この1週間をふりかえると、朝の登園の道中で心に残ることがありました。
元気な年中の女の子が先頭にいたのですが、ひょんなことから「わたしは年少の最初の頃よく泣いたわ」という思い出を語り始め、「でも、最初の日にせんせいが『Aちゃん、おはよう』と言ってくれはったのがすごくうれしかった」とはっきり言いました。
「うれしかった」けれど、先生の目には大泣きしていたはずです。
子どもは見境なく泣くことがありますが、同時に、穏やかに言葉をかける大人の気持ちもしっかり受け止めているのです。
先日星野さんの言葉を引用しましたが、思い出の風景というのは目で見てわかる自然の景色だけでなく、人にかけてもらった言葉も含まれるように思います。
幼稚園そのものが、子どもたちにとって大切な心の「風景」として、いつまでも変わらぬ存在でありつづけたいとあらためて思いました。