あけましておめでとうございます。

珍しいことに、今年は雨のお正月となりました。

天気予報では「雨のち晴れ」となっていますので、やがて晴れ間が出るでしょう。

「雨のち晴れ」は四字熟語だと「雨過天晴」といいます。

悪い状況がやがて改善することを意味します。

2024年がそういう年であることを願っています。これは誰もが願うことでしょう。

雨過天晴に相当する英語表現はAfter rain the sun.などがあります。

元はラテン語の Post nubila Phoebus.(雨雲の後にポエブス)です。

ポエブスは太陽神アポロのことです。

これをふまえると、「雨雲の後には太陽が輝く」と解釈できます。

漢字の「過」も、英語のAfterも時間の前後関係を示唆しています。

対してラテン語の前置詞postは時間の前後関係とともに(たとえば「ポスト岸田」という表現におけるポストは「後で」を意味するラテン語)、「向こうに」(英語のbeyond)を意味します。

この意味で先のラテン語を再解釈すると、「雨雲の向こうに太陽が輝く」となります。

世の中を様々な悪徳が雨雲のように覆いつくしていますが、やがて太陽が輝く時代が訪れる、と同時に、今この瞬間においても、太陽は雨雲の向こうで輝いているのです。

英語表現と異なり、ラテン語のオリジナルはこの二つの意味を同時に表しています。

朝になれば太陽は昇ります。

同時に、夜になって視界から消えても太陽の存在を否定することは誰にもできません。

今必要なのは、赤々と輝く太陽を見る心の目です。

太陽は「理想」と言い換えてもよいでしょう。

年初にあたり、様々な夢を思い描く中、世の中のあるべき姿、人の世の理想というものについて、じっくりと考えてみたいと思います。

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