読み聞かせの絵本は、そこにあるだけで子どもの心を育てます。
スイッチを入れて立ち現れるものではなく、環境として本はそこにあります。
親から子に価値観を伝えるのは発話の言葉だけではありません。
本がそこにあると、それを選んだ親の心が子どもに伝わります。
小学校に上がると子どもは自分で本を読めるようになります。
本の背表紙を眺めながら受け取るメッセージははかりしれません。
一昔前は全集や百科事典の類が家にあり、それを思い出すという保護者もおられるかもしれません。
何が難しそう(でも興味ある)という学問のオーラがそこには宿っていました。
今は電子的な媒体で「本が読める」という時代ですが、本に対する親の価値観を背表紙で次の世代に伝える機能はそこにはありません。
絵本もそうですが、親が大切に思う本を親が本棚に置く、それだけで大事な何かが子どもに伝わります。
本のある暮らしは、子どもの情操を育てる環境づくりでもあります。
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