寓話と言えば古代ギリシアのイソップ物語が有名です。
子ども向けの絵本のものが多く出版されていますが、元の作品は岩波文庫で読むことができます(中務哲郎訳)。
先日ご紹介したダイダロスやエコーの神話も広い意味で寓話的要素をもっていると思われます。
たとえばダイダロスの話は、部屋の中に閉じ込められて自由を奪われている生活を重ねて読むことができます。
追い詰められた末、人間は底力を発揮します。
おとぎ話と思って読むもよし。我が身に照らして読むもよし。
年齢や身辺の状況が変化する中、同じ話を読んだとしても、毎回受け取り方、感じ方が異なるのは当然です。
そこに読書の喜びや意義を見出すことができるでしょう。