今日は久しぶりに晴れました。
夕日がきれいでした。
子どものころから夕陽を見る癖があり、今もそうです。
日没でなく、東の日の出を毎朝眺めて育った場合、また、漁師町に生まれ毎日海を見て育った人など、人それぞれに自分の原風景があるでしょう(もちろん、都会は都会の)。
次の星野道夫さんの言葉はそのとおりだと思います。
子どものころに見た風景が、ずっと心の中に残ることがある。いつか大人になり、さまざまな人生の岐路に立った時、人の言葉ではなく、いつか見た風景に励まされたり、勇気を与えられたりすることがきっとある。–星野道夫『長い旅の途上』より
西の空ばかり見て年を重ねると、次の言葉は自然に腑に落ちます。
死期は序を待たず。死は前よりしも来たらず、かねて後に迫れり。人皆死ある事を知りて、待つことしかも急ならざるに、覚えずして来る。 吉田兼好
要は、ラテン語の「メメントモリ」(死を忘れるな)ということです。
国によってはとぐろのモチーフのペンダントや指輪を身に着ける習慣もあります。
人は自分の意志でコントロールできない様々な条件(=運命ともいう)のもとで生まれ育つわけですが、原風景との出会いもその一つだと思われます。
上で述べた文脈に照らすと、幼稚園時代の子どもたちにとって、毎日過ごす園の環境は大事だと思われます。
青い空と緑の自然のもとで駆け回り、夢中になって日々を過ごす日常の風景は、大人の目には何気なく見えますが、何気なく見えるからこそ、子どもたちにとって、安心できる確かな思い出の風景に昇華するのだろうと想像しています。