ミヒャエル・エンデの『エンデの文明砂漠』から抜き書きを三つご紹介します。
現代の子供に関する考え方には大きな間違いがあると思います。それは生まれ落ちた子供は、いわば空っぽの袋であって、そこに何か詰める作業が早ければ早いほど、のちの中身は増えるというものです。
人類の探求欲のすべて、いやそればかりか芸術のすべて、偉大な理念のすべて、哲学のすべては「驚き」から始まると私は思います。驚きは人間の中にある「永遠の子供らしさ」なのです。驚かなくなったとき、すでに人間は多かれ少なかれ生命を失っています。
子供はおしなべて、まだ害されていない五感を持っています。私は自然の中に潜む精神的なものを認識するには、完成された理解力が是非必要だとは思いません。そうではなく、ただただ健康な五感が必要なのです。
エンデとはあの世で話が合いそうです(笑)。
本は次のタイトルで見つかると思います。
NHK アインシュタイン・ロマン (6) エンデの文明砂漠 ミヒャエル・エンデと文明論 単行本 – 1991/12/1
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