今日は朝から俳句をしました。
外が雨降りのせいか、全体的に少し声が出ていない様子でしたが、あまり気にしたふりはせずにいつもの調子で繰り返し、続いて前の列から順に声を揃えて繰り返してもらいました。
一人ひとりのお顔を見ていると取り組みに温度差があり、私の顔を見ている子もいれば、横を向いたり、ぼーっとしたままで口の動いていない子も見受けられました。
そこで、「力をあわせる」ということと「声をあわせる」ということは同じだと伝え、全員が大声を出して怒鳴るように声を出すのではなく、先生のようにごく自然に声を出してごらんと言いました。また、姿勢にも触れ、前を向いて発声することが大事で、横を向くと声が別の方向に逃げるとも述べました。
「誰々はそれができていない、ちゃんとしなさい」という指摘は簡単ですが、その方向での注意は俳句の時間がいやな時間になるので、このように「こうやればよくなる、よしやってみよう」と促す言葉をいつも探しています。
実際、今回も、「それでやってみるとずいぶんよくなるよ」と言って、もう一度全員で声を出してもらうと、さっきまでとは打って変わり元気なよい声が返ってきました。この変化はみなが実感できることでした。とくに、最後の「いっさ」という部分が見事に声が揃うので、「よく揃ったね。一人の人が言っているみたいだ」と伝えると、みな頷いていました。
今回も細かいことばかり言っているようですが、私はいつも子どもたちの取り組む姿勢に最大の注意を払っています。姿勢が崩れていると何も身につきません。クラスが一つになって「よし、やろう」という気持ちでまとまるにはどういう言葉が大事になるのか、答えはあるようでないので、たえず試行錯誤がつづきます。ただ、その中で、「しせい」とか「がまん」とか「ちょうせん」といった言葉は心のどこかに残っていくと思うので、これからも、子どもたちを自分の目でしっかりと見て、必要と思う言葉をその都度真摯な気持ちで伝えていくようにしたいと思っています。