今年もあと数時間で終わりを告げます。
この一年をふりかえると国内外さまざまなことがあり、そのたびわたしたちの喜怒哀楽さまざまな感情が激しく揺さぶられました。
まさに激動の一年でした。
願わくば来年こそ「喜び」の多い穏やかな一年であってほしいと思います。
英語で喜びをjoyといいます。
「喜び」といえば、次の英語の格言があります。
Comparison is the thief of joy.
「比較は喜びを奪う」という意味で理解できます。
compareは「同じにする」を意味するラテン語に由来します。
背が高いとか背が低いという言い方がありますが、身長測定は体重その他の条件を「同じ」とみなし身長「だけ」に焦点をあてて測定します。
人が何かを誰かと比べるとき、つきつめて考えればラテン語が示唆するように比べるポイント以外の条件はすべて「同じ」とみなしています。
言い換えるとその他の条件はすべて無視しています。
本題ですが、子どもにせよ大人にせよ、私たちは他人と比べられることを好みません。
なぜか?と考えると、根本的には、自分のよいところ、かけがえのないところを「無視される」ためだと思われます。
人間はだれもがオンリーワンで、商品のようにランキングをつける対象にはなりません。
ここで「天上天下唯我独尊」という仏教の言葉を思い出してもよいでしょう。
このことに気づくかどうかでずいぶん心のもちようが変わります。
「くらべない」という言葉を肝に銘じるだけで、見通しの開ける場面もきっと多く増えると思います。
来年がみなさんにとって良い一年でありますようお祈り申し上げます。