今日は「文化の日」です。
制定された経緯を読むと、「自由と平和を愛し,文化をすすめることを趣旨とする。」とあります。
大事にしたい理念です。
そもそも「文化」とは何でしょうか。
「社会」「自然」「科学」「教育」などと同じ和製漢語の一つです。
英語のcultureに相当します。
cultureの語源をさかのぼると、ラテン語のculturaに至ります。
クルトゥーラと発音します。
culturaは「耕す」を意味する動詞colo(コロー)の完了分詞(過去分詞)です。
つまり、「耕された、育てられた」を意味します。
そこから名詞化した「cultura」は「耕作」「育成」「養育」などの意味として発展しました。
この概念が時間と共に変化し、農業に限らず人間の精神的な成長や社会の発展、学問や芸術の「育成」も含むようになりました。
「cultura」 という語が広く「文化」という意味を持つようになった背景には、このような「人間性や知性を耕し、育む」というラテン語由来の思想が反映されています。
学問、教育と密接にかかわる言葉です。
この祝日の理念として示された「自由」、「平和」とも深く関係する言葉です。
今の我々の社会が「自由」、「平和」、「教育」、「学問」を大切にしているか、どうか。
立ち止まって考えたい一日です。