園庭での記念写真は毎年撮影を完了するのに時間を要します。あとでふりかえるとすべてが懐かしい思い出に変わります。
いよいよ明日から幼稚園がスタートします。第一グループの保護者から「距離が長くて子どもには大変でしょうか」というお声をいただきました。体力的な疲れよりも、当初は緊張からくる疲れが大きいと思います。スタート地点、お迎えの地点はお子さんのご様子を見ながら自由に変えていただいてかまいません(「最初から最後まで」にこだわる必要はございません)。
バスと違って(=バスの場合は扉がしまるので気持ちの区切りがつけやすい)、歩いての登園の場合、涙するお子さんを前に様々な思いが交錯する場合も予想されます。
現場では立ち止まってお話を交わす余裕はまったくありませんので、事前にいくつかのケースを想定し、どのように対応していただくのがありがたいかを「送迎マニュアル」に書かせていただいております。細かいことをあれこれ書いていて、なかなか通読しにくいかもしれませんが、必要に応じて読み返していただければと思います。
今年も桜と入れ替わりにチューリップが咲き始めました。まだつぼみのものもあれば、すでにきれいに咲いているものもあり、色とりどりさまざまです。
いうまでもなく、子どもたちは一人ひとりみな違う人格です。目で見てわかる遅速の差につい目が奪われますが、成長の道筋は(大人もそうであるように)一人ひとりみな異なるのが自然です。教育はその差異を整える側面を一部で持つように見えますが、個々の差異をよい「持ち味」として時間をかけて熟成していくお手伝いをすることこそ教育の担う本来の役割だと思います。
人間の成長は植物と異なり、一年で結果の出るものではありません。
目の前の出来事にはしっかりと注意をしながら、同時に1年、2年、否10年、20年先をみすえて「今」を見つめる視点を持ち続けたいと思います。