で、一番よい声が出ていました。子どもたちにそれを実感してもらうことで、次第に最初から安定してよい姿勢で取り組みができるようになります。
小学校に上がる上で、知識をどれだけ蓄えて入学するかではなく、どのような姿勢で入学するかが大切です。
よい姿勢を無理なく保てる子どもは、放課後に塾に通わなくても、授業を十二分に咀嚼できます。中学受験は特別なことをしなければいけませんが、もっと先の大学受験を考えてみると、私の言う「よい姿勢」で「学校の授業中心」でやっていって、後々それで十分おつりがくるということがわかっていただけると思います。
よい姿勢をしていると先生にほめられ、内申がよくなるとか、そういう表面的なことを言っているのではなく、あくまでも授業をどれだけ咀嚼して吸収できるか、という観点でものをいっています。
中学受験はそれは無力に近いですが(入試の問題がトリッキー)、大学受験は基礎力があれば最後は追い込みでどうにでもなります(逆に言えば、基礎力が乏しくて塾や予備校に通っても身にならない)。
学び方、学ぶ姿勢の基礎を幼稚園時代に体得してもらおうとして、本園では創設以来「はいく」の時間を大事にしています。