一昨日に言及した「レス・イズ・モア」について、より詳しく書いたエッセイをご紹介します。

>>「Less is more—十年目の挑戦」

断捨離と言う言葉が広まって久しいですが、教育環境にも断捨離は必要です。

これでもか、これでもか、の反対です。

無理にあれもこれもと働きかけさえしなければ、親は子に何も言う必要はありません。学ぶのは子どもの仕事であり、親は子どもの代わりはできません。

乳児に対し、早く大きくなれ、と願いを込めすぎて、食べきれない量の食事を与える親はいません。しかし、学校教育はもっと食べろ、早く食べろ、となりがちで、DM等は巧妙に焦りを誘います。

バランス。この言葉ほど難しいことはないのですが、日本語で言えば、ほどよく、そこそこでよい、と達観すること。

子どもの育ちについて、親が全責任を負っていると肩に力が入る人は、よく考えれば、子どもの育ちの100%は自分が担っているというある意味傲慢な前提に立っています。

昨日も書きましたが、成功も失敗も運命が担っている部分が大きく、成功体験談は読んで勇ましいのですが、このことを失念していることが多いのです。

赤ちゃんが元気に育つのは、親の養育のたまものですが、同時に天のおおいなるはからいのおかげでもあります。

一生懸命がんばっている人に対して、傲慢と言うのは失礼ですが、それくらいインパクトのある言葉を使わないと、目覚めにくいものです。バランスを欠いた意識は回り回って自分を苦しめる源になり、そのため、悪循環が起こります。

私の提案は、親の関与はレス・イズ・モアでよい、とわきまえることです。それは無視や放棄でなく、手抜きではない、そう考えることが心が穏やかになり、本来の自分の優しさが子どもに伝わりやすくなります。そして、それが、子どもの自信の源につながります。

今日の話を一言でまとめると、肩の力を抜いてください、ということになります。明日の天気が晴れるのも雨が降るのも、人知の及ぶところではありません。

晴れたらよし、雨もまたよし、でいきたいものです。

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