今日は2月のお誕生会でした。
今日の先生の出し物は、○×クイズでした。
最後に私から子どもたちに次の話をしました。
2月11日は幼稚園のお誕生日で67才になりました。
先生もこの幼稚園に通いました。年長の時、その時の園長先生が言われたことを皆さんにもお伝えします。
「私たちは人間です」ということと、「脇見をしない」ということです。
少し長い話になりますが、しっかり聞いて下さい。
先生が一生懸命お話をしても、犬や猫は何もわかりませんね。
皆さんは違います。
私たちは人間であり、だから、皆さんは、こうして先生のお話がわかるし、お友だちのお話も聞いて理解できます。
ただ、そのために大事なことがあります。「脇見をしない」ということです。
車の運転で脇見をしたら事故になります。たいへんです。
先生のお話を聞くときに脇見をしたら、そのとき先生が何を言われたか、わかりません。
みなさんはいつか小学生になります。その次は中学、そして高校。
学校のお勉強で一番大事なことは、脇見をしないことです。
お話をする先生のお顔をしっかり見ること。そうすれば、二つの耳も前を向きます。よく聞こえます。
そうすれば、学校の先生は皆さんがよくわかるようにお話をしてくださいます。
今どれだけ漢字をしっていても、算数の計算ができても、もし小学校に行って「脇見をする」と、その先はわからなくなります。
その逆に、今何も知らなくても、学校の先生はだれでもわかるところから丁寧に教えて下さいます。
しっかり前を向いてお話を聞く姿勢があれば、学校で困ることは一つもありません。
先生は小学校で、このお約束を守りました。そうするとお勉強もよくわかり、学校はずっと楽しいと思って通うことができました。
みなさんはこうしてよくお話を聞いてくれました。長いお話でした。「人間だから」しっかりこちらを向いてお話を聞いてくれたのです。
日頃から、先生のお話を「聞くときは聞く」、そして「遊ぶときは遊ぶ」というメリハリをつけて過ごして下さい。
大事なことをもう一度言います。「脇見をしないこと」。今しているように、しっかり先生のお顔を見て、お話を聞くようにしましょう。
以上です。
私は幼稚園時代(そして小学校1,2年の頃)はいつも口を開けてボーッとしていましたが、当時の園長先生の「脇見をしない」というお話がすごく腑に落ちたことを覚えています。「たしかに運転手がよそ見をしていたら大変だな」とリアルに感じた次第です。
小学校に上がるに当たって何が大事かという問いに対し、私は「姿勢」と答えたいです。
一人一人進度は異なります。
まじめに前を向いて学ぶ姿勢を崩さない限り、誰もが着実に前に進めます。
他人と比べてはいけません。
奢ってもひがんでもいけません。
学んだ事を「できた」と安心せず、何度も繰り返し咀嚼して下さい。
ご飯と一緒です。咬まずに飲み込む生徒の多いこと。
くどいまで、反復すれば、自然と前に進みたい気持ちが募ります。
お山の石段を登るときのことを思って下さい。
保護者は一緒に石段を登って下さい。
「待って、先にいかないで」と言うくらいでちょうどです。
先回りして石段のてっぺんに仁王立ちになり、手招きすることは避けて下さい。
尊い学びの時間が楽しみでなく、仕事になってしまいます。
私が年長児とその保護者に申し上げたいことは以上です。