幼稚園では毎日歌を何度も歌います。

友達と声を合わせることで、一人で歌うのと違う感動を味わいます。

先生の言葉がけは大切です。

たとえば「元気に歌いましょう」と指示を出すと、声を張り上げることがよいと勘違いする子も出てきます。

ピアノを止めて、ちょっとどうかな?と軌道修正するよう促すと、子どももピンとくるので、同じことは繰り返しません。

ちょっととめて軌道修正を促すには先生の側に心のゆとりがないといけません。

私はと言えば、俳句の時間に同じことを経験します(俳句では「素読」方式をとっています)。

張り切る気持ちは大切にしながら、体をゆすりながら大きな声を出そうとする動きが見えたら、いったんとめて、もう一度やり直します。

全員が一つになって「よい声」をそろえるには、記念写真を撮るように、姿勢や目線に関することも含め、適切なタイミングで適切な言葉がけが不可欠です。

そして、うまくできたときに「今のがよかった」、「今のができたということ」という言葉で締めくくります。

声を合わせることは心を合わせることで、その主語は子どもたちと先生の両方であり、一言でいえば、クラスが一つになることだといえます。

本園では、一日に何回も、クラスで歌を歌いますが、狙いはこのようなところにあります。

追伸
歌は園だけで歌うものではありません。

本も園だけで読むものでないように。

家庭で、家族でいっしょに歌をくちずさむ習慣があれば、園で声を合わせる喜びもいっそう深まることと思います。

昨年度のIkuko先生の「絵本通信」にヒントになることが書かれています(最終段落)。

>>『ヴィヴァルディの四季』─1日で楽しむ四季─

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