私はずいぶん前から「子どもは哲学者(フィロソファー)だ」と言う趣旨のことを述べてきました。
哲学(フィロソフィー)とは「知を愛すること」で、好奇心の輝く子どもたちは、その本来の意味で小さな哲学者です。
子どもたちは、専門的な言葉を知らないだけで、その胸の内を覗けば、森羅万象に関して、大人顔負けの疑問で渦巻いていることでしょう。
できるかぎり、そうした子どもたちの「つぶやき」に耳を傾けるようにしています。
以前も紹介しましたが、今年から山の学校で教えてくれている澤田先生は幼稚園時代、「サンタクロースさんは、なぜぼくたちにプレゼントをくれるのか、ぼくには理由がわからない」という疑問を、園から帰る途上でふいに質問してきました。うーんと考えて、「みんなの喜ぶ顔が見たいから」といった月並みな返事を返した記憶がありますが、彼はその後もその疑問を自分で考え続けたと、先日この話題をふったさい、語ってくれました。
今冬期講習を一緒に担当している数学の入角先生とお話しする機会があり、興味深いことを伺いました。入角先生は元は理学部で数学を研究されていましたが、その後哲学を専門に変えて今に至ります。若手の研究者です。
入角先生のお話はいつも新鮮で面白いのですが、昨日は、「私が今哲学で研究していることの元ネタはほとんど幼稚園のときに思いついたものと言っても過言ではありません。」との言葉が口から出てきて驚きました。
子どものなにげないつぶやきを聞いて受け止める余裕が日本中に広がれば、雲の晴れ間も少し広がりそうです。

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