今日は年長児対象の俳句をしました。9月に入って二つ目の俳句を声に出して復唱します。

柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺 子規

いつも言っていることですが、園児には必要以上の解釈を説明しません。ただ、クラス全員心を一つにして言葉を繰り返すのみです。小学校に上がってからもそうですが、俳句であれ何であれ、言葉の解釈については、余白を残しておくことが大事だと思います。

また、今日は運動会にちなんだ話を少ししました。タイトルをつけるなら、「勝ち負けについて」です。

リレーをし、A,B両方のクラスが「勝つ」ということはありません。両方同時に「負ける」ということもありません。どちらかが勝てばどちらかが負ける。これが勝負ということです。

では、ここで質問です。Aぐみだけで走ったとし、「勝つ」ということはあるでしょうか?また、Bぐみだけで走って「負ける」ということはあるでしょううか?どちらも「ない」というのが答えですね。つまり、勝つのも負けるのも、相手がいてこそ経験できることです。だから、相手がいて勝ち負けを競えることはありがたいことなのです。

次に、その勝ち負けについてです。勝負をし、自分の組が勝ったとします。そのとき、相手の組の誰かが勝負を避け、わざとふざけて走ったとしましょう。一人でもそういう人がいたら、みんなやる気がなくなるのではないでしょうか。そんなことで勝ってもうれしくありません。それは負けた方も同じです。つまり、どちらのチームも、足の速い人も遅い人も関係なく、全員が「いっしょうけんめい走る」ことが一番大事なのではないでしょうか。

徒競走には順番がつきます。一等賞は一人しかなれません。しかし、「自分は力一杯がんばった」と心から言える気持ちは、全員味わうことができるでしょう。そして、それが運動会では一番大事なことなのです。

今日は、以上のことを述べました。

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