1学期を振り返り、子どもたちから学んだことは多々ありますが、今までにないエピソードが一つあります。
5月の朝の登園時、もう少しで幼稚園に着く大階段でのワンシーンです。
この日は英語のみ話す双子の兄妹が最前列にいて、私と手をつないで階段をのぼっておりました。
あと僅かでゴールというとき、兄が転びました。転ぶ、というより、急にしゃがみ込んだように見えたくらいで、怪我もない様子ですが、すぐに起き上がりません。
だいじょうぶ?と言いながら、私が男の子にさっと手をさしのべた瞬間、妹から No!と大声が飛んできました。続けていわく、He’s trying!
この声に気合いが入ったのか、男の子はむっくりと起き上がりました。
女の子の言葉は、「彼は今自分で起き上がろうとしているところよ、じゃましちゃだめ」と意訳できるでしょう。なるほど、私は甘やかしていることになるのかと心の中で省みた次第です。
特に急がないといけない理由もないのに、なぜ自分は反射的に手を出したのかな、と。
子どもの表情や心の動きをよく見て、待つところは待つ、というのが大事だとあらためて教えられました。