
今日は秋の俳句を新しく紹介しました。
子どもたちとは何度も声に出して唱えました。
名月をにぎにぎしたる赤子かな 一茶
赤子は赤ちゃんのこと。名月を手にしているかのように小さな手をぎゅっと握っている、その姿の愛らしさを詠んでいます。
実際に月を掴むわけではありませんが、小さな手に「大きな名月」が重なって見える、そんな幻想的な取り合わせが短い言葉の中に凝縮されています。
一茶の名月の俳句と言えば、「名月を取ってくれろと泣く子かな」の方が有名かもしれません。
泣いて手の届かぬ月を欲しがる子、にぎにぎしてすでに手の中に月を宿す子。
どちらも子どもの無垢な姿を通して、名月の大きさと人の小ささを映し出しているのかもしれません。
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