気が付くと今年も残すところわずかとなりました。
「人生は白駒の隙(はっくのげき)を過ぐるが如し」という言葉があります。
人生は白馬が駆け抜けるのを戸の隙間から一瞬目にするときのように素早く駆け抜ける、という意味で理解されます。
英語だとTime flies like an arrow.など、時間の経過の速さを表現する言葉は数多くあります。
ラテン語もHora fugit.(時は逃げる)など数えきれないほどたくさんあります。
シンプルでわかりやすい表現が多い印象です。
東洋の古典の場合、簡潔明瞭な表現プラス漢字の音の響きの美しさも味わえるので、四字熟語や禅語も含め、漢字表現に尊敬と愛着を感じます。
他方で俳句や和歌に目を向けると、いかめしい漢字表現は影を潜め、ひらがな中心の世界が展開します。5,7,5それぞれの言葉の奥に深い世界観が示され(とくに季節観など)、いろいろなことを感じ、また、考えさせられます。ひらがな一つ変えても意味はこわれます。
日本語の世界は豊かだと思います。西洋の言語を学ぶとその感を強くします。